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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
夏のぼうけんと小助くん
157/343

ケモスケくんとまた会えたよ!

 小助たちは、ずっとつづく森の山道をすすんでいます。どうぶつの親子たちも、元気に歩いている小助についていこうとしています。


「ケモチュケ(ケモスケ)くん! ケモチュケくん!」


 同じような道がしばらくつづく中であっても、小助はかわいいえがおを見せながら前へ向かっています。小助にとって、一番楽しみにしているのは大すきなかいじゅうたちとあそぶことです。


 しばらくすすむと、遠くのほうにどこかで見たようなすがたが小助の目に入ってきました。これを見たとたん、小助は一気に山道をかけ上がりながら走って行きます。


「ケモチュケくん! ケモチュケくん! ケモチュケくん!」


 小助は、かいじゅうの男の子であるケモスケにとびつきました。ケモスケも、かわいい顔でわらっている小助のすがたをうれしそうに見ています。


「ぼくも、小助くんとまた会えてとてもうれしいよ」

「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」


 後ろからやってきたどうぶつの子どもたちも、ケモスケのそばへやってきました。自分たちもあいてにしてほしいと、ケモスケにしがみついたままはなれようとしません。


「みんないっちょ(いっしょ)! みんないっちょ!」


 小助は、さっそくどうぶつの子どもたちとじゃれ合うようにあそびはじめました。大きな体つきのケモスケは、小助たちのようすをしゃがみながら見ています。


「何しているのかな?」

「おちゅもう(おすもう)! おちゅもう!」


 森の中からは見上げると、そこには雲のない青い空が広がっています。たいようがてらしつづける中、小助とどうぶつたちは楽しそうにおすもうごっこをしています。


「うんしょ! うんしょ! うんしょ!」

「わっ、わわわわっ……」


 どうぶつの子どもたちは、おすもうで小助になんどもいどんでいます。しかし、小助のあまりにも強い力の前にはかないません。


 小助は、いっしょにおすもうをするあいてをしてほしくてケモスケにしがみついています。ケモスケは、小助のかわいい声に耳をかたむけています。


「ねえねえ、ねえねえ」

「小助くん、どうしたの?」

「いっちょにおちゅもう! いっちょにおちゅもう!」


 ケモスケは、人間の子どもとのおすもうをしようと足をドシンドシンさせました。そのしぐさに、小助は自分もケモスケのまねをしはじめました。


「ドシンドシン! ドシンドシンドシン!」

「小助くん、ぼくみたいな歩きかたがしたいのかな?」

「うん! ドシンドシン! ドシンドシン!」


 小助は、ケモスケの前でかいじゅうになり切っています。これを見たケモスケは、小助とおすもうをするのがますます楽しみになってきました。

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