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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
雪の中でも元気な小助くんとワン太くん
135/343

おそろしい犬たちをおしっことおならでやっつけたよ!

 小助は、おしっこがしたくなってはらがけをおさえながら雪のつもった草むらへ向かっています。すると、おそろしい犬たちがまちかまえたかのようにつぎつぎとおそいかかってきました。


「ふはははは! うまそうなチビがやってきたなあ」

「わわわわっ!」


 犬たちは、するどい目つきで小助にかみつこうと大きな口をあけています。そんな中にあっても、小助は雪の上にたおれながらもおそろしい犬たちとたたかっています。


「こちゅけくん(小助くん)……」


 ワン太はまだ体が小さい子犬とあって、どうもうな犬たちのむれに自分から向かっていくかためらっています。そんなしんぱいをよそに、小助はあんよで元気よくおそろしい犬の体をけりつづけています。


「キャッキャッ、キャッキャッキャッ」

「このチビめ……。なんどもけりやがって!」


 どうもうな犬は、えがおを見せながら自分の体をけりつづける小助にかみつこうとします。そんな時、小助はおそろしい犬の顔に向かっておしっこをしはじめました。


「ジョパジョパジョパッ、ジョパジョパジョジョジョジョジョジョ~ッ」

「わっ! 何するんだ!」

「キャッキャッキャッ、キャッキャッキャッ」


 小助は、ずっとガマンしていたおしっこをどうもうな犬になんどもめいちゅうするたびにかわいいわらい声を上げています。お母さんのおっぱいをいつもたくさんのんでいるとあって、小助のおそろしい犬たちへのおしっここうげきはさらにつづきます。


「よくもおれたちの顔におしっこをしやがって……」

「ただですむとは思うなよ……」


 どうもうな犬たちは、おしっこをおえておき上がろうとする小助にふたたびおそいかかりました。これを見た小助は、すぐさまかわそうとその場から高くとび上がりました。


「こちゅけくん(小助くん)、こっちへ行くから」


 ワン太は、小助がどうもうな犬たちをとびこえてちゃくちした雪道に向かって急いでかけ出しました。


「大じょうぶだった?」

「いっちょ(いっしょ)に行こう! いっちょに行こう!」


 後ろのほうからは、どうもうな犬たちがせまってきました。小助は、子犬のワン太を右かたにのせると手前の木の高いところにある太いえだにとびつきました。


「ひさしぶりにありつけるえさをのがすなよ」

「どんなににげたってそうは行かないぜ」


 どうもうな犬たちが、大きな木の太いえだをにぎっている小助たちにかみつこうといっせいにとびかかりったその時のことです。


「ブッ! ブブッ! ブウウウウウウウウウウウ~ッ!」

「うっ! く、くさっ……」

「くさくていきができない……」


 小助は、どうもうな犬たちがくるのをまちかまえながら元気いっぱいのでっかいおならをしました。おそろしい犬たちは、小助のでっかいおならを食らうとそのままじめんにおちてしまいました。


「お、おぼえてろよ……」


 あまりにもくさいおならのにおいに、どうもうな犬たちは雪のつもった草むらに中へもどって行きました。


「こちゅけくん、でっかいおならが出ちゃったね」

「てへへ、プップップ~ッ!」


 でっかいおならは、小助がいつもイモをたくさん食べて元気であるおかげです。小助は、雪がたくさんつもった山道をワン太といっしょに歩きつづけています。

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