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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
夏のぼうけんと小助くん
155/343

大きな池へ向かってしゅっぱつするよ!

 夏のあつさがつづく中、小助はワン太や子グマ、それにちびっこオオカミといっしょに大きな池へやってきました。どうぶつのお母さんたちも、小助たちから目をはなさないように後ろからついてきました。


 目の前には、水がたくさんながれおちる大きなたきがあります。小助は、池の中でおよいだりあそんだりするのが大すきです。


「わ~い! みじゅあちょび(水あそび)! みじゅあそび!」


 子どもたちがえがおではしゃぐようすに、どうぶつのお母さんたちもほほえましそうに見つめています。小助は池の中に入ると、その場で水中にもぐったり顔を出したりしながら楽しんでします。


 そんな小助をねらうかのように、どうぶつの子どもたちはいっせいに水をパシャパシャとかけてきました。


「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」

「わっ! やってくれたな!」


 小助とどうぶつたちは、池の水をかけあいながらうれしそうにわらいながらあそんでいます。そうするうちに、小助は子どもかいじゅうのケモスケにまた会いたくなりました。


「ねえねえ! ねえねえ!」

「どうしたのかな?」

「あっちまでおよごう! あっちまでおよごう!」


 お母さんグマは、池の向こうまで行きたいと自分のそばによってきた小助のすがたをじっと見ています。小助のかわいい声に耳をかたむけると、さっそく子グマたちとともに池の中へ足を入れました。


 クマのお母さんのせなかには、2ひきの子グマがのっています。これを見たワン太は、お母さん犬におねだりしています。


「いっちょに(いっしょに)行こう! いっちょに行こう!」

「しょうがないわね。先に池へ入るから、すぐにせなかにのってね」


 ワン太は、犬のお母さんのせなかにのるとうれしそうなえがおを見せています。


 お母さんのせなかにのせてほしいのは、ちびっこオオカミも同じです。でも、お母さんオオカミは自分の子どもたちをすべてのせることができません。


「こまったわ。1ぴきしかせなかにのせることができないし」

「ねえねえ、のせて! のせて!」


 オオカミのお母さんは、だだをこねるばかりのちびっこオオカミたちのすがたにこまっています。そんな時、お母さんグマがオオカミの子どもたちに声をかけました。


「せなかにのせてあげるから、こっちへおいで」


 そのよびかけに、3びきのちびっこオオカミの中から2ひきがお母さんグマのせなかにのることになりました。お母さんオオカミは、もう1ぴきの子どもをせなかにのせて池の中へ入りました。


「早く行こ! 早く行こ!」

「ぼうや、向こうのほうに何かいるのかな?」

「かいじゅう! かいじゅう!」

「かいじゅうって、そんなにすきなのかな?」

「うん!」


 小助は、大すきなかいじゅうに早く会いたくてたまらないようすです。でも、どうぶつのお母さんたちはかいじゅうがどんなものなのかまだ分かりません。


 それでも、一足先におよぎ出した小助のすがたについていこうと、どうぶつのお母さんたちは子どもたちをせなかにのせて大きな池をおよぎながらすすんでいます。

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