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カジロウ達が楽しく食事をしていると突然ドアをノックされた。
「失礼します…追加のセブンナッツをお持ち致しました」
「あっ来ましたね?」
ゼスタは立ち上がりドアに近づいて行く。
仕方のない奴だ……先程、こんなに美味しいジャンスネークがあるというのに酒のつまみが欲しいとのたまったのだ。
……まぁそんな事も今は許せてしまう
ゼスタは扉を開け、給餌から皿を受け取るとテーブルに戻ってきた。
「ふふふ…さぁ頂きましょうかね?」
「まぁ好きにしてよ……そういえばパエリ、何故キョウト来る事に?年間スケジュール表にはそんなの無かったし……学校からもそんな連絡は受けてなかったと思うが?」
子供達専属の骨からの通信も無かった……そういえば何故だ?
「詳しい事は分かりませんが、突然ディアブロ様が学校来て招待状が届いたみたいですよ」
ゼスタはトクトクと酒をグラスに注いでいる。
『何故報告しなかった?……答えろ!』
目の前にいるはずの子供達専属の骨からは何も応答が無い……
カジロウは唾を飲み込んだ。
そういえば子供達専属の骨からの連絡は途絶えていたか?……骨の数が増え数百万単位になった事が原因で骨1つに対する管理が薄まってしまった……
「ディアブロ様から?……骨からも連絡は……」
「そうです……その事で後でお話が……」
突然カジロウの耳に机の上に置いてあったフュージカウンターのチリチリという音が聞こえた。
「2000フュージ?」
たいした数値では無いが何処からか?
フュージカウンターはゼスタの方を向いていた。
ゼスタを見るがグラスに酒をトクトクと注いでいるだけで特に変な事も無い……ゼスタの先にあるドアの向こう側の給餌からか?
カジロウはカウンターを手に取り体を傾けてゼスタを避けドアにカウンターを向けるが数値は激変した……違うのか?
「骸王様……如何致しました?」
「いや……」
故障か?……
ゼスタがグラスを持ち酒を口に含もうとした時、突然数値が2500フューチに跳ね上がる。
酒か!?毒?
「ゼスタ!それを飲むな!」
「何です?これがどうかしました?」
「ちっ!」
ゼスタがグラスを止め、こちらを見た瞬間腹を揺らすような重音と共に何かがゼスタの眼球に当たり押し潰した。
「うっ!」
ゼスタは咄嗟に瞼を閉じるがその何かは既に目の中に入っている。
「母さん!」
「ゼスタさん!」
「落ち着きなさい!大丈夫です!入らせはしない!」
冒険者と子供達がゼスタに近寄ろうとするがゼスタはそれを手で止め、机の上に置いてあったスプーンを手に取ると眼球ごと何かを穿り出した。
床に落ちた眼球はやがてシワだらけになって消えた。
……豆?
眼球が消えたあと残ったのは3粒の豆だけだ……
「ふふふ……流石は王の側近と言ったところか……」
3粒の豆は顔が浮き出て手足が生えて立ち上がる。
「これは……貴様は……」
「ドリーこいつを知っているのか?……」
「お母さん!」
「大丈夫です……【ヒール】」
ゼスタは右眼に手を当てている。
「はい……こいつは……」
「待て待て……自己紹介位は俺にさせろよ……俺の名はジャック……樹王様の右腕だ、今の攻撃は挨拶代わりだ……」
闘技場の方が騒がしくなっていた。
『ドラゴシャ様……なっなんですか!グェ!……』
司会者は何者かとマイクを取り合い上半身を噛み砕かれた。
『カジロウ……俺は龍王の弟にして次期王のドラゴシャだ……その席を薄汚ねぇ仲間と共に消し飛ばされたくなければ降りて来るんだ』
……何だこいつら……ドラゴシャ?……魔王軍じゃ無いのか?……しかし子供達が……
「ははは!待つまでもねぇ!」
ジャックはジャンプして今度は子供達に突撃しようとした。
冒険者達が構え迎撃しようとした瞬間、火炎が廊下の方から放たれジャックを3粒共吹き消した。
「なっ……ドラゴンじゃと?……それにこいつは角が……」
「うぉぉぉぉ!」
バンペルトはドラムトの姿を確認すると魔剣に手を当て構えた。
ドラムトは子供達を睨みつけて言った。
「カジロウさん……出来れば大人しく僕と共に闘技場に来てくれること願うよ……僕はこの観客席に残る者に手を出さないし兄さんにも出させないと誓う……だから……」
「ドラムト!貴様!骸王様に向かって!」
「ドリーさんお願いだ……僕に……」
「わかった……君を信じよう……」
いきなり攻撃して来たんだ……避けられそうに無いか……あの薬……打っておくか……
「骸王様!」
「良いんだ…それよりゼスタ……子供達を連れて先にホテルに戻ってろ……ドラゴン達の目的は俺みたいだからな」
「我輩も付いて行こう……こんなに良い食いぶちそうそう見つからないからな」
マタタンはカジロウの首に巻き付き、顔を洗っている。
カジロウとドリーはドラムト共に歩き出して行く。
「ねぇ……私達は?」
「ワシは行くが……お前達の意思に任せるわい」
「俺は行くぜ?ドラゴンなんて滅多に闘えねぇしな!」
「……そう思う」
「そんな理由?あんた本当……仕方ないわねぇ……当然私も行くわよ」
ザンガン達はカジロウ達を追い掛けて廊下に出て行く。
「カジロウさん……消えちゃう?……いやこの日の為に……」
パエリは膝に乗るポラを抱き締めながら呟いた。
「だーじょーぶ」
ポラはパエリを見て無邪気に笑っている。




