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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
秋のきせつはどうぶつたちとともに
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小助くんはクマの親子が大すき

 秋になってもまだあつい中、小助はクマの親子とともに森の中であお向けになりながらゆっくりと休んでいます。お母さんグマは夏の思い出を話している小助のようすをとなりからじっと見つめています。


「おにたちとおにごっこ! おにたちとおにごっこ!」

「もしかして、本もののおにとしたの?」

「うん! おにたちといっちょ(いっしょ)! おにたちといっちょ!」


 小助は、おにの子どもたちとおにごっこした時のことを思い出しながらしゃべっています。子グマたちは、小助が楽しそうなえがおを見て少しうらやましそうです。


「ぼくたちもいっしょに行きたかったなあ」

「いつもいっちょ! いつもいっちょ!」


 子グマたちは、小助たちといっしょにトビにのってしまへ行ったことがあります。でも、おにたちのいるしまがあることは小助が言うまで知りませんでした。


「かぶとむちとおちゅもう(かぶと虫とおすもう)! くわがたむち(くわがた虫)とおちゅもう!」


 小助は、大すきなこん虫とおすもうしたことも子グマたちと話しています。子グマたちは、かぶと虫と力くらべしながらたたかった小助のすがたをおぼえています。


 すると、小助と子グマたちはお母さんグマの前でおすもうごっこをはじめました。2ひきの子グマは、小助に向かって力いっぱいにおそうとしています。


「んぐぐぐぐぐっ、んぐぐぐぐぐぐぐっ……」


 子グマたちは2ひきそろって前へおしつづけていますが、なかなかうまく行きません。これを見た小助は、子グマたちをいっきにじめんへおしたおしました。


「やっぱりまけちゃった」


 おすもうにまけちゃった子グマたちですが、いつもなかよくあそんでくれる小助のことが大すきです。こんどは、みんなであお向けになってじめんをゴロゴロしています。


「ゴ~ロゴロ、ゴ~ロゴロ、みんなでゴ~ロゴロ!」


 小助と子グマたちは、右へと左へとゴロゴロするのをくりかえしています。お母さんグマは、楽しそうにあそぶ子どもたちのすがたをえがおでながめています。


「いろんなことをおぼえてすくすくと大きくなるといいね」


 みんなで空を見上げていると、赤とんぼがつぎつぎとんでいるのが目に入ります。そんな時、小助たちはいつものおねだりをしようとお母さんグマの前へならびました。


 お母さんグマは、小助と子グマたちがどうしてここへきたのかすぐに分かったようです。


「みんな、どうしたのかな?」

「おっぱい! おっぱい! おっぱい!」

「ふふふ、しょうがないわね。さあ、みんなこっちへおいで」


 こうして、小助は子グマたちといっしょにお母さんグマのおっぱいをのみはじめました。お母さんグマは、おっぱいをいっぱいのみつづける小助のようすをやさしい顔つきで見つめています。

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