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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
春の山おくはにぎやか
222/343

小助くんはカエルたちと楽しさいっぱい

 春のあたたかさにつられて、山おくでも草花が田んぼや畑のまわりにさきはじめるようになりました。


 そんな中で、小助とワン太はいつものように元気いっぱいにかけ出しています。小助たちが向かうこの先には、カエルたちがハスのはっぱの上にたくさんいる大きな池が見えます。


「ケロケロッ、ケロケロケロッ」

「わ~い! カエルちゃんだ! カエルちゃんだ!」


 小助は、カエルたちの歌声につられるように大きな池のほうへいきおいよくとびこみました。小助が水しぶきを上げてとびこむ音に、まわりにいるカエルたちは思わずびっくりしています。


「カエルちゃん、いっちょに(いっしょに)歌おう! いっちょに歌おう!」

「ぼうや、みんなと歌いたくてここへきてくれたんだね」

「うん!」


 カエルたちは、自分たちといっしょに歌ってくれる小助をかんげいしています。小助のほうも、カエルになり切って鳴き声を上げるのがうれしくてたまらないようすです。


「ケロケロケロッ、ケロケロケロケロッ」

「おっ! ぼうやの鳴き声はあいかわらず元気いっぱいだなあ」

「さっそく、鳴き声を出しながらみんなで歌ってみようか」


 小助は、ハスの上にいるカエルたちと歌声をひびかせせることにしました。カエルのまねをしながら、小助はかわいい鳴き声を出しながら歌っています。


「ケロケロッ、ケロケロッ、ケロケロケロッ」


 その歌声は、池のそばでじっと立ち止まっているワン太の耳にも入ってきました。小助は、ワン太にかわいい鳴き声をとどけようと歌いつづけています。


「ケロッ、ケロッ、ケロケロケロケロケロッケロッケロッ」


 池の中では、小助とカエルたちが鳴き声を上げながら楽しく歌いつづけています。そんな小助が、みんなといっしょにカエルの鳴き声を上げている時のことです。


「ブオッ! ブオオオオオオオオオオッ」


 小助は、水中からいきおいよくとび出すとそのまま空に向かって上がっています。そのとちゅうで、小助はさらにでっかいおならをなんども出しつづけています。


「プウッ! プウッ! ププウウウウウウ~ッ! プププウウウウウウ~ッ!」


 元気いっぱいのおならが出るのは、小助がいつも大きなイモをたくさん食べているおかげです。空の上にいる小助は、ふたたび池のほうへ向かってとびこんでいきます。


「パシャーン!」


 すさまじい水しぶきの音は、ハスのはっぱにのっているカエルたちにもすぐにつたわりました。カエルたちがそのばしょを見ていると、水中から顔を出した小助があらわれました。


「てへへ、おならがいっばい出ちゃった」

「ぼうやはおならも元気いっぱいだね」


 大きな池では、小助とカエルたちの楽しそうなわらい声がにぎやかにひびきわたっています。

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