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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
山おくのにぎやかな春
141/343

小助くんとお母さんのいつもの朝

 長い冬がおわった山おくでは、雪がとけたじめんからいろんな草花が顔を出してきました。小助がくらす小さな家の中では、お母さんが一足早くふとんからおき上がりました。


「そろそろ小助くんをおこさないといけないね」


 となりでは、小助がおふとんの中ですやすやとねむっています。お母さんは、小助のかわいい顔を見ながらかけぶとんをめくりました。


「ふふふ、今日もおねしょやっちゃったね」


 はらがけ1まいでねむっている小助のおふとんには、いつものようにでっかいおねしょがえがかれています。けれども、小助はおねしょをしてもまだふとんの上でねたままです。


 すると、小助はねたままであんよを上げています。かわいいようすを見ようと、お母さんが小助に近づこうとしたその時のことです。


「ジョジョジョジョ、ジョジョジョジョジョジョジョ~ッ」

「わわっ!」


 小助は、2回目のおねしょをお母さんの顔にめいちゅうさせています。いきなりおしっこをかけられたお母さんですが、そんなことで気にすることはありません。


「小助くん、今日も元気いっぱいだね」

「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」


 おふとんに元気なおねしょをしたおかげで、小助は目をあけるとえがおでかわいいわらい声を上げています。




「小助くん、やきたての大きなイモだよ」

「おイモ! おイモ! おイモ!」


 お母さんがもってきたのは、小助が大すきな2つのやきイモです。小助はすぐにやきイモを手にすると、そのまま口の中に入れて食べはじめました。


「かあちゃ、おいちい(おいしい)! おいちい!」


 やきイモは、まだ小さい小助でも自分でちぎって食べることができる食べものです。おいしそうに食べる小助のすがたに、お母さんもやさしく見つめています。


 小助はやきイモを食べおわると、お母さんの前でいつものおねだりをしています。


「かあちゃ、おっぱい! おっぱい!」

「ふふふ、しょうがないわね」


 お母さんにだかれた小助は、すぐにおっぱいをのみはじめました。おっぱいを一杯飲んでいるおかげで、小助がいつも元気いっぱいです。


 そんな小助は、お母さんのおっぱいをついついのみすぎてしまうことがよくあります。それは、お母さんが小助のかわいい顔をじっと見ていた時のことです。


「ジョパジョパジョパ、ジョジョジョジョジョジョ~ッ」

「わっ!」


 お母さんは、自分の顔に小助からふたたびおしっここうげきを食らってしまいました。小助はおしっこをしながら、キャッキャッとうれしそうなえがおを見せています。


「小助くん、おしっこいっぱい出ちゃったね」

「おちっこ(おしっこ)出た! おちっこ出た!」


 こうして、今日も小助とお母さんのにぎやかでえがおがあふれる朝がはじまります。

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