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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
大すきな夏のぼうけんとたんけん
286/343

大きなたきで夏も元気いっぱいだよ!

 小助がくらす山おくにも、いよいよ夏がやってきました。夏のあつい中であっても、小助はどうぶつたちといっしょに元気にあそんでいます。


 森の草むらをかき分けた先には、小助たちがいつも楽しみにしている大きな池があります。その池のすぐそばには、高いところから水がながれおちる大きなたきが見えます。


 かけ足でやってきた小助は、大きなたきの前にあるたきつぼの中へいきおいよくとびこみました。小助は、たきつぼに入るとつめたくて気もちよさそうです。


「わ~い! たきだ! たきだ!」


 小助は、この先にある大きなたきをながめながら元気いっぱいにはしゃいでいます。すると、子グマやちびっこオオカミがそれぞれのお母さんといっしょにたきつぼのそばへやってきました。


「それじゃあ、いっしょにたきつぼへ入ろうね」


 お母さんグマは、子グマたちを1ぴきずつだきながらたきつぼの中に入っています。これを見ているちびっこオオカミは、自分たちもたきつぼに入りたいと小助に声をかけています。


「ぼくも入りたいよ!」

「いつもいっちょ(いっしょ)! いつもいっちょ!」


 小助は、ちびっこオオカミをりょう手でかかえるように水の中へ入れることにしました。ちびっこオオカミたちは、たきつぼに入るたびに大よろこびしています。


 子グマもちびっこオオカミも、たきつぼのふかいところへ自分たちが行くことはまだできません。そんな中にあっても、どうぶつの子どもたちがはしゃぐようすは小助のほうにもつたわっています。


「たきつぼ、とっても気もちよかったよ!」


 どうぶつたちにとって、たきからながれおちる水におおわれたたきつぼは夏のあつさをしのぐことができるばしょです。


 そんな中、小助は大きなたきのそばにあるいわのかべをのぼろうとしています。小助は、りょう手とりょう足をつかいながらてっぺんへ向かって少しずつすすんでいます。


「うんしょ! うんしょ!」


 どんなに高いところであっても、小助はいっしょうけんめいに上のほうへのぼりつづけています。てっぺんへたどりつくと、たきに向かってながれる小さな川へ手を入れることにしました。


「わあ~っ! きもちいい!」


 小助は、川のつめたい水をりょう手でパシャパシャさせながらよろこんでいます。でも、そればかりにむちゅうになっているわけではありません。


 すぐに後ろのほうへ下がると、小助はかけ足でたきのてっぺんからいきおいよくとびこみました。小助は、空中でくるりと回りながら水しぶきを上げるようにたきつぼの中へ入りました。


 どうぶつたちは、水中へとびこんだ小助のようすをじっとながめています。すると、小助はたきつぼから顔を出しながら元気に右手をふっています。


「みんな! こっち見て! こっち見て!」


 小助は、大きなたきのてっぺんからとびこむことができてとてもうれしそうです。クマとオオカミのお母さんたちも、たきつぼへぶじにもどってきた小助のすがたをやさしく見つめています。


「さあ、みんなで木かげに入ってゆっくり休もうかな」


 お母さんグマがよびかけると、ほかのどうぶつたちもつぎつぎと木かげに入っていきます。小助も、たきつぼから上がるとすぐに木かげへ向かって走り出しました。


 あつさがつづく中でも、小助たちはすずしい木かげでどうぶつの子どもたちといっしょにじゃれ合いながらあそんでいます。

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