表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
秋のきせつはどうぶつたちとともに
305/343

おすもうもだっこもお父さんかいじゅうといっしょ

 土ひょうでは、小助よりかなりでっかいお父さんかいじゅうのすがたがあります。ふだんはやさしいかいじゅうのお父さんですが、おすもうをする時はあいてをたおそうとひっしに食らいついていきます。


「おちゅもう(おすもう)! おちゅもう!」


 そんな中にあっても、小助はいつものえがおを見せながらお父さんかいじゅうと向かい合っています。なぜなら、小助は強いあいてとおすもうをするのが大すきだからです。


 お母さんグマは、小助とお父さんかいじゅうが土ひょうの上でかまえているのを見るとすぐにかけ声を上げました。


「はっけよい! のこった!」


 小助は、お父さんかいじゅうに向かってぶつかっていきます。しかし、かいじゅうのお父さんはこれまでのあいてとちがってなかなか前へおし出すことができません。


 それでも、小助は何とかしてお父さんかいじゅうにかとうと力いっぱいにおし出そうとしています。


「うんしょ! うんしょ! う~んしょ!」


 すさまじい力を出す小助のいきおいに、お父さんかいじゅうは土ひょうぎわでひっしに食い止めています。ここから、お父さんかいじゅうは力強いおしずもうで小助をたおそうとしています。


「んぐぐぐぐぐっ、んぐぐぐぐぐぐぐっ……」


 小助は、土ひょうのまん中でかいじゅうのお父さんにおしたおされないように力強く食らいついています。お父さんかいじゅうの力にまけたくないと小助はふんばりつづけています。


 けれども、かいじゅうのお父さんの強さにおされるように小助は土ひょうの上でしりもちをついてしまいました。そのしゅんかん、小助はでっかい音が元気いっぱいに鳴りひびいています。


「プウッ! プウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ~ッ!」

「おおっ! ぼうやのおならはとっても元気いっぱいだなあ」

「てへへ、出ちゃった」


 おすもうでまけてしまった小助ですが、おならのほうはお父さんかいじゅうもびっくりするほどのでっかい音です。お父さんかいじゅうは、土ひょうにいる小助にやさしい声をかけています。


「ぼうや、今からだっこでもしようかな」

「わ~い! だっこ! だっこ!」


 小助は、かいじゅうのお父さんにだっこされるのが大すきです。お父さんかいじゅうにだかれると、小助はえがおを見せながら大よろこびしています。


「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」


 お父さんかいじゅうは、小助のよろこぶ顔をこの目でうれしそうに見つめています。しかし、小助がお父さんかいじゅうの前であんよを上げたその時のことです。


「ジョパジョパジョジョジョジョジョジョジョジョジョジョジョジョ~ッ」

「うわっ!」


 小助は、お父さんかいじゅうの顔へおしっこをいきおいよくめいちゅうさせています。おしっこがいっぱい出るのは、お母さんかいじゅうのおっぱいをたくさんのんだおかげです。


「おちっこ(おしっこ)! おちっこ!」


 おすもうで強さを見せたお父さんかいじゅうですが、小助のおしっこうこうげきにはかなりまいってしまったようです。そんな中でも、小助はうれしそうにいつものかわいいえがおを見せています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ