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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
雪の中でも元気な小助くんとワン太くん
133/343

こおりついた大きなたきでぼうけん

 雪が強くふりつづく中、小助とワン太は今日も川にそってかけ足で元気よく走り回っています。小助たちは、たくさんの雪におおわれている足でふみしめながら大きなたきへ向かっています。


「わあ~っ! たきがこおってる! たきがこおってる!」


 まわりが雪とこおりにおおわれているのを見て、小助はピョンピョンとびはねながら大はしゃぎしています。


 小助の目に入ってきたのは、みごとにこおりついた大きなたきのすがたです。たきのまわりにひろがる池もすべてこおっています。


 後ろからやってきたワン太は、うれしそうにはしゃぐ小助のすがたをふしぎそうに見ています。


「こちゅけくん(小助くん)、どうちたの(どうしたの)?」

「いっちょ(いっしょ)に行こう! いっちょに行こう!」


 小助は、でっかいつららのようにこおりついている大きなたきを見ようと池の上をすべっていきました。でも、小助はこおりの上を上手にすべることができません。


 こおった池をすべっているとちゅうで、小助は足をすべらせてしりもちをついてしまいました。すると、小助はしりもちをついたままでこおりの上をすべり出しました。


「わ~い! わ~い!」


 小助は、おしりをついたままでこおった池をうれしそうにすべっています。ワン太のほうも、4本足でこおりの上を小助のいることろへ向かってすべっています。


 そうするうちに、小助たちはものすごい大きさのつららになっている大きなたきへやってきました。夏とはまたちがった冬のたきのすがたに、小助とワン太は思わずびっくりしています。


 小助は、大きなたきのつららをつかもうと思い切って空中へとび上がりました。大きなつららを右手でつかむと、小助は下にいるワン太に向かって左手をふっています。


「ねえねえ、こっち見て! こっち見て!」

「こちゅけくん、おちないように気をちゅけてね(気をつけてね)」


 ワン太にいいところを見せたい小助ですが、さっきからつららをつかんだままで足をバタバタしています。


「お、おちっこ(おしっこ)……。ジョパジョパジョパ、ジョジョジョジョジョ~ッ」


 小助は、こおりついた池に向かって元気いっぱいのおしっこをもらしてしまいました。そのおしっこは、まるでつららのように池の上にこおりついています。


 おしっこを出しおわった小助は、たきのつららからこおった池の上へ向かってとびおりました。小助はうまくちゃくちしようとしましたが、こおりの上で右足をまたすべらせてしりもちをついてしまいました。


「こちゅけくん、大じょうぶ?」

「てへへ、またこけちゃった」


 うまくすべることができなくても、小助はいつも通りのえがおを見せています。すぐそばには、小助のおしっこがつららのようにこおっています。


「わあ~っ! おちっここおっちゃった」


 あまりのさむさに、上からおちてきたおしっこはそのままこおりついて池の上にくっついています。小助とワン太は、こおりのつららになったおしっこをまわりで見ながらはしゃぎまくっています。

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