第四話 確保
気づくと俺の髪は白に染まっていた。
「どうやら染士になることを受け入れたようだな。」
いつの間にか俺の後ろにはマイオナ太郎がいた。
「お前いつの間に!?」
「あまり時間がないので簡単に説明するぞ。お前の能力は『精子を操る能力』だ。」
マイオナ太郎は確かにそう言った。
「何だ!?精子を操る能力って!?」
俺は怒りの声をあげる。
「つべこべ言わず早くちんこをしごけ!!!間に合わなくなっても知らんぞ!!!」
マイオナ太郎は声をあげる。
「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
おれは股間を全力でしごく。
「お前も染士だったのか!!冥土の土産に教えてやる!俺は火の染士ハイデ!!!!」
赤い髪の男は名乗った。
「この一発で終わらせてやるよォッ!!」
ハイデの男根が真っ赤になっている。
何か大きな攻撃が来る!!
刹那ッ!!ハイデの股間から業火が噴き出した!!
「迎え撃てっ!!」
マイオナ太郎は言った。
「そのつもりだ!!」
俺はそう答え、精子を発射した。
「精子の質量を増加させるイメージを浮かべろ!!」
マイオナ太郎は叫んだ。
俺は言われたようにイメージを浮かべた。
イメージ通り、俺の放った精子は白い大きな波と化した。
大量の精子が炎を呑み込んだ。しかしそれでも精子の勢いは止まらず、その先にいるハイデも精子に呑まれていった。
今度は精子を硬くするイメージを浮かべた。
ハイデは大量の精子に拘束され身動きが取れなくなった。
勝った…勝ったんだ。
俺はその場にへたり込んだ。
外からは消防車の音がする。
「何をしている!!とどめをさせ!!」
マイオナ太郎は言った。
気づくとハイデは炎の熱で精子を溶かし、拘束を解いていた。
そして窓際に立ち、こう言った。
「今回は俺の負けだ。だがいつか必ず俺はお前を殺す」
そう言うとハイデは窓から飛び降りた。
「おい!ここ3階だぞ!?」
俺は声をあげる。
「染士は普通の人間に比べて身体能力も高い。これくらいの高さなら問題ないだろう。」
マイオナ太郎は言う。
こんな火災が発生したんだ。今日はもう休校だろう。
俺は大量のもやしを抱え家に帰った。