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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
小助くんと夏の出会い
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みんなで山べえとあそぼう!(その2)

 大男の山べえは、自分のところへあそびにきた小助たちを楽しませようとあることを思いつきました。


「今からお馬さんになるから、おれのせなかにのってごらん」

「お馬さん?」


 小助たちはこれまで馬と出会ったことがないので、馬がどんな生きものなのかまったく知りません。


「はっはっは! お馬さんのことを知らなくても大じょうぶじゃ。小助たちも、いずれお馬さんに出会うことだってあるだろうし」


 山べえは四つんばいになると、自分のせなかにのせようとまわりにいる小助たちをよびました。さいしょにのるのは、3びきのちびっこオオカミです。


「わっ、わわわっ!」

「ほれほれ、ちゃんとつかまらないとおちてしまうぞ」


 いつも4本足で歩くちびっこオオカミにとって、自分の手で山べえの体につかまることがなかなかできません。そうするうちに、オオカミの子どもたちは山べえのせなかからおちてしまいました。


「大じょうぶか?」

「こんなことでないたりしないもん!」


 ちびっこオオカミは、じめんにおちても山べえになみだを見せないようにじっとガマンしています。山べえは、つづいて2ひきの子グマをせなかにのせると4本足で歩き出しました。


「わあ~っ! お馬さんだ! お馬さんだ!」


 子グマたちは、山べえのせなかにのりながら大よろこびしています。山べえも、子どもたちのうれしそうな声を聞きながら大きな体を四つんばいですすんでいます。


「さあ、つぎは小助の番だぞ」

「お馬さん! お馬さん!」


 小助は、子グマたちと入れかわりで山べえのせなかにまたがりました。山べえが4本足でうごき出すと、小助はキャッキャッとわらいながらえがおを見せています。


「はっはっは! そんなにうれしいのか」

「うん!」


 山べえは、その後も小助をのせながら馬になりきってすすんで行きます。小助のほうも、大すきな山べえといっしょとあってとてもうれしそうです。


 お馬さんごっこがおわると、山べえは子どもたちのためにいろんなあそびをかんがえています。


「さあ、こんどは何をしてあそぼうかな?」


 山べえのよびかけに、小助がこたえたのは大すきなあのあそびです。


「どろんこ! どろんこ!」

「おいおい、どろんこまみれになったら……」


 小助たちは、いっせいに草むらにあるぬかるみの中へ入りました。みんなでじゃれあっていると、あっという間に子どもたちの体がどろだらけになってしまいました。


「どろんこ! どろんこ!」

「やれやれ、もういちどたきのところできれいにしないといけないなあ」


 どろんこだらけの小助たちのすがたを見て、山べえは頭をかかえています。そんな山べえのそばで、小助とどうぶつの子どもたちはぬかるみでどろんこあそびを楽しんでいます。

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