五十七話シンデレラ44
だんだんと執筆が遅くなってる気がする。
この変態強すぎる。この世界で一番火力(魔法以外)がありそうなシャルルの銃でキズ一つ付かないなんて!パワーバランスおかしくないか。
「ハァハァ、少し話をさせてくれまいか」
「変態と話す口をお持ちではないので」
「変態といると腐るにゃ」
「う~ん…………きゃぁぁぁ、変態がいるぅ。警察を呼ばないと」
ちょうどアテナが目が覚め、変態=色欲に溺れし者を目の前にして混乱になっている。起きたところに変態がいたら誰だって頭が混乱するわな。
「ちょっ!警察はご勘弁を」
なんだ、コイツ本当に警察にご厄介になったことあるのか?
「ゴホン、それに我は変態ではない紳士なご老人だ」
「何処がだよ」
女性の下着を着けてる男は変態の何者でもないと王子は思う。みんなも王子同様にうんうんと頷いている。
「それに我には戦いの意志はないぞ」
「そこの王………子に憑依した思いっきり戦っていたじゃないか」
「それはお主達が相応しいか戦闘してやったのだぞ」
「テスト?何のだ」
嫌な気がしたが、一応聞いてみた。
「我の称号を与えるか否かのだ」
称号?あぁ前に似たようなのを貰ったな。まぁ役に立ってるのか全然分からないがな。だって、名前以外不明なんだもの。鑑定してもらっても、鑑定妨害になって鑑定出来ないし仕方がない。
「えぇ~、別にいらないしな」
「少しは興味あるにゃけど、変態にゃのは欲しくにゃいにゃ」
「変態じゃないといっておろうが、我は紳士だと」
「「「それは絶対違うから」」」
何処が紳士だ!何度も言うがブラとショーツを着てる男(裸族)なんて変態の何者でもない。と全員がそう思っている。
「グヌヌヌヌッ、そう言うのであれば、我にも考えがあるぞよ」
なんだ?もう、変態(笑)すぎて確かに強いが怖くなくなってきた。何が来てもこのメンバーなら太刀打ち出来ると確信があったが斜め上の事を、この変態(笑)はしてきた。
もう内心では先に呼んでるが、コイツの名前変態(笑)でいいんじゃねぇかな。
『称号が与えられました』と声が聞こえてきた。
何?称号だと!何か嫌がらせをしてくると思いきや強制的にここにいる全員に称号という褒美をくれたのだ。
変態(笑)がこちらを見てニヤニヤしている。ため息を吐きながらもみんなでステータスを確認した。確かに新たな称号が追加されていたが…………
『変態(笑)と友になる』
効果その1:これを手にし者には変態(笑)になる資格が得られる。
その2:???
前回とは違いちゃんと効果も記載されてはいるが……………これはどう考えてもいらねぇ。でも、称号は手に入ると消去は出来ないらしい。まぁそれは仕方ない。設定しないだけの話だ。こんなの他の人に見せる訳にはいかないからな。
でも、称号の名前までもが変態(笑)となっているとは運営にはナイスと言うしかない。
「なぬ!そんなバカな!」
変態(笑)にも予想外の事らしい。でも、その前に不思議と思った事がある。まだ俺達のステータス見せてないのに、称号の内容を知ってるかのような驚き方をしたのだ。
変態(笑)も鑑定スキル持ってるのか?でなければ、俺達のステータスを見る事は出来ず、ましては称号の内容まで知る事は出来ないはずだ。
「ほら、やっぱり変態(笑)じゃないか」
「我をそのような名前で呼ぶな。我の名は━━━━である」
うん?本来の名前を言おうとしたらしいが、名前の箇所だけ声が出ていない。これも運営の仕業か?面白い仕様だと思うが、何か可哀想に見えてきた。
「我の名は━━━━だ。我の名は━━━━だぞ」
何回も試すがやはり名前の箇所だけ声が出ていない。ここまでくると可哀想を通り過ぎて滑稽だ。
「何という忌々しい呪いであるか」
絶対に運営の仕業だと思うが変態(笑)は"呪い"という一言で片付けた。呪いとした方が本人にはまだ理解出来るだろう。
運営と説明しても、ここはゲームの中だ。通用するはずがない、というかタブーの一つだと王子は思っている。
「この仇はいずれ取らせてもらう所存である。では、去らば」
あっ!逃げた。コイツら、逃げるのだけは早いからな。前回なら兎も角、変態(笑)だけはもう会いたくねぇな。
「王子様、助けてくれると信じていました」
あっ、変態(笑)の存在が強すぎてエラの事を忘れていたな。忘れていた事をけして口には出さない。エラが悲しむかもしれないから。
「…………チュっ♪」
「「…………ああぁぁぁぁぁぁ!!」」
「にゃはははは、これはベストショットにゃ」
一体何をされたか王子は理解出来ずフリーズしていたが数秒後、唇に残る柔らかい感触と匂いにキスをされたと自分の唇を指で触っていた。