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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
小助くんのどうくつたんけん
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カッパたちのせかい

 小助がカッパのすがたにキャッキャッとはしゃいでいるのを見て、ほかのどうぶつたちもゆっくりと近づいてきました。


「このいけの名前がカッパいけということは、もしかして……」

「ここには、ぼくのほかにもたくさんのカッパがいけの中にいるよ」


 カッパがそう言うと、ほかのカッパもつぎつぎといけからあらわれました。これを見たどうぶつたちはびっくりせずにはいられません。


「はっはっは! みんなをびっくりさせちゃって本当にごめんね」


 どうぶつたちは、カッパのことばを聞いてホッとむねをなでおろしました。ここにいるカッパたちは、はじめて出会う小助たちにやさしく声をかけています。


「そうそう! 今からぼくたちがくらすカッパいけのそこへいっしょに行ってみようか」

「うわ~い! 行きたい! 行きたい!」


 小助は、カッパのせかいを今から見るのがうれしさをかくせません。カッパのせなかにのった小助は。いっしょにいけの中へもぐっていきました。


 それを見たサルは、あわてたようすで大声を上げてさけびました。


「お、おい! 小助、まだ水にもぐったことがないのに……」

「しんぱいしなくても大じょうぶじゃ」

「大じょうぶって……。いけのふかいところですよ!」

「まあまあ、だまされたと思ってせなかにのってみたらどうかな」


 カッパたちのさそいに、サルをはじめとするどうぶつたちもカッパのせなかにのって小助たちの後をおうことにしました。


「も、もういきを止めることができない……」


 水中に入ってしばらくすると、どうぶつたちはいきを止めることができずに思わず口をあけてしまいました。


「あれ? あれれ? いけの中なのにいきができるぞ」

「はっはっは! このカッパいけでは、だれでもいきをすったりはいたりすることができるさ」


 どうぶつたちは、いつもと同じようにいきをすることができるのがうれしくてたまりません。

 そのころ、小助はカッパのせなかにまたがっていけのそこへ向かっています。


「ねえねえ! ねえねえ! まだなの?」

「もうちょっとしたらつくからね」


 小助をのせたカッパの目の前には、たくさんのカッパたちがいけのそこへあつまっています。水草にかこまれたいけのそこでは、みんなからのおうえんをうけながらカッパたちがおすもうをしています。


「わ~い! おちゅもう(おすもう)! おちゅもう!」


 小助は、カッパがおすもうしているようすにくぎづけになっています。いけのそこへカッパのせなかからおりると、おすもうをしているところへよちよち歩きしながら近づいていきます。


 ほかのどうぶつたちも、カッパのせなかにのりながらいけのそこへやってきました。すると、土ひょうのそばに小助がいることに気づきました。


「おちゅもうしたい! おちゅもうしたい!」


 カッパたちがおすもうをしているのを見て、小助もおすもうをしたいとピョンピョンとびはねています。

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