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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
大すきな夏のぼうけんとたんけん
296/343

おにの子どもたちとおにごっこ

「みんなであちょぼう(あそぼう)! みんなであちょぼう!」


 元気でかわいい小助の声は、広いばしょにあつまったおにの子どもたち4人へすぐにつたわりました。おにの子どもたちは、みんなで楽しくあそぼうとあることを思いつきました。


「ここにいるみんなでおにごっこをしようよ!」

「わ~い! おにごっこ! おにごっこ!」


 小助は、子どものおにたちとともに大すきなおにごっこをすることになりました。おにの子どもたちは、頭のつのがない小助におにをしてもらうことにしました。


「いち、に、さん……」


 おにの子どもたちは、小助が数えている間にかくれようといっせいに走り出しました。もちろん、小助は後ろ向きで目をつぶっているので子どものおにたちがどこへ行ったかはまだ分かりません。


 そうするうちに、小助は10まで数えるとおにの子どもたちを見つけようとさがすことにしました。広いばしょから森の草むらへ足をふみ入れましたが、子どものおにたちはなかなか見つけることができません。


「あれあれ? あれあれ?」


 小助は、大きな木によじのぼって上のほうからさがそうとしています。すると、草むらの中にかくれているおにの子どもを2人も見つけることができました。


「おにさん2人見ちゅけた(見つけた)!」

「うわっ! 木にのぼったところから見られちゃった」


 おにの子どもたちは、小助にすぐ見つかったのでとてもくやしそうです。小助は、自分がつかまえた2人の子どもおにを引きつれながらさがしつづけています。


「おにさん、どこどこ? おにさん、どこどこ?」


 森の中を通りながらさがしていると、草むらからおにのつのらしきものが出ているのを小助がすぐ気づきました。草むらをかき分けたところで見つけたのは、おれきちとあおまるのすがたです。


「おれきちくん、見ちゅけた! あおまるくん、見ちゅけた!」

「わわわっ! 見つかっちゃった!」


 赤おにのおれきちと青おにのあおまるは、小助に見つけられてがっかりしています。一方、小助のほうは自分がおにとしてのこり2人のおにを見つけることができて大よろこびしています。


「わ~い! みんな見ちゅけた! みんな見ちゅけた!」

「あ~あ、こちゅけくんにすぐ見つかっちゃった」


 こうして、おにごっこは小助がぜんぶ見つけたおにの子どもたちをつれて広いばしょへもどってきました。小助は、赤おにのお父さんにあまえようとすぐにかけ出しました。


「だっこ! だっこ! だっこ!」

「それじゃあ、もういちどだっこしようかな」


 小助は、おにのお父さんにだかれながらうれしそうなえがおを見せています。おにのお父さんも、まだ小さい小助のかわいいすがたをみようと顔を近づけています。


 そんな時、小助はあんよを上げるとお父さんおにの前で元気いっぱいの音が鳴ってしまいました。


「プッ! プッ! プウウウウウウウウウウウウウウウウウ~ッ!」

「うわっ! あまりにもくさいおならが……」


 おにのお父さんは、小助のおならこうげきを食らってたまらないようすです。小助は、そんなことをおかまいなしにかわいい顔つきでわらい声を上げながらよろこんでいます。


「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」


 でっかいおならは、小助がいつも元気であるりっぱなしょうこです。お父さんおには、小助のあいかわらずの元気さにすっかりまいっています。

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