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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
雪の中でも元気な小助くんとワン太くん
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こおりと雪の中でも元気いっぱい

 小助とワン太がいるばしょは、いちめんがこおりでおおわれている大きな池です。すぐ近くには、小助がさっきとびついた大きなたきのつららがあります。


 そんな時、小助は森が広がる池の向こうがわへ行きたがっています。ワン太は、うれしそうにはしゃぐ小助のことが気になります。


「こちゅけくん(小助くん)、どうしたの?」

「ねえねえ、向こうへ行こう! 向こうへ……。わわわわわっ!」


 小助は、池の向こうへ行こうとこおりの上をかけ出そうとして足をすべらせてしまいました。しりもちをついちゃった小助ですが、そのまま立ち上がってもういちど向こうがわへ行こうとします。


「わ~い! こっち見て! こっち見て!」


 ワン太は、こおった池をはらばいになってすすんでいる小助のようすを見ながら後ろからついていきます。小助は、とちゅうで止まるとその場で立ち上がってからこおりの上を走り出します。


 そのいきおいで小助ははらばいになると、こおりの上をすべりながらすすみつづけています。小助は、こおった池を前へすすむのがとてもうれしそうです。


「わあ~い! わあ~い!」


 とちゅうで止まっても、小助はいきおいをつけてはらばいでこおりの上をすすむのをなんどもくりかえしています。そうするうちに、雪につつまれた森が広がる向かいがわの入り口が見えてきました。


 小助ははらばいのままでこおった池をすすみながら入り口へたどりつくと、雪がふりつづく山道へ足をふみ入れました。ワン太のほうも、雪道についた小助の足あとを見ながらついていきます。


 山道のまわりに広がる草むらは、たくさんふりつもった雪でおおわれています。小助たちが歩くところも、ふかい雪で足がすっぽり入ってしまいます。


 けれども、小助は雪でなかなかすすめなくてもまったく気にすることはありません。小助にとって、たくさんの雪にかこまれてあそぶのが大すきです。


「わ~い! 雪だ! 雪だ!」


 小助は、歩くたびにたくさんつもった雪道の中に足が入るのがうれしくてうれしくてたまりません。ワン太も、そんな小助のようすをそばで見ながらしっぽをピュンピュンふっています。


 雪道でむちゅうになってあそぶ小助たちですが、草むらにはおそろしい犬たちがひそんでいます。わずかなすき間からねらったえものに目をつけるのは、夏であろうと冬であろうとかんけいありません。


「お、おちっこ(おしっこ)! おちっこ!」


 小助は、おしっこをしようと草むらへ近づこうとします。そんな時、おそろしい犬がつぎつぎと雪のつもった草むらからとび出してきました。

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