小助くんと雪おにと雪女
小助は、ふかい雪の中に足をとられながらも白い毛なみのばけものがいるところへきました。そのすがたを見たばけものは。けげんそうな目つきで小助をにらにつけています。
「おい、こぞう! どこからきたのか?」
「あっち! あっち!」
「あっちじゃぜんぜん分らんぞ! どこからきたのか分かるだろ」
「あっち! あっち! あっち!」
同じことを言うばかりの小助に、ばけものはいらだっているようすです。
「いいか! ここは雪おにのなわばりだ!」
「なわばり?」
「なわばりの中へかってに入るやつは、こぞうであってもただではすまないぞ!」
でっかい体つきの雪おには、右手にもっているかなぼうで小助をたたきつぶそうとします。しかし、小助はすばやくかわして雪おにの体にとびつきました。
「いっちょにあちょぼう(いっしょにあそぼう)! いっちょにあちょぼう!」
「うるさい! このこぞうめ!」
雪おには、小助をつかむとそのまま雪の上へ強くなげつけました。すると、小助はたくさんつもっている白い雪で作った雪玉を雪おにへつぎつぎとなげていきます。
「うわっ! よくもやりやがったな!」
「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」
小助は、雪おにとあそぼうとしがみついたままはなれようとしません。雪おににとっては、小助のことがじゃまでたまらないようです。
そんな時、おくのほうから雪女がふぶきにつつまれるようにやってきました。小助は、お母さんのような雪女のすがたを見てすぐに雪おにからはなれてかけ出しました。
「あっ! こぞうめ、にげる気か!」
雪おには小助をつかまえようとしますが、目の前にいる雪女によるふぶきにさえぎられてしまいました。ふぶきおさまると、小助は雪女の前でいつものおねだりをしようと元気な声を上げています。
「ぼうや、どうしたの?」
「おっぱい! おっぱい! おっぱい!」
「それじゃあ、こっちへおいで」
小助は、雪女にだっこされながらすぐにおっぱいをのみはじめました。雪女は、かわいい顔つきでおっぱいをたくさんのみつづけている小助をじっと見つめています。
しばらくして、小助はおっぱいをのみおえると雪おにがふたたびこうげきしようとかまえているのが目に入りました。これに気づいた雪女は、小助につたえようとやさしく語りかけています。
「気をつけて! 雪おには、ぼうやをあのかなぼうでたたきつけようとするみたいだから」
「うん!」
小助は、雪おにが近づいてくるのを見て雪女のところからあいてのほうへ向かってとび上がりました。雪おには、小助が向かってくるのを見て自らの手でかなぼうをふり回しています。
「えいっ!」
「う、うわっ! つのをもったら力が出ない……」
雪おにのつのにとびついた小助は、りょう手でつのをにぎりながら雪おにの頭にすわりました。そして、その場で元気いっぱいの音が鳴りひびかせています。
「プウウウッ! プウウウウウッ! プウウウウウウウウウウウウウウウウウウ~ッ!」
「く、く、くさくてたまらん……」
小助は、雪おにの顔へでっかいおならを3回もつづけて出てしまいました。そして、小助はさらなるこうげきをくわえようとりょう足で雪おにの顔をはさみました。
「お、おい! 何をするつもり……」
「ジョパジョパジョパジョパジョパジョパ、ジョジョジョジョジョジョジョジョジョジョジョジョ~ッ」
「わあっ! おれの顔におしっこしやがって……」
おならにつづいて、小助は元気いっぱいのおしっこを雪おにの顔へ向かっていきおいよくめいちゅうさせることができました。雪おには、小助からのおしっここうげきにあわてふためいています。
小助は、おしっこがおわってすっきりするとすぐにとびおりて雪女のそばへもどりました。
「お、おぼえてろよ……」
「またあちょぼう! またあちょぼう!」
雪おには、にげるように山のおくへとさって行きました。小助は、雪おにの後ろすがたが見えなくなるまでえがおで手をふりつづけています。




