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俺と姉貴がオンラインゲームの中で付き合ってる話  作者: 黒斬行弘
第一章 俺と姉貴と微少女と
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CASE14 ギルドチャット誤爆事件(2)

複数の種類のチャットの表現があるので、すこし見辛いかもしれません。何か解決策が浮かんだら訂正したいと思います。

俺らが深淵の森で()めていると、センジンさんがログインしてきた。


 この人は、ダークを除けば、ギルド内でエリナと一番仲が良い人だ。

 

以前は、エリナとセンジンさんがあまりにも仲良く話してると、若干ジェラシーを感じたものだが、エリナが姉と判明した以上、思う存分二人でイチャイチャすれば良いんじゃないかな!


 あ、でも俺と姉貴、ゲーム内で付き合ってる設定だった!いや、まだ指輪登録してないから付き合ってはいなかったか?


 俺がそんな事を考えてるとセンジンさんが姉貴に話しかけてくる。


センジンギルド「おお、エリナちゃん久しぶりだねえ。元気だった?」


エリナギルド「おひさしぶりですーーーー^^」


SKYPO緋色「いいんですか?恋人さんが他の男と仲良く話してますよ」


SKYPOエリナ「ちょっとあんた何言ってんのよ!」


センジンギルド「いやあ、最近大学の方が凄く忙しくてさあ」


SKYPO緋色「え?見たまんまですが?」


エリナギルド「地理学はハードワークですもんねえ。」


SKYPO里奈「見たまんまじゃないわよ!センジンさんはそんな人じゃありません!」


グラマン「エリナ殿!一度だけ!一度だけでもいいので、共に悪を刈り取りましょう!」


エリナ「いや、意味わかんないし・・」


センジンギルド「いやあ、久々のチャットは楽しいなあ」


SKYPO緋色「あ、まだこのナル男いたんですね」


グラマン「ダーク!お前からもエリナ殿に言ってくれよ。俺は役に立つと!」


 あーもう、わけわかんねー!


 SKYPOとギルドチャットとノーマルチャットが入り乱れて、俺の頭の中がパンクしそうだぜ!


 てか、里奈の奴大丈夫かよ?グラマンとセンジンさんとのチャットをしながら、SKYPOでも話してやがる。


 大体こういう場合は、ギルドチャットの方に「すみません、今ちょっと多忙で返信できません><」とか言うもんなんだが、エリナとしては久々のセンジンさんとの会話を優先したいんだろうな。

 

 てか、グラマン無視すりゃいいんじゃね?

 

グラマン「お願いしますエリナ殿!一度で構いませんから!」


 深淵の森では、相変わらずグラマンがエリナに無駄なお願いをしていた。こいつは一度言い出したらしつこいからなあ。


SKYPO緋色「エリナ先輩は私と先約があるから無理って言ったらどうですか?」


 おいおいおい、里奈のSKYPOから「ぶちっ」という音が聞こえた気がしたぞ。


 ここ最近、緋色と行動することが多いからか、こいつの性格的なものもある程度わかってきた。


 こいつ口は悪いんだけど、空気が読めない奴ではないんだ。なので今回も、空気を読んだ上で助け舟を出そうとしたんだとは思う。


 が、肝心の里奈は、はっきり言ってこいつに悪感情しか無い。その相手から上のように言われたら、そりゃあ「何こいつ調子こいてんのよ!」と里奈が思ったとしても不思議ではない。


 SKYPOにギルドチャットに、グラマンとのノーマルチャットの三段重ねチャットに加え、グラマンからのうざい誘い、そして別に好きで一緒にいるわけじゃないヒイロとの狩り。


 里奈の奴が、いつ爆発してもおかしくないと俺は確信していた。そしてその瞬間はやってきた。


 俺が全く想像していなかった形で!


センジンギルド「今、深淵の森行ってるんだって?僕も一緒に行きたかったなあ」


エリナギルド「誰が好き好んで、あんたとなんか狩りに一緒にいくもんですか!!!」


 予想通り里奈のストレスはMAX状態で大爆発した。






 



 ギルドチャットで。




 ぎゃあああああああああああ!こいつ何やってんの!?


 たぶん今のは、SKYPOで緋色が言った、


「エリナ先輩は私と先約があるから無理って言ったらどうですか?」


に向けて爆発した発言だと思うんだが、さっきもそうだったように、SKYPOとギルドチャットを間違えて誤爆したっぽい。


 音声チャットと文字チャット間違えるか?って思うかもだが、これがあるんだよ・・。忙しくなってくると特にな。


 さっきのはグラマン相手だから問題なかったけど、これ、ギルドチャットだぜ?

 

 シーンと静まり返る「自由同盟」ギルドチャット。


 しかもタイミングが悪いことに、センジンさんが発言した直後に里奈の発言が続いたので、これではまるでセンジンさんに向けての発言に見える。センジンさんの発言内容が、これまた里奈の発言とまー上手くリンクしてるんだわ。


 っと、こんな事考えてる場合じゃない!

 なんで里奈の奴黙ってるんだ。


SKYPO真司「おい里奈!早く訂正しろ!「普通のチャットとギルドチャット間違えました~てへっ」って言えばOKだ!


SKYPO里奈「・・・・・・・・」


SKYPO真司「おい、聞いてるのか!?」


【エリナさんがログアウトしました】


 ええええええええええええええええええええええええええええええ!あいつ、相当パニクってやがる・・・・。


 あ、SKYPOも切断しやがった!


【ヒイロさんがログアウトしました】

 

 ちょ!まじかよ・・・・・。

 ギルドチャットのチャット欄に、燈色が退出したログが映しだされた。


グラマン「おい、ダーク、エリナさんが消えたぞ!どういうことだ!?」


 俺は、一人だけ事態のわかっていないグラマンの文句をスルーしつつ、凍りついてしまったギルドチャットと、もう誰もいなくなったSKYPOのノイズを聞きながら「どうすりゃいいんだ・・」と、途方に暮れていた。

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