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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
秋のきせつはどうぶつたちとともに
306/343

おじいさんナマズといっしょに大ぼうけん

 お父さんかいじゅうは、食べものをさがそうと山のてっぺんにある大きな池へ向かっています。小助も、ケモスケやワン太、そして子グマたちといっしょに後ろからついて行きます。


 大きな池には、イワナやヤマメといったお魚がたくさんおよいでいます。その一方で、池の中には茶色い魚のかいじゅう・バケギョがふかいところにひそんでいるので気をつけなければなりません。


「それじゃあ、これからお魚をとってくるからしばらくまっていてね」


 かいじゅうのお父さんは、みんなが食べるお魚を手に入れようと池の中へ入りました。どうぶつの子どもたちは、みんなで食べるごはんを今から楽しみにしています。


 そんな中、小助は後ろのほうへ下がるとそこから大きな池にいきおいよく水中へとびこみました。池の中へ入ると、ふかいところへ向かって小助がもぐりつづけています。


 この池には、小助にとって何でも教えてくれるおじいさんナマズがいます。そのナマズは、小助とくらべてかなりでっかいのですぐに分かります。


 いろんな魚がおよいでいる中、小助の目の先にはおじいさんナマズのすがたが見えてきました。小助は、ひさしぶりにナマズと顔を合わせることができて大よろこびしています。


「わ~い! ナマズだ! ナマズだ!」

「はっはっは! わしもぼうやと会えてとてもうれしいぞ」


 おじいさんナマズは、いつもむじゃきな小助のかわいいえがおをやさしく見つめています。そんな小助が楽しみにしているのは、おじいさんナマズにまたがって大きな池を大ぼうけんすることです。


「ぼうや、もしかしてわしのせなかにのりたいのかな?」

「うん!」

「それじゃあ、これから池の中をいっしょに大ぼうけんしようかな」


 小助は、すぐにナマズのせなかへまたがることにしました。おじいさんナマズは、小助がのっているのをたしかめるとすぐに水中をおよぎはじめました。


 大きな池の中では、小助をのせたナマズのまわりをお魚たちがつぎつぎとおよいでいます。そのすがたを見るたびに、小助はえがおで大よろこびしています。


「池の中は楽しいかな?」

「うん! たのちい(楽しい)! たのちい!」


 おじいさんナマズは、池のもっともふかいところを目ざしてもぐっています。小助は、大きな池のそこにいるお魚をじっとながめています。


「ねえねえ! あれなあに? あれなあに?」

「はっはっは! これはドジョウというお魚じゃ。ドジョウがどういったうごきをするのか見てごらん」


 ドジョウは、かわいいうごきをしながら池のそこにあるどろをすいこんでいます。このようすを、小助はふしぎそうにながめています。


「わあ~っ! 何ちているの(しているの)? 何ちているの?」

「ドジョウはこのようにしてごはんを食べているよ」

「ドジョウのごはん! ドジョウのごはん!」

「ぼうやも、ごはんをたくさん食べて大きくならないといけないぞ」


 小助は、ドジョウの食べる時のしぐさを見るのにむちゅうになっています。おじいさんナマズも、わんぱくでかわいい小助をやさしいえがおで見つめています。

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