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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
小助くんと冬の新しい出会い
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雪ん子のお母さんとお父さん

 雪がふりつもった森の中は、小助にとって新しい友だちと出会ったりあそんだりと楽しいことがいっぱいです。小助は、雪ん子のきちべえからさおわれるように雪をふみしめるようにすすんでいます。


「こちゅけくん、ぼくのおうちへおいでよ」

「どこなの? どこなの?」

「ここからしばらくすすんんだところにあるよ」


 小助は、きちべえの家がどんなところなのかわくわくしながら雪の上を歩いています。白いつもった雪がふかいので、小助は足をふむたびにすっぽりと入ってしまいます。


 そんな中でも、きちべえはわらぐつをはいているので雪をふみしめてもへっちゃらです。


「こちゅけくんは、いつもはだしなの?」

「うん! いつもはだしで歩いているよ!」


 いつもはらがけ1まいの小助は、歩いたりうごいたりする時もはだしですごします。冬になって雪がつもっている時もいつもはだしです。


 しばらくすすむと、雪がやねにつもっている木でつくられた家が見えてきました。かやぶきにおおわれたやねのその家は、小助がお母さんとくらす小さな家よりもかなり広そうです。


「こちゅけくん、早くはいってあたたまろうよ」


 きちべえといっしょに家の中へ入ると、きものをみにつけた男の人と女の人があたたかそうないろりのまわりにいます。


「父ちゃん! 母ちゃん! 新しい友だちをつれてきたよ!」

「こちゅけ(小助)! こちゅけ! こちゅけ!」

「こちゅけくん、小さくてかわいい男の子だね」

「はらがけ1まいだけどさむくないのかな?」

「ちゃむくないよ(さむくないよ)! ちゃむくないよ!」


 小助のかわいいすがたは、きちべえのお父さんもお母さんもやさしい目で見つめています。すると、小助はお母さんのそばへやってきて元気な声を出しながらいつものおねだりをしています。


「おっぱい! おっぱい! おっぱい!」

「ふふふ、しょうがないわね。さあ、こっちへおいで」


 こうして、小助は雪ん子のお母さんにだかれながらおっぱいをのみはじめました。お母さんは、おっぱいをのみつづける小助のすがたをえがおでながめています。


 きちべえは、小助がおっぱいをのんでいるようすを見ながら自分が小さい時のことを思い出しています。これに気づいたお母さんは、きちべえに小さい時のことをやさしく語りかけています。


「きちべえも、おっぱいをたくさんのんでいたのをおぼえているかな?」

「そういえば、ぼくものんでいたような……」

「ふふふ、お母さんもお父さんもきちべえのことをずっとわすれていないからね」


 そうするうちに、小助はおっぱいをのみおえるとお母さんのとなりにいるお父さんにしがみつきました。お父さんは、小助が何をしたいのかすぐ分かりました。


「もしかして、だっこがしたいのかな?」

「うん!」


 小助は、雪ん子のお父さんにだかれながら大よろこびしています。お父さんのほうも、小助のかわいい顔を見ながらやさしく見つめています。


 そして、雪ん子のお父さんが自分の顔の前へ小助をりょう手でもち上げたその時のことです。


「ジョパジョパジョパジョパジョパ、ジョジョジョジョジョジョジョジョ~ッ」

「わっ! わわわっ!」

「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」


 小助は、元気なおしっこをお父さんの顔へいきおいよくめいちゅうさせてしまいました。雪ん子のお父さんは、小助によるおしっここうげきに思わずびっくりしています。


「まいったなあ、ぼうやからおしっこをひっかけられて」

「おちっこ(おしっこ)出た! おちっこ出た!」


 雪ん子のお父さんは、小助からおしっこをかけられてたじたじしています。そんな中にあって、小助はお母さんのおっぱいをのんだ後でおしっこがいっぱい出たのでえがおを見せながら大よろこびしています。

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