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十二話赤ずきん11

次回で赤ずきん編は終わりです。

 赤ずきんの話世界ストーリーワールドに到着後、直ぐに赤ずきんシャルルの家に行った。


 トントンっ


「お、おはようございます。シャルルはいますか?」


「あら、王子様じゃない。シャルルならおばあちゃんの家にお使いに行ってるわよ」


「分かりました。失礼しました」


「また、来てね」


 シャルルの家を後にする王子たかしは、何故か嫌な予感がしてオオカミの森へと急ぐ。


「ハァハァ、よしオオカミの森だ。無事でいてくれ、シャルル」


 王子たかしは息を切らしながら、オオカミの森入口の前まで来ていた。息を整えると覚悟を決めオオカミの森へとフィールド移動する。


「確かこっちだよな。薄暗くて道が分かりずらい」


 一本道のはずだが、周りの木々が気味悪くて方向感覚が見失いそうになる。


「うん?あれは━━━」


 オオカミの森を進むと人が倒れてる。倒れていたのは、なんと猟師さんだ。


「り、猟師さん大丈夫ですか!」


「うっ・・・お、王子様か・・ごほごほ、赤ずきんちゃんが・・・・」


 一旦は目を覚ますが、直ぐに気絶してしまった。よく見ると流血しており、まだ凝血してない事からケガしてから時間がそんなに経ってないと王子たかしは推理する。

 あくまで応急措置だが包帯を巻き、ポーションをケガの箇所に掛ける。


「よし、一先ずはこれで大丈夫だ。一体誰にやられたんだ?モンスターならやられないはずたし・・・ここで考えてもしょうがない。先に進もう。シャルルも心配だ」

 

 猟師さんを、その場に残し先に進み数分後、おばあさんの家が見えた時に悲鳴が聞こえた。


「きゃあぁぁぁ━━━━」


 王子たかしが家のドア蹴り飛ばし、シャルルとオオカミ?の間に入り込む。


「シャルル大丈夫かい?」


「お、王子様ー怖かったよ」


 怖い思いをしたシャルルは王子たかしの腰に抱きつき、震えてるのが伝わってくる。

 シャルルを怖がらせた目の前にいるおばあちゃんに変装しているオオカミ?を睨む。


『ガルルルル、お前は誰だ?邪魔立てするとお前も喰らうぞガウ』


「うるさい。シャルルをこんなに怖がらせて腸を煮えくり返ってるのはこっちだ。それになんだ・・・・そんな格好して恥ずかしくないのか?」


『うっ、うるさい!もう、許さないガウ』


 毛皮で分かりにくいが、頬が赤くなってる風に見えた。



 ・クエスト:おばあちゃんに変装したオオカミ?を倒せ


 ・クリア条件:おばあちゃんに変装したオオカミ?を倒す


 ・失敗条件:王子たかし又はシャルルの死亡


 ・クリア報酬:EXP500、1000ゴル、シャルルの好感度+10


 ・受けますか?イエスorノー


 もちろん、シャルルを助けるために━━━━おそらく、話通りの進み方ならおばあちゃんが食べられた後だろう。まぁ、猟師さんは途中でリタイアしてるが・・・・

 王子たかしの中では選択肢は一つしかない。何の迷いもなくイエスを押した。


 3・・・2・・・1・・・スタート


『ガルルルル、覚悟しろよ。お前も食ってやるガウ』


「ふん、覚悟するのはお前だ。たたっ斬る」


 王子たかしは刀を構え、オオカミ?の出方を伺う。

 最初に動いたのは、オオカミ?の方だ。鋭い爪を武器にし襲いかかり、ガキーンと刀で防ぐ。


『ガルルルル、人間のくせにやるなガウ。オレの攻撃を防がれたの初めてだぞガウ』


「うん?そうなのか?これくらいの攻撃なんざ何回来ても防ぎきれると思うが━━━」


『な、なんだとガウ!怒ったぞガウ。こーの』


 オオカミ?が力強く押すが、王子たかしは一歩も後ろに引かない。

 ガキンガキンと刀と爪の斬撃が飛び交い、オオカミ?はおばあちゃんを食った後で腹が膨らんでいるせいか王子たかしのスピードに付いていけなくなっている。


『ハァハァ、や、やるではないかガウ』


 息を切らして膝をついている。


「ふぅ、これでお前は・・・終わりだ」


 王子たかしは一歩下がり、そして一気に跳躍しオオカミ?の首筋を切断する。ボタッと首は落ちドタッと倒れる。



 ・クエストクリア


 ・クリア報酬:EXP500、1000ゴル、シャルルの好感度+10


「ハァハァ、倒したか。大丈夫かい?シャル━━━」


 振り向いてシャルルの名前を言おうとした瞬間、違和感を感じた。シャルルがいるはずの場所から殺気が漂ってきたのだ。

 殺気を感じてからとっさの反射神経で窓ガラスをぶち破り外に飛び出た。

 王子たかしが飛び出てから少し遅れ、バァーンと銃声のような音が聞こえた。


「よく分かったのよ。王子様、わははははっ」


 二丁の拳銃を手に持ち笑いながらシャルルは家から出てきた。


「ゼェゼェ、な、何でシャルルが━━━━」


 王子たかしが話てる最中にバァーンと打ってきたが、それを避ける。


「キャハハハっ、理由・・・理由ですってそんな物はないですよ。あえて理由といったら王子様と戦いたいから。それじゃダメかしら」


 ガッチャン━━━弾をリロードし拳銃を王子たかしに向ける。


「シャルル・・・君はそんな事やるじゃなかったはずだ。一体何があったんだい?」


「何もないわ。これが私の本性よ。残虐であなたを騙し後ろから頭を狙って笑っている。これが本当の私よ。まぁ、弾は外したけど・・・・」


「それは違う。本当の君は誰にも優しくて笑顔が可愛くて動植物を愛でる心を持った━━━━」


「だ・か・ら・それが全部演技だと言ってるんだけど、どこまでお人好しなのよ」


「じゃあ、あの家の出来事は全部演技なのかい?」


「そうよ」


「では、あの夜俺と抱いた事はあれも演技なのかい?」


「そ、そそそそそそうよ。あれは思い出したくないから口を閉じていなさい」


 時間稼ぎとして話をしてる内に体力がどうにか戻ってきたと思ったら、シャルルからとある提案を言ってきた。


「ここから立ち去るか私と戦うかどっちか選びなさい」



 ・クエスト:赤ずきんシャルルとの戦い


 ・クリア条件:赤ずきんシャルルに勝利する

 ※ただし、勝利方法によってクリア報酬が違います


 ・敗北条件:王子たかしの死亡


 ・クリア報酬:???


 ・受けますか?イエスorノー


 一瞬迷ったが覚悟を決め、イエスを押した。 

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