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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
大きな池の向こうでぼうけん
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どのうんこがでっかいかな?

 小助たちは、森のおくに向かってみんな歩きつづけています。そこは、草むらがまわりにおおわれているところです。


 草をかき分けながらすすんでいたその時、小助がくるしそうな顔つきでおなかをおさえようとしています。


「ギュルギュルル、ギュルゴロゴロゴロゴロロッ……」


 おなかがいたくなった小助は、きゅうに立ち止まるとその場で足をバタバタするようになりました。


「どうしたの?」


 小助のしぐさを見て、子グマたちはそのようすがどうしても気になってしまいます。そんなどうぶつたちをよそに、小助はおしりをりょう手でおさえながら草むらの中でしゃがみました。


「うんっ! うんっ! ううう~んんんんっ!」


 ガマンしていたものを出し切った小助は、どうぶつの子どもたちにも見せようと声をかけました。


「うんこ出た! うんこ出た!」


 小助の声を聞いて、子グマとちびっこオオカミがそろって草むらに入りました。どうぶつたちが草むらの中をのぞくと、小助が見せたかったものが何なのかすぐに分かりました。


「わあっ! でっかいうんこだ」

「てへへ、いっぱい出ちゃった」


 草むらの中には、小助がしたばかりの大きなうんこがあります。小助はイモを食べるのが大すきなので、いつもするうんこも元気いっぱいです。


 これを見たどうぶつの子どもたちも、小助と同じように草むらの中へ入ってうんこをすることにしました。


「う、うう~んんっ!」


 しばらくすると、どうぶつたちが自分たちのうんこを見せようと小助をよんでいます。小助は、子グマとちびっこオオカミのいる草むらの中をじっと見ています。


「わ~い! うんこ! うんこ!」


 子グマたちのうんこも、ちびっこオオカミたちのうんこも、小助のと同じように元気いっぱいです。小助は、自分のうんことどっちがでかいのか見くらべています。


 小助のうんこは、ほかのどうぶつたちのうんことくらべてかなりでっかいうんこです。どうぶつの子どもたちも、草むらにあるみんなのうんこをながめています。


 森の中から広がる青空の上では、何びきものカラスがならんでとんでいます。カラスたちは、草むらにいる小助たちに向かってあるものをつぎつぎとおとしました。


「わっ!」


 空から白いのがいくつもおちてきたのを見て、小助たちは空のほうを見上げました。小助たちの目に入ったのは、カアカアと鳴きながらとんでいるカラスのすがたです。


「ねえねえ、これってもしかして……」

「カラスのうんこなのかな?」

「わ~い! カラスのうんこ! カラスのうんこ!」


 小助たちは、自分たちのうんことはちがうカラスの白いうんこを見ながらにぎやかにわらっています。

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