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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
小助くんと森のなかまたち
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おいしそうな かきのみだよ

 小助は、ほかのどうぶつたちといっしょに大きな木のそばへやってきました。その木には、だいだい色にみのったかきのみがいっぱいついています。


「わ~い! かきのみ! かきのみ!」


 子どもたちは、おいしそうなかきのみを早く食べたいと思っています。そんな時、小助のお母さんが竹かごをせおいながらやってきました。


「小助くん、かごをもってきたからね」


 お母さんの声が耳に入ると、小助はさっそくその木に手足をつかいながらのぼりはじめました。とちゅうで太いえだが分かれているところまでのぼると、小助はえだの先っぽのほうへ足をすすめました。


「かきのみ! かきのみ! かきのみ!」


 小助は、ほそいえだについているだいだい色のみをおとそうとなんどもゆすっています。すると、そのいきおいでかきのみがとえだからじめんへたくさんおちていきます。


「ふふふ、おいしそうにみのっているわ」


 お母さんは、小助がおとしたかきのみを手でつかむと竹かごの中へつぎつぎと入れています。これを見た小助は、ほかのほそいえだをゆすりながらおいしそうなかきをおとしています。


「わあ~っ! おいしそうだなあ」


 子グマたちは、じめんにおちているかきのみを手にするとすぐに口の中に入れました。そのようすに、小助のお母さんはすぐにやさしい声をかけました。


「おいしいかな?」

「うん! おいしいよ!」


 かきのみが大すきなのは、子グマたちもちびっこオオカミたちも同じです。子グマが食べているのを見て、ちびっこオオカミもおちているだいだい色のみをかじっています。


 そうするうちに、小助がおとしたかきのみを竹かごに入るのがいっぱいになりました。


「これだけあれば、ほしがきをいっぱい作ることができるわ」


 ほしがきは、かきのかわをむいてから家の外で雨にぬれないようにつるして作ります。ここであつめたかきは、お母さんが冬にそなえてほしがきを作るためにつかいます。


「かきのみ! かきのみ! かきのみ!」


 小助は、かきのみがたくさん入った竹かごをせおいながらお母さんと2人で家へもどろうと足をすすめています。そんなお助の後ろには、子グマとちびっこオオカミが竹かごをじっと見ながら歩いています。


「ふふふ、かきのみがまた食べたいのかな?」


 お母さんがふり向いて声をかけると、どうぶつの子どもたちはおいしいかきのみを食べるのがまちきれないようすです。


「みんな、おいしいかな?」

「かあちゃ、おいちい(おいしい)! おいちい!」

「とってもおいしいよ!」


 だいだい色のかきのみは、小助たちの口の中へおいしそうに入っていきました。小助のお母さんは、子どもたちのおいしくほおばるえがおをやさしく見つめています。

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