表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
夏は大ぼうけんのきせつ
190/343

かいじゅうのお母さんとお父さん

 小助は、ケモスケやワン太とじゃれ合うようにあそんでいます。これを見たお母さんかいじゅうは、いつも元気にあそぶ小助に声をかけました。


「ぼうや、よくきてくれたね」

「かあちゃ! かあちゃ!」


 かいじゅうのお母さんの足元には、小助とワン太がしがみついています。小助たちがここへきたのは、いつものおねだりをするためです。


「あらあら、どうしたの?」

「おっぱい! おっぱい! おっぱい!」

「ふふふ、しょうがないわね。さあ、こっちへおいで」


 小助とワン太は、お母さんかいじゅうにだかれるといつものようにおっぱいをのんでいます。ケモスケのお母さんは、おっぱいをたくさんのみつづける小助たちをやさしく見つめています。


「おっぱいをのんで大きくなろうね」


 こうして、小助たちはかいじゅうのおっぱいをいっぱいのみことができました。でも、小助とワン太のおねだりはこれでおわったわけではありません。


 こんどは、お母さん犬のところへやってきました。犬のお母さんは、小助たちのすがたをやさしい目つきで見つめています。


「もしかして、おっぱいをのみたいのかな?」

「うん!」


 小助はあお向けになると、すぐにお母さん犬のおっぱいをのみはじめました。となりでは、ワン太も同じようにおっぱいをのみつづけています。


「かいじゅうであってもなくても、子どもというのは本当にかわいいなあ」


 お父さんかいじゅうは、犬のおっぱいをのんでいる小助たちを近くでながめています。すると、おっぱいをのみおえた小助とワン太がケモスケのお父さんの体にしがみつきました。


「ぼうやたち、どうしたの?」

「だっこ! だっこ! だっこ!」


 小助たちは、かわいい声でお父さんかいじゅうにだっこのおねだりをしています。かいじゅうのお父さんは、さいしょにワン太をだき上げることにしました。


 ワン太は、上から見るお母さん犬のすがたをうれしそうに見つめています。これに気づいた犬のお母さんも、ワン太のほうへじっと目を向けています。


「お母さんを見るのがうれしいの?」

「うん! うん!」


 だっこをおえたワン太は、お母さん犬のそばへもどりました。こんどは、小助がだっこされる番です。


「だっこしてあげるから、ここへおいで」

「わ~い! だっこだっこ!」


 小助は、お父さんかいじゅうにだっこされて大よろこびしています。かいじゅうのお父さんは、小助を下へおとさないようにだいじにだき上げています。


「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」

「だっこされてうれしいんだな」


 お父さんかいじゅうは、小助のかわいいえがおを見ながらやさしい顔つきでわらっています。そんな時、小助はあんよを上げながら何か言おうとしています。


「とうちゃ! お、お……」

「ぼうや、どうしたの?」

「お、おちっこ(おしっこ)!」


 そのしゅんかん、小助は元気いっぱいのおしっこをお父さんかいじゅうの顔にめいちゅうさせています。


「わっ!」

「おちっこ出た! おちっこ出た!」


 かいじゅうのお父さんは、いきおいよく出しつづける小助のおしっここうげきにたじたじのようすです。そんな中にあっても、小助はおしっこがいっぱい出たおかげでいつものえがおを見せながらよろこんでいます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ