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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
小助くんと森のなかまたち
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みんなとおちばであそんだよ!

 秋がすすむにつれて、森の中ではいろんなおちばがじめんにいっぱいおちるようになりました。小助とワン太は、ほかのどうぶつたちといっしょにおちばであそんでいるところです。


「わ~い! おちば! おちば!」


 小助は、まわりにあるおちばをりょう手で空高くなげています。ワン太のほうは、ちびっこオオカミとおちばの中でじゃれ合うようにあそんでいます。


「ねえねえ、こっち見て! こっちのはっぱは色がちがうよ」


 子グマが手にしたのは、イチョウのおちぱです。ほかのはっぱとちがって、あざやかな黄色におおわれています。


 すると、小助はしゃがみながらいろいろなおちばをさがしています。じめんには、赤色や茶色、だいだい色とあらゆる色のおちばがあつまっています。


「おちばでご~ろごろ! おちばでご~ろごろ!」


 小助はあお向けになると、おちばの上でごろごろころがっています。これを見たどうぶつたちも、小助がやっていることをまねしようとしています。


「ごろごろごろごろ! ごろごろごろごろ!」

「おちば! おちば! おちば!」


 おちばであそんでいる子どもたちのようすに、お母さんグマはやさしい顔つきでながめています。すると、子グマたちがお母さんグマの足にしがみついてきました。


「どうしたの?」

「いっしょにおちばであそぼうよ!」


 クマのお母さんは、子グマたちにつき合おうと小助たちのいる大きな木のそばへやってきました。お母さんグマはその場にすわると、そばにおちているイチョウのはっぱを手にしました。


「みんな、こっちへおいで」

「かあちゃ! これなあに?」

「このはっぱ、何に見えるかな?」

「ちょうちょ! ちょうちょ! ちょうちょ!」


 お母さんグマが子どもたちに見せているのは、2まいのイチョウのおちばで作ったちょうちょです。これを見て、小助はクマのお母さんの前でうれしそうに大はしゃぎしています。


 すると、じめんにある赤茶色のおちばがいくつもあることに気づきました。小助は、お母さんグマに見せようとおちばをつぎつぎとあつめています。


「ねえねえ、こっちこっち!」

「ぼうや、何か見つけたのかな?」

「おちばのおばけ! おちばのおばけ!」


 小助が手にしているのは、まるでおばけのように見えるおちばです。じめんには、このようなおちばが森の中のさまざまなところにあります。


 子グマたちも、小助と同じようなおばけのおちばをさがしています。


「これ見て! これ見て!」

「あっ、おちばのおばけだね」


 クマの子どもたちは、お母さんグマのやさしいえがおを見てとてもうれしそうです。


 そんな間も、ワン太とちびっこオオカミはおちばまみれでじゃれ合いながらあそびつづけています。小助も子グマたちも、そのようすを見るとすぐにあそびの中に入っていきます。


「いっちょにあちょぼう(いっしょにあそぼう)! いっちょにあちょぼう!」

「わっ! やってくれたな!」

「わ~い! おちばまみれだ!」

「キャッキャッキャッ、キャッキャッキャッ」


 小助たちは、たくさんおちているおちばにかこまれながらみんなで楽しそうにあそんでいます。お母さんグマは、そんな子どもたちの元気なすがたをじっと見まもっています。

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