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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
どうぶつたちとなかよしの小助くん
326/343

オオカミたちといっしょに大たんけん

 小助は、ワン太やお母さん犬といっしょに森の中へ入るとちびっこオオカミたちのそばへやってきました。ここへやってきたのは、これから左がわの草むらの中をかきわけながらたんけんするためです。


「これから草むらに入るけど、くれぐれもはぐれたりしたらダメだぞ」

「うん!」


 オオカミたちは、えものをつかまえるためにむれをくんでいます。でも、ちびっこオオカミはお父さんやお母さんといっしょについて行くことはできません。なぜなら、あいてのえものにおそわれたら大へんなことになってしまうからです。


 だからこそ、お父さんオオカミは子どもたちをつれていく時のやくそくをつたえています。ちびっこオオカミは、はじめて草むらのおくへ行けるとあってうれしさをかくせません。


「それじゃあ、先に行くから後ろからついてくるのだぞ」


 お父さんオオカミが草むらの中をすすんでいるのを見て、小助たちのほうもはぐれないように後ろからついて行きます。


「ねえねえ! ねえねえ!」

「ぼうや、どうしたの?」

「どこへ行くの? どこへ行くの?」

「はっはっは、それはこれから先へ行ってからのお楽しみだよ」


 小助は、どんなのに出会えるのか今から楽しみにしながら歩きつづけています。オオカミのむれとさらにすすむと、ふかい谷をはさんで向こうがわまでつりばしがつながっています。


 すると、ワン太とちびっこオオカミはつりばしの下を見るとあまりのこわさにすぐにお母さんの後ろへかくれてしまいました。


「こ、こわいよう……」


 目の前にあるつりばしは、ゆっくりと歩かないと足をふみ外してふかい谷へおちてしまいます。つりばしをわたろうとしても、どうぶつの子どもたちがこわがっているので先へすすむことができません。


「あっち行こう! あっち行こう!」

「でも、つりばしからおちたら……」

「大じょうぶ! 大じょうぶ!」


 小助は、お父さんオオカミにつづいてどうぶつの子どもたちとともにつりばしをわたることにしました。つりばしに足をのせると、小助たちは向かいがわを目ざしてゆっくりとすすんでいます。


「本当に大じょうぶなのかなあ」

「ゆっくり歩けば大じょうぶだよ」


 どうぶつのお母さんたちも、子どもたちがつりばしをわたろうとがんばるようすを見ながら後ろからついて行きます。ワン太もちびっこオオカミも、ゆっくりとした足どりで少しずつ前へすすんでいます。


 こうして、小助はオオカミたちのむれといっしょに長いつりばしをわたることができました。森の中をさらにすすむと、黒いカラスが高い木の上で鳴き声を上げているのが見えます。


「ここはどこなの?」


 ちびっこオオカミは、はじめて見るまわりのようすにふあんをかんじています。そんな中にあっても、小助はあいかわらずえがおで楽しそうに前をすすんでいます。

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