表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
小助くんと冬のどうぶつたち
30/343

白い雪うさぎたちと小助くん

 今日も、雪のつもった森の中を小助が歩いています。小助は、いっしょにあそぶどうぶつたちをさがそうとおくのほうへ向かってすすんでいきます。


 すると、雪の草むらにかわいいどうぶつのすがたがあるのを見つけました。小助がゆっくり歩くと、そこには雪のような白いうさぎが3びきもいます。


「いっちょにあちょぼう(いっしょにあそぼう)! いっちょにあちょぼう!」


 小助は草むらの前で、うさぎをじっと見ながら立ち止まっています。うさぎたちは、自分たちのそばにいる小助を見てすぐに話しかけてきました。


「ぼうやの名前は?」

「小助! 小助! 小助!」

「小助くんは、いつもげんきいっぱいなんだね」

「うん!」


 うさぎから見ると、小助は人間の赤ちゃんといってもかなり大きそうです。でも、小助のやさしい顔つきはうさぎたちにもつたわりました。


「小助くん、これからぼくたちが走るところは見せてあげるからね」


 草むらからとび出した3びきのうさぎたちは、雪がつもった森の中を4本足で走り回っています。小助は、うさぎがピョンピョンはねながら走るすがたを見ようとおいかけようとします。


「わあっ! うちゃぎ(うさぎ)さんちゅごい(すごい)! ちゅごい!」

「ぼくたちが走るところがそんなにすごいって、ちょっとてれるなあ」


 うさぎたちは、小助がかわいいことばでおうえんしてくれるのでうれしそうです。これを見た小助も、うさぎと同じように走ろうと4本足になりました。


「えいっ! えいっ!」


 小助は、うさぎのまねをしようと前へピョンピョンはねようとします。けれども、なれたようすで走り回るうさぎのはやさにはかないません。


 そんな時、森のおくへすすんでいたはずのうさぎたちが小助のそばへやってきました。そのすがたは、さっきとちがってなにかにおびえているようです。


「向こうへ行ったらダメ!」

「この先の草むらに、おそろしいけものがいるみたいなんだ」


 うさぎたちは、小助がそのまま歩いてすすむのを止めようとします。しかし、小助にはおそろしいけものがどういうのかまだ分かりません。


「けもの! けもの! けもの!」

「おいおい! あそこへ行ったらけものに……」


 うさぎたちがどんなに止めようとしても、雪の上を歩く小助の耳に入ることはありません。小助は、どんなけものなのか見ようと森のおくにある雪のつもった草むらへすすんで行きます。


 草むらへ足を入れながら雪のふかいところを歩いていると、小助はするどい目つきのけものたちにかこまれました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ