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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
秋のきせつはどうぶつたちとともに
309/343

みんなでイモほりしたら楽しいね

 小助とワン太は、いそぎ足で家の近くにあるはたけへやってきました。後ろのほうからは、子グマたちやちびっこオオカミたちがつぎつぎときています。


 子どもたちは、はたけにうえているイモをほり出すのを今から楽しみにしています。


「そんなにいそがなくても大じょうぶだよ」


 小助のお母さんとクマのお母さんは、自分の子どもたちが一足先にはたけへ向かうようすを遠くからながめています。これだけあつまれば、イモほりのほうも早くおわることができそうです。


「おイモ! おイモ! おイモ!」

「早くほり出したい!」

「イモほりしよう!」


 小さい子どもたちは、はたけの中へ入ると大すきなイモをほりたいとみんなで元気な声を上げています。やがて、お母さんたちが木ぐわと大きなかごをイモばたけへもってきました。


「それじゃあ、みんなでイモほりをはじめるわよ。ほり出したイモは、このかごの中へ入れておいてね」


 小助のお母さんがよびかけると、子どもたちはさっそくはたけからイモをほり出そうとしています。


 そんな中、小助はりょう手で土をほっているとでっかいイモが5本もつづけて出てきました。小助は、自分がほり出したばかりのイモをもってお母さんのところへかけよりました。


「でっかいイモ! でっかいイモ!」

「小助くん、こんなにでっかいイモをほり出すことができたのね!」


 お母さんは、大きなイモを右手でもっている小助とおたがいにうれしそうな顔つきでよろこんでいます。大きなかごの中にイモを入れると、小助はふたたびイモを土の中からりょう手でほり出していきます。


 ほかのどうぶつたちも、はたけからイモをとり出すたびに大はしゃぎしています。イモが大すきなのは、人間もどうぶつも同じです。


「早く食べたいよう」


 ワン太は、はたけの土をかき出した中にある大きなイモをはなでクンクンさせながらつぶやいています。となりにいる小助は、そのイモをとり出してワン太に見せています。


「いっちょに(いっしょに)食べよう! いっちょに食べよう!」


 こうして、小助はワン太といっしょにはたけをかき分けながらイモをつぎつぎとほり出しています。子グマもちびっこオオカミも、自分たちでとれたイモをみんなで見せ合ったりしています。


「みんな、楽しそうにイモほりをしているね」

「ふふふ、やきイモを食べるのを楽しみにしているし」


 大きなかごの中には、小助やどうぶつの子どもたちがとり出した大きなイモがたくさん入っています。これだけあれば、つぎの年まで食べものにこまることはありません。


「小助くん、かごはおもたいけど大じょうぶかな?」

「大じょうぶ! 大じょうぶ!」


 小助は、イモがいっぱい入ったかごをりょう手で力いっぱいにもち上げるとワン太とともに家のほうへ歩いています。子グマたちもちびっこオオカミたちも、やきイモをいっしょに食べようと後ろからついていきます。

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