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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
春の山おくはにぎやか
226/343

小助くんは雨の中でも大はしゃぎ

 森の中では、今日も小助が子グマやちびっこオオカミと楽しそうにあそんでいます。少しはなれたところでは、どうぶつのお母さんたちが子どもたちのようすをやさしく見つめています。


「ふふふ、みんな元気いっぱいにあそんでいるわ」


 青い空が広がる中、小助は森のおくへ向かってかけっこをしたり、どうぶつたちとじゃれ合ったりしながらあそぶのが大すきです。


「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」


 うれしそうにはしゃぎながら、小助たちはこの後も森の中であそびつづけています。しかし、空のほうを見るといつの間にかうすぐらい雲におおわれるようになりました。


「雨がふりそうだわ」

「子どもたちに早くつたえないといけないわ」


 お母さんたちは、あそびにむちゅうになっている子どもたちがしんぱいでたまらないようすです。


 その時、空のほうから雨がふり出してきました。どうぶつの子どもたちの耳には、お母さんからの声が聞こえてきました。


「雨がふってきたからこっちへおいで」


 どうぶつのお母さんは、自分たちの子どもをクマの親子がくらすほらあなへいそぎ足で向かいました。


 ほらあなに入ったどうぶつたちは、いつの間にかはげしい大雨がふりつづく外をながめています。すると、雨の中でかわいいわらい声が近くから聞こえてきました。


 よく見ると、すさまじい雨がふる中で元気いっぱいにかけ回る小助のすがたがありました。じめんには、大雨でたくさんの水たまりができ上がっていました。


「わ~い! みじゅたまり(水たまり)! みじゅたまり!」


 小助は、水たまりを見つけるとそこへ入ってりょう足でパシャパシャさせています。どんなに雨がふっても、小助はえがおを見せながら楽しそうにあそんでいます。


 それをじっと見ていたどうぶつの子どもたちは、ほらあなから大雨がふりつづく外のほうへ出てきました。子グマとちびっこオオカミは、小助といっしょに水たまりおあるところでうれしそうにじゃれ合っています。


「いつもいっちょ(いっしょ)! いつもいっちょ!」

「あっちに大きな水たまりがあるぞ!」

「みじゅたまり! みじゅたまり!」


 小助もどうぶつたちも、子どもたちは水たまりで大はしゃぎをしています。雨でびっしょりぬれても気にすることはありません。


 子どもたちの体は、この大雨がふりつづいているおかげでかなりきれいになりました。この後も、小助たちは雨の中を楽しそうなえがおを見せながらあそびつづけています。


「子どもたちは、雨なんか気にしていないようだね」

「いつもよりも楽しそうにあそんでいるみたいだし」


 どうくつから見ているお母さんたちの目の先では、パシャパシャと水しぶきを上げながらかけっこをする小助たちのすがたがあります。


「わあ~い! パシャパシャ! パシャパシャ!」


 小助たちの元気にはしゃぐ声は、雨がふりつづく中でもうすぐらい空へ向かってひびきわたっています。

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