おちばの下にいるのは?
秋の森は、いろいろな木のはっぱが色づくきせつです。おちばも、少しずつじめんのほうへおちはじめています。
小助とワン太は、森の中でかけっこをしているとちゅうではっぱがおちている木のそばへやってきました。
「わ~い! おちばだ! おちばだ!」
「どんぐりもくるみもおちているよ」
おちばとともにじめんにおちているのは、どんぐりやくるみといった木のみです。そんな時、リスがとなりの大きな木のあなから出てきました。
同じように、小助たちのそばには2ひきの子グマがやってきました。子グマたちは、おちているどんぐりを手でつかんでいます。
「どんぐり見つけたよ!」
子グマたちは、どんぐりを見つけるたびにうれしさをかくせないようすです。目のまえには、リスもじめんにおちているものをひろっています。
でも、リスと子グマは何も気にせずになかよく木のみをとっています。なぜなら、リスがとっている木のみはくるみだからです。
リスは、ひろったばかりのくるみをその場でかじりはじめました。くるみはとてもかたいのですが、リスはじぶんのはでかじりながら食べています。
「これはおうちに帰って食べようかな」
小助たちは、リスがくるみをもって自分のすみかへもどるのをこの目で見ています。この間も、子グマたちはお母さんグマといっしょに食べるためのどんぐりをつぎつぎと手にとっています。
「きょうはこれだけあつめたよ」
「かあちゃもよろこんでくれるぞ」
この日のばんごはんをあつめると、子グマたちはお母さんのいるほらあなへ向かってすすんでいます。どんぐりは、クマの親子にとって大切な食べものです。
どうぶつたちがいなくなると、小助とワン太はじめんにおちているはっぱをその場でしゃがみながらひろいはじめました。おちばの下を見ると、イモばたけにもいるミミズがいます。
「わあ~っ! ミミズだ! ミミズだ!」
小助がえがおでミミズのくねくねとうごくようすを見つめていると、木のぼりの先生であるサルが近くの木からやってきました。サルは、おちばのところをごそごそしているとべつの生きものを見つけました。
「小助、おちばの下にはこんな生きものもいるから見てごらん」
「これなあに? これなあに?」
「はっはっは、これはトカゲという名前の生きものだぞ」
「トカゲ! トカゲ!」
サルは、小助とワン太にはじめて見る生きものを分かりやすく教えています。すると、小助はトカゲになり切ろうとうつぶせになりながらも顔を上げています。
「おっ! もしかしてトカゲのまねをしているのか」
「トカゲ! トカゲ! トカゲ!」
「トカゲみたいにうごいたりするのがすきなんだなあ」
「うん!」
小助は、うつぶせのままでりょう手とりょう足をつかってすすんでいます。サルのほうも、トカゲのまねをしながらあそんでいる小助のすがたをうれしそうな顔つきで見つめています。




