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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
山おくの秋は楽しいきせつ
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森の中でみんなとあそんだよ!

 小助は、いつものように森の中へあそびにやってきました。後ろのほうでは、ワン太が小助についていこうとしています。


「わあ~っ! おちば! おちば!」


 森の中には、さまざまな色のおちばがたくさんおちています。小助は、おちばを山のようにあつめるとその上でねころがっています。


 すると、子グマもちびっこオオカミも小助のところへきておちばあそびをはじめました。子グマたちは、さっそくおちばの中へ入って小助とじゃれ合っています。


「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」


 ちびっこオオカミのほうも、ワン太といっしょにおちばのまわりをうれしそうにかけ回っています。いろんな色のおちばをあつめながら、小助たちは楽しそうにあそびつづけています。


 そして、小助は子グマたちとせなかをあわせておしくらまんじゅうをはじめました。ワン太のほうも、ちびっこオオカミといっしょにおしくらまんじゅうをしています。


「おちくらまんじゅう(おしくらまんじゅう)、おちゃれてなくな(おされてなくな)」


 小助のかわいいかけ声に合わせようと、子グマたちもいっしょにおしくらまんじゅうをつづけています。そのようすは、近くで見ているどうぶつのお母さんたちにもつたわっています。


「ふふふ、みんなで楽しそうにあそんでいるわね」

「だって、自分たちであそぶためにいろんなことを考えているんだもの」


 おしくらまんじゅうがおわると、小助たちはどうぶつのお母さんたちのそばへやってきました。小助は、お母さんグマとあそぼうとおねだりしています。


「いっちょにあちょぼう(いっしょにあそぼう)! いっちょにあちょぼう!」

「それじゃあ、ぼうやとおすもうをしようかな」

「わからい! おちゅもう(おすもう)! おちゅもう!」


 小助は、お母さんグマとおすもうができるとあってとてもうれしそうです。クマのお母さんは、おちている木のえだでまるくえがいて土ひょうを作っています。


 土ひょうの中では、小助とお母さんグマがおたがいに向かい合っています。


「はっけよい、のこった」

 ワン太のかけ声ではじまったおすもうは、小助が小さい体でお母さんグマを力いっぱいにおしています。お母さんグマのほうも、大きな体を生かして小助をおし出そうとしています。


「うんしょ! うんしょ! うんしょ!」

「うぐぐぐぐっ……。ぼうやにまけるわけにはいかないわ」


 この後も、小助とお母さんグマの力くらべは土ひょうのまん中でほとんどうごくことはありません。そんな中で、小助はありったけの力でクマのお母さんをおし出そうとします。


「う~んしょ! え~い!」

「うわっ、わわわわわっ!」


 小助のあまりにも強い力に、お母さんグマは後ろのほうへ思わずしりもちをついてしまいました。すると、小助はお母さんグマをいっしょうけんめいにおこそうとしています。


「ぼうや、ありがとうね」


 クマのお母さんは、力強さとやさしさをもった小助のかわいいすがたをじっとながめています。小助のそばには、子グマたちもあつまってきました。


「おっぱい! おっぱい! おっぱい!」

「ふふふ、しょうがないわね。さあ、こっちへおいで」


 こうして、小助は子グマたちといっしょにお母さんグマのおっぱいをのみはじめました。すぐ近くでは、ワン太とちびっこオオカミがお母さんオオカミのおっぱいをのんでいます。


「おっぱいをたくさんのんで、すくすくとそだつといいね」


 お母さんグマは、おっぱいをのみつづける小助のかわいい顔をやさしい目で見つめています。小助がいつも元気いっぱいなのは、どうぶつのおっぱいをたくさんのんでいるおかげです。

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