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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
小助くんと夏の出会い
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おとまりは子グマたちといっしょ(その1)

 小助は、クマの親子とともに森の中から家のほうへ向かっています。子グマたちは、小助といっしょにおとまりするのが今から楽しみです。


「ぼうやのお母さんの言うことはちゃんと守らないといけないよ」

「は~い!」


 お母さんグマは、子グマたちのことがしんぱいでたまりません。そうする中、小助は近くの畑にいるお母さんの姿を見つけました。


「かあちゃ! かあちゃ!」

「子グマたちといっしょだけど、どうしたのかな?」


 小助は子グマたちといっしょにお母さんのいるところへやってくると、元気な声を出してあのことばを言いました。


「おとまり! おとまり!」

「ふふふ、それなら今日はみんなでおとまりをしようね」


 お母さんは、子グマたちをあたたかくむかえ入れることにしました。子グマも、小助の家でおとまりできることがうれしくてピョンピョンとびはねています。


「それじゃあ、よろしくおねがいしますね」

「小助くんとはいつもなかよしだから、しんぱいしなくても大じょうぶだよ」


 小助は、子グマたちといっしょにお母さんのはたけしごとのお手つだいをしようとはりきっています。


「かあちゃ! みじゅくみ(水くみ)! みじゅくみ!」

「そうねえ、近くの池で水くみをしてもらおうかな」

「わ~い! お手つだい! お手つだい!」


 小助はおけを右手と左手に1つずつもつと、近くにある池へ行こうとかけ出しました。子グマたちも、そのようすを見ようと後ろからついていきます。


 池の手前で水をくんでいる小助のすがたに、クマの子どもたちは小助のそばでじっと見ています。子グマたちは、小助みたいに自分たちも手つだいたいと考えています。


「ねえねえ、ぼくたちもこのおけをもちたい!」


 子グマたちは小助が水をくんだおけをもち上げようとしますが、あまりにもおもくてもち上げることができません。そんな水の入った2つのおけを、小助は右手と左手でらくらくともち上げています。


「わあっ! すごいなあ」

「みじゅくみ、たのちい(楽しい)! たのちい!」


 小助は、水をくんだおけをもちながら子グマたちといっしょに家へもどってきました。そのころ、お母さんは家の中でスイカを切り分けています。


「水をくんてきてくれてありがとうね。スイカを切ってあげたから、中へ入ってみんなで食べようかな」

「わ~い! スイカ! スイカ!」


 大すきなスイカが出てくると、小助はお母さんのそばへきてはしゃいでいます。子グマたちも、おいしそうなスイカをじっと見たままそこからうごこうとはしません。


「かあちゃ! スイカ! スイカ!」

「小助くん、これだけあるけど食べられるかな?」


 小助は、大きなスイカにかぶりつきながらおいしそうに口に入れています。子グマたちにも、小助のお母さんが切ってくれたスイカを食べています。


「かあちゃ! スイカ、おいちい(おいしい)!」

「スイカ食べさせてくれてありがとう!」

「ふふふ、おいしそうに食べているみたいだね」


 こうして、小助と子グマたちは大きなスイカをさいごまでのこさずに食べ切ることができました。

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