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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
大きな池の向こうでぼうけん
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みんなといっしょにでんぐりがえし

 小助は、ケモスケやほかのどうぶつたちといろんなことをしてあそんでいます。でも、いつまでもじゃれ合ってばかりではおもしろくありません。


 子グマたちは、新しいあそびをしようとする小助のようすを見ています。


「ゴロゴロ! ゴロゴロ!」


 小助は、でんぐりがえしをなんどもくりかえしながらキャッキャッとわらっています。そばへやってきた子グマたちも、小助がやっているのをまねしようとしています。


「わ~い! ぼくもできたぞ!」

「まけるものか! え~い!」


 子グマたちは、小助と同じようにでんぐりがえしができたのでおたがいに向き合いながらよろこんでいます。これを見た小助も、子グマたちにじまんしようとふたたびでんぐりがえしをしています。


「キャッキャッ! キャッキャッキャッ!」


 小助と子グマがでんぐりがえしでよろこんでいる中、ちびっこオオカミはそのようすを見ながらつぶやいています。


「いいなあ、でんぐりがえしができて」


 いつも4本足で歩くちびっこオオカミは、上手にでんぐりがえしをすることができません。ちびっこオオカミたちは、小助たちがでんぐりがえしをしてキャッキャッとわらうしぐさをうらやましそうに見ています。


 そんな時、ケモスケがみんなのようすを見て立ち上がりました。図体の大きいかいじゅうの子どもは、でんぐりがえしをしてしりもちをつきました。


「わっ!」


 ドシンという大きな音とともにしりもちをついたとたん、そばで見ていた小助たちは思わずびっくりしました。


「みんな、びっくりさせてごめんね」


 小助たちは、体は大きいけど心やさしいケモスケといっしょにわらっています。ケモスケのお父さんもお母さんも、みんながあそんでいるようすにえがおを見せています。


「ケモスケは、すっかり子どもたちとなかよくあそんでいるみたいだね」

「みんな元気いっぱいで何よりだね」


 いっぱいあそんだ小助たちは、かいじゅうのお父さんとお母さんにあまえようとそばへやってきました。小助は、お母さんかいじゅうにいつものおねだりをしようと大きな声を出しています。


「かあちゃ、おっぱい! おっぱい!」

「ふふふ、しょうがないわね。ぼうや、こっちへおいで」


 かいじゅうのお母さんにだかれながら、小助はすぐにおっぱいをのみはじめました。小助が強くて元気いっぱいなのは、人間だけでなくどうぶつたちのおっぱいをたくさんのんでいるおかげです。


 かいじゅうのおっぱいをしばらくのんでいると、小助はしだいにねむたくなってきました。これに気づいたお母さんかいじゅうは、小助をじめんの上にねかせました。


「あらあら、ねむくなってきたのかな」

「すやすやとねむっているようだね」


 ほかのどうぶつたちも、あそびつかれたのでねころがることにしました。ケモスケは、小助たちがおひるねをしているようすをじっと見ています。


「わあ~っ! 小助くんはねている時もかわいいなあ」


 小助のほうをのぞいてみると、かわいい顔を見せながらすやすやとねむっています。そんな小助が、ねむったままであんよを上げたその時のことです。


「ジョパジョパジョパジョパ、ジョパジョジョジョジョジョジョジョ~ッ」

「うわわっ!」


 ケモスケは、自分の顔に小助のおしっこを食らったのでびっくりしています。いきなりのできごとに、ケモスケは思わずしりもちをドシンとついてしまいました。


 タジタジしているケモスケのそばで、小助はぐっすりとねむりつづけながらゆめの中で楽しんでいます。

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