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第五話 屋上
あの火災から3ヶ月がたった。
校舎が復旧するまで学校は休みだった。
そして今は復旧初日の6時限目。
俺は授業をサボり屋上で昼寝をしていた。
この三ヶ月、家にずっと篭っていたということもあり、染士と出会うことは一切なかった。
「なあマイオナ太郎、お前は俺のなんなんだ?」
俺は言葉を発した。
するとどこからともなくマイオナ太郎は現れ、そして言った。
「俺はお前のガイドだ。染士には1人に1つガイドが与えられる。
そしてガイドは主人である染士にしか目視できない。」
なるほど、だからハイデはお前が出てきても反応を示さなかったのか。
俺は1人で納得した。
どれくらい時間が経っただろうか。
屋上のドアが開いた。誰かが来たようだ。
「お前また授業サボったのか。」
お、お前は煽山猿!!」
「もう帰りのホームルーム始まるヨ。」
どうやら俺のことを起こしにきたようだ。
教室に戻るか…
…空が曇ってきたな、確か今日から大雨が降るんだっけ…?
俺は屋上を後にした。