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カマイタチが廊下を風のように走り大魔王ディアボロの前に跪く。


「大魔王様!鴉王様と骸王様がお着きになられました!」


「そうか……早かったな……よし、連れて来い!」


大魔王ディアボロの隣に控える女郎蜘蛛が振り返ろうとするカマイタチを静止させて口を開く。


「わたくしがこちらまで案内いたしますわ……」

「む?そうか?……それは構わんが……」

ディアボロは少し考えを巡らす。


「ディアボロ様、ご心配には及びません

彼女と専属秘書の座を争っていたのは過去の話ですわ」


「そうか、ならば任そう……但し、あまり余計な挑発などはするで無いぞ?」


「承知しております」


女郎蜘蛛は廊下を歩きながら人間の姿を崩しそうになりながら、ほくそ笑んでいた。


……ふふふ、ドリー……地方の王の元、それも新参者の所へ飛ばされて、さぞ辛い事でしょう?いい気味……笑いが止まらないわ


少し先にカラテン様やドリー

そして人間が数名、見えてきた。


「ロウヒメさん、御機嫌よう」

「ドリーも元気そうで良かったわ……そちらの中でどれがカジロウだ?」


「こちらの方がカジロウ様にございます」


「そちが骸王か?……ついてくるが良い……鴉王様も御一緒にどうぞ……」

「承知いたしました」


「ロウ……」

ドリーはカジロウに対して軽んじている態度を指摘しようとしたが、カジロウに止められる。


カジロウは小声でドリーに話しかけた。

「いいんだよ……軽く見られていた方が動きやすい場合もある」


カジロウと護衛はロウヒメについて、廊下を歩いていく。


「どうぞ……」

ロウヒメはカジロウ達を王の間に案内し、扉を開いた。


「ディアボロ様、鴉王様達がお見えになりました」

「そうか、ロウヒメご苦労であった!王達はこちらへ入れ……他のものは廊下で待つように」


「カジロウ殿、私達は……」

「いや、廊下に出て待機していてくれ」

「承知」


服の中には骨達も居る……いきなり試練を出されて即死って事は無いと思いたいが……


護衛やドリー、そしてロウヒメは廊下に出て、骸王と鴉王はディアボロの前に跪いた。


「よう、カジロウ……調子はどうだ?」

「ディアボロ様のお陰で……」


「カジロウよ、俺はお前を高く評価している、そんなに畏らんでよいぞ?

それとな鴉王にも含めて通達するが、

まだ到着していない王がいる為、魔王会議は3日後とする……

別に競争というわけでは無いが、お前達は召集に応じて一番に来てくれた事……俺はそれを嬉しく思う……魔王会議開催までの時間はこのキョウトの街を堪能してくれ……」


「はい!」

「承知致しましたぞ」

骸王と鴉王は立ち上がり、王座の間を後にした。


少し時間は戻ってカジロウ達が王座の間に入った後、ロウヒメはドリーに話しかけた。


「ドリー、久し振りね……いつ以来かしら?」

「本当に……大魔王様の秘書の争奪を繰り広げて以来かしらね?」


「あら?随分と簡単に言うわね?」


「そうね、貴女に負けた事が悔しくて眠れない事もあったけれど、今は気にならないわ」

「気にならない?本当に?」

「えぇ、不思議とね」


「各地の王をタライ回しにされたからかしら?あなた……安っぽい女になったわね」


「確かにそう見えるかしら?わたくしが貴女の立場にいたらそう見えたのかもしれないわね……でも、今は充実した生活を送っている……カジロウ様の下で働けて幸せよ?」


「ああ!夜に猿の相手だなんて、私には無理……不快だわ」

「カジロウ様は女としてではなく、補佐役として私を評価してくださっているわ……

まぁ夜の相手を要求されれば喜んで付き添うのだけれど……」


「意気地が無いのね、王としてどうなのかしら?」

「確かに覇気は無い所は少し考える必要がありそうね……まぁ良い意味で庶民的な方よ」


「そう……話聞いた限り、全然良い男じゃ無いわね!」

「まぁディアボロ様とは違うかもね」


《ガチャッ…ゴゴゴゴゴ》

扉が開き、カジロウ達が出てきた。


「お待たせ、ザンガン殿……魔王会議は3日後だ……ずっと護衛にして置くのも少し気がひける……自由にしていてくれ、大魔王様がベイサイホテルの8階フロアを貸し切ってくれた……宿泊は必ずそこでするように」


「承知……」

「ラッキー!良し!キョウトの街を見て回ろうぜ!」


「ほっほっほ!ゼスタさん、私は少し酒を飲み足りない……付き合ってくださらんか?」

「えぇ、おじいちゃんにお伴しますよ?」


おいおいゼスタ……怖い口の聞き方をするなよ……

カジロウの心配をよそに鴉王はニコニコしていた。


「……よし!悪いがドリー、少し、街見学に付き合ってくれるか?」

「はい、喜んでお供します……それではロウヒメ、久々に会えて嬉しかったわ、またね」

「えぇ……」


カジロウはドリーとロウヒメの会話を聞いていた……あそこまでヨイショされると流石に嬉しい……

それにドリーは本当によく働いてくれている……

何か褒美を買ってあげよう、そんな気持ちで街へ繰り出した。

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