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七十一話・ラプンツェル11

最近風邪気味で中々執筆が進まず更新遅れましてすみませんでした。

 最後にララがシャーリーの方へと向き話をする。シャーリーだから大丈夫だと思うがララを怒らせないように頼む。


「あなたは王子様とご学友だとお聞きしましたわ」


「えぇ、彼とは同じクラスで私はそこの委員長をしてますにゃ」


「まぁ、そうなの。王子様の学生生活………私も王子様と一緒に学校に通ってみたいわ」


「………それなら学校での彼の絵を差し上げますにゃ。今にゃら額縁に入れて飾れるようにするにゃ。これなんてどうでしょう?にゃん♪」


 シャーリーはウィンドゥを操作し、ララにスクショ画面を見せてる。こちら側からは良く見えないが、どうやら俺の写真らしい。


 王子たかしが遠目から覗き見ると━━━うん?おいちょっと待て!何時撮ったのか知らないが、その写真らは学校で授業を受けてるのとか体育中バスケでシュートを決めたところとか、GWO内のスクショ内容としてはおかしい写真ばかりだ。

 GWO内で見られるスクショはGWO内で撮影した画像しか不可能である。外部から持ち込み不可で、GWOから外部へ持ち出しも不可なのは周知の事実である(もちろん、それ以外の情報を持ち出し持ち込み不可)。

 その理由から、現実リアルで攻略情報を得る事は出来ず、だからこそ情報屋の取引が成立するのだ。


「まぁこれが外の世界の風景なんですね。この王子様は凛々しくて格好良いですわ」


「後日、額縁に入れてお渡し出来ますがどうし━━━」


「買います!コレとコレにコレをお願い致しますわ」


「毎度あり~にゃ。えぇー、合計でこちらになりますにゃ」


 自己紹介兼雑談からいつの間にか商売事に転じてる。流石は情報屋というか現実リアルでもパパラッチとかで生活が成り立つんじゃないか。


「シャーリー、私にもお願い」

「シャーリーさん、私にも」

「………オレも」

「皆さんズルいです。私も」

「毎度あり♪みんなはGWO?それとも現実リアル?」

「「「「もちろん現実リアル」」」」


 現実リアルって言ってるけど………えーと、みんなの部屋に俺の写真が額縁入りで飾るって事ですか!何その精神的な拷問は。


「なぁ、そんなに俺の写真が欲しいのか?」


「「「「「欲しいに決まってます」」」」」


「くふふふふふっ、もう少し自分の価値を再確認した方が良いにゃ」


 王子たかしには理解出来ないらしく、疑問符が頭いっぱいに浮かんでいる。


「えっ?意味分からないんだけど」


 妹のフローラや恋人のアテナなら、まぁ欲しがる?のも今までの行動からして一応理解は出来るが、他の連中がこぞって欲しがるのか理解出来ないよりは理解したくないの方が正しいかもれない。


「はぁ~、これにゃと本人に説明するの難しいにゃ。それよりも、現実リアルにゃと用意するには、少々時間が掛かるにゃ。

 受け渡し時間と受け渡し方法は後日、知らせるにゃ。もちろん、親御さんにはバレないようににゃ」


「「「「了解」」」」


 本当に全員買うんだ。はぁ~、本当は止めて欲しいけど、みんなの今まででの一番キラキラとしてる笑顔を見たらそんな事言えない。言ったら全員ショックで床に伏せてしまうだろう。

 ていうか、ただ王子たかしがヘタレだけかもしれないが………。


「今、気付いたのだけれど………その写真何時何処で撮った?それにこれどれも隠し撮りじゃないか。目線がどれもカメラに向いてないし」


「今ごろ気付いたのにゃ。質問の答えについては企業機密によりノーコメントにゃ」


 シャーリーの言う通り気づくのが遅いくらいだ。俺の写真がみんなの手に渡る羞恥心で頭の回転が遅くなっていたようだ。これが妹と恋人だけなら、まだ羞恥心を感じてなかっと思う。


「もし、話してくれたら………ゴニョゴニョ」


 王子たかしは、シャーリーの耳元でとある提案を話す。その提案に驚きと喜びが半々という具合でシャーリーの口元が徐々にニヤケてくる。


「にゃっ!それは本当かにゃ!そうにゃ、あれは私が○月○日に隠し撮りしたものにゃ。これで約束を果たしたにゃ。次は天童君が約束を果たす番にゃ」


「場所と日時を指定してくれれば、その時に約束を果たすからな」


「兄さん、何を約束したのですか?」


 シャーリーとの約束と聞いて何故かフローラが不安がる。まぁ無理もない。GWOを多少プレイした事あるプレイヤーなら情報屋シャーリーの噂を聞いた事がある。

 その噂とは、一回約束するとその約束を果たされるまでどんな所までも怪物のように追って来ると。そんな恐怖体験が度々語り継がれていた。王子たかしのパーティーに入ってからはご無沙汰となっているが。


「それは今話せないけど、安心してくれ」


 王子たかしに安心と言われても情報屋の約束事ほど安心出来るものはない。



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