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俺と姉貴がオンラインゲームの中で付き合ってる話  作者: 黒斬行弘
第三章 俺と姉貴と要塞バトル

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CASE41 決戦は午後8時

「そうか、それは残念だ」


 俺の返答を聞いた黒乃さんの第一声だった。


 千隼さんと話をした時、俺が本当にしたい事はなんなのかを考えてみた。そして辿り着いた答え、それは


「自由同盟の仲間とこれからもゲームを楽しみたい」


というものだ。


 もちろん、要塞バトルにも興味はあるし、大規模な要塞戦も経験してみたいと思うよ。でもな、それはやはり、自由同盟の皆と一緒に参加できなきゃダメなんだよ。もちろんエバーは友人だし、黒乃さんもすげえ良い人だからブラックアウトが嫌なわけじゃない。


 そうじゃなくて、俺は「自由同盟が良い」んだよ。なので、その気持を黒乃さんには伝えることにしたんだ。ちょっと残念そうにはしてたけど、俺の気持ちはわかるって言ってくれたんだ。


黒乃「私だって、今いる仲間と成し遂げて来たことを誇りに思ってるからな」


エバー「でも俺は、絶対断ってくると思ってたけどね」


黒乃「え?そうなのか?」


エバー「だってこいつ、いっつも自由同盟のこと嬉しそうに話してくるんですもん」


ダーク「え?そうだっけか?」


エバー「そうだよ、自分で気付いてないだけだよw」


 そっか、俺、無意識の内に自由同盟のことそんなに話してたのか・・。


黒乃「仕方ない。残念だが、ダーク君のヘッドハンティングは諦めることにしよう」


ダーク「すみません、黒乃さん」


黒乃「気にするな。それと、また要塞戦を見学したかったら声を掛けてくれ。いつでも歓迎するよ」


ダーク「え?良いんですか?」


 だって俺、せっかくの誘い断っちゃったし、エバーはともかく黒乃さん的には何のうまみも無いと思うんだよ。


黒乃「良いも悪いも、友達が見学したいと言ってるのに見せない理由がどこにある?」


 黒乃さんの口からでた「友達」って言葉に一瞬思考が停止してしまった。は、ははっ。レベル100プレイヤーなんで、なんか凄え遠い場所にいる人の用に感じてたけど、俺が一方的にそう思ってただけみたいだ。


黒乃「あ、あれ?もしかして私が一方的に友達だと思ってただけなのか?もしかして迷惑だったか?」


 その言葉を聞いた瞬間の俺は、すげえきょとんとしてたに違いない。だって、黒乃さんがすげえ慌てて俺に確認してきたもん。


ダーク「い、いえ、とんでもない!正直嬉しいです」


黒乃「そうか良かった。私が勝手に黒つながりで親近感を感じてただけかと思って焦ったじゃないか」


ダーク「そこですか!?」


 俺のツッコミに「それ以外何があるんだよ」と笑いながらいうエバー。良かったあ、これが原因で、二人と気まずくなったら嫌だなとか考えてたんで、ホント良かったよ。


俺は最後に、二人に「お礼」を言ってから要塞を後にした。え?謝罪じゃないのかって?それはなんか違うと思ったんだ。色んな体験をさせてくれて、そして新たな友人まで作れたんだからな。


 さてと、後は、一応里奈にも言っといた方が良いだろうな。後から他の人から聞いたりしたら、たぶん怒りまくると思うんでな。



「はあああああああああああああああ?」


 俺がブラックアウトから勧誘を受けてたことを里奈に伝えると、すげえ驚いてた。そしてすぐに「なんで相談しなかったのよ!」とカンカンに怒っている。


 しまった。どっちにしても怒るんだったこいつは・・・。


「それは相談しない先輩が悪い」


 そして今日もSKYPOで話している燈色が、当然のように里奈に同調する。まあ、理由があったとは言え、相談しなかったのは確かなので、ちゃんと謝っておいた。


「しかも断るなんてバカじゃないの!?せっかく興味が湧いてきた要塞戦の大手に移れるチャンスだったのに、断る前に相談くらいしなさいよバカ!」


 と、物凄い言われようだ。普段なら、俺も頭にきて「第456回黒部家杯姉弟喧嘩」が始まる所だが、俺は別に頭にも来てないし反論もしなかったよ。


 だってさ?色々言いながらもすげえ嬉しそうなんだもん里奈の奴。いや、本人は嬉しさを表に出さないようにしてるんだろうけど、全然隠せてないからな。


「悪かったよ、今度からちゃんと相談するよ」


 なので、反省の弁をちゃんと伝えた。残るって判断に対して喜んでくれるのは、俺も正直嬉しいからね。燈色もなんだかんだ言いつつ、俺が自由同盟に残ることには賛成のようだ。こいつは相談しなかった事よりも、残るのか出るのかの方が気になってたみたいだしな。


「団長は知ってるの?」


「ああ、なんか、黒乃さんが俺を誘った時に、一応団長には断りは入れてたみたい」


 そう、実は団長は俺が黒乃さんに勧誘を受けていたことを知ってたんだ。黒乃さんが俺を勧誘するにあたって、ギルド間でギクシャクした関係にならないようにと、先に断りを入れてたらしい。


 つまり、ローザ要塞を見学する以前から、黒乃さんは俺の勧誘を考えていたって事になる。だって、俺達がローザを見学してた日は、団長はログインしてなかったんだからね。


今考えると、ローザ要塞の門の前に居たのも俺を待ってたのかもしれない。だってレベル100の人が、門前で見張り役をやるとか考えられねーもん。いや、あの人ならやるか?


 まあ、そこまでして誘ってくれたのを断った事は、さすがにちょっと悪いことをしたような気がする。コボルト要塞戦後の話を聞いてすぐに団長に話をしに言ったんだろうからなあ。


 俺のそんなもやもやっとした考えを知ってか知らずか、里奈が俺に話しかけてくる。


「まあいいわ。でさ、今日あれやるから」


「あれ?あれって何?」


「はあ、察し悪いわねえ」


 言われた瞬間「お前にだけは言われたくねえ」と心の底から思ったが、口にだすと喧嘩になるので黙っておいた俺は偉いと思う。


「レッドリングよ。まだ恋人申請してなかったでしょ」


 若干顔を赤らめつつ里奈から言われたのは、レッドリングを使用するための恋人申請についてだった。


 ああ、そういえばすっかり忘れてた。そもそもレッドリング使いたいから、ゲーム内で付き合ってるふりをするって話だったのに、恋人申請をしないまま、恋人としてゲーム内で振る舞ってたからな。完全に目的と手段が逆になってたわ。


「で、今日?今から?」


「そうよ。だって、覚えてる時に申請しないと忘れちゃうでしょ」


 それはそうだ。何しろ、自由同盟のオフ会でそういう約束をしてから、一体どれだけ経ったんだ。まあ、色々あって思い出せなかったってのもあると思うけどね。


「わかった。じゃあ今日の夜8時に、「恋人たちの丘」に集合な」


「わ、わかった!あんた遅れたりしないでよね!」


「ついに、姉弟で付き合う宣言をするんですね。ごくり」


「ちょ、ちょっと燈色何言ってるのよ!振りだからね振り!」


 お前もそんなムキになってんじゃねーよ。とは口に出して言わなかったよ。だって、里奈の奴顔真っ赤になってるもん。


「ちょっと真司!あんたもなんで顔赤くしてんのよ!」


 言うな!だって、第三者に言われたら、なんか変に意識しちゃってさあ、ああ、これ恥ずかしいな!


 そういうわけ今夜、里奈と俺で、恋人たちの丘で恋人申請をすることにした。オフ会からこっち色々あったけど、とりあえず一段落かな。

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