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城が見えてきたぞ……うはぁ……疲れた、ランニングでもしようかな……


「なんだ貴様!止まれ!」

カジロウが城へ近付くと2人の衛兵に呼び止められた。


「ああああ……!でっかい声出すな!」


カジロウの内ポケットから11の人形がポロポロと飛び出して、城の庭園に入っていく。


「貴様!何を入れた!」

衛兵は驚き、カジロウを怒鳴りつけた。


「ああああ!だから静かにしろって!」


またポケットから新たに11人形が逃げ出して城の庭園へ入っていく。


「貴様ぁ〜打ち首にする!」

「そっちが悪いんだろ?俺は見てただけなのによ……人形をどうしてくれんだ!取ってこいよ!」


「なぁにぃ〜!おい新人!お前は人形共を捕まえろ!」


カジロウの背中側の裾から静かに隊長が衛兵の死角を通り、塀を越えて庭園へ入っていく。

「じゃあ手伝うので入れてください……」


入ろうとするカジロウを衛兵はグイッと押して止めた。


「ダメだ!入ったら本当に打ち首だ!

お前はここで待ってろ、

俺はベテランだからな…ちゃんと数も数えてたからな!」


「わかりましたよ、ここで待ってます……早く捕まえてきてください」


「動いたらわかるからな!」

ベテラン衛兵はポケットからチョークを取り出し、それを足で砕いて粉にし、

カジロウの足にかけた。


……なるほどね、これなら動いたらわかるね……でもお前、なんでチョークなんか持ってんだ?常備してんの?


庭園の衛兵は叫ぶ。

「先輩!10捕まえました!」

「よし!数はあと12だな!」


骨隊長は無事に城内へと入っていった。


ーーーーーーーー城内


骨隊長は廊下を走った。

狙うは王の次女か王子……その子達はまだ10歳くらいなはずだ、興味を示すだろう!


王と王妃……それに長女は年齢が高すぎる。


『コツコツコツ』


誰か来る!

骨隊長は廊下に横たわる。


使用人の男と女が歩いてくる。


「本当に?……ええ、大臣と王が手紙を見て呟いていたわ……」


「そうか……王女様が赤子の頃から面倒見ている身としては……やはり辛いよ……ん?」


男の方が骨隊長に気が付いた。


「これは……?」

「可愛いクマの人形ですね……きっと次女王様の……」


2人は突然姿勢を正した。

「どうしたのかしら?」

「ああ……王女様……これを拾いまして……」

「あら……可愛い人形ね、きっとメイアのね……いいでしょう……私が渡しておきます」


骨隊長は使用人から長女の手に渡された。


よし!これなら次女の元へ行けそうだ!


「何をニヤついている!貴様!」

庭で人形を捕まえる衛兵はニヤつくカジロウを叱った。


「え?いや、何でもないですよ」



城内では王子が走り寄ってきていた。

「あ……お姉様!何その人形!見せて!」


「いけませんよ、ロバート……これはメイアの……いえ、そもそも男子たるあなたが興味を示す類のものではありません」


「ちぇ〜、でも姉様……メイアは護衛を連れて街の見学に行きましたよ?」


「ああ……そうなのですね……」

王女は歩き出す。


「ああ……姉様!何処へ?」


「ちょっと自室へ……」


くそ!王子でも良い!渡せ!

ああ……離れていく……ダメか……


王女は自室へ戻ると化粧台の上に骨隊長を置き、女王は椅子に座った。


「しかし……何で愛らしい顔なんでしょう……うっ……私も……いつまでも子供で居たい……ロビンス……私は……」


王女は人形を見ながら、泣き出していた。


……ロビンス?……何処だったか……………………………

ああ……新聞に載ってた!最年少で騎士団長になったって奴だったかなぁ……

いや、団長じゃなくて、ただの騎士だったか?……まあ何にしても、

頑張ったで有名な奴だ……


「えっ!何?」

カジロウの命令で人形は王女の涙を手で拭いた。


「モ……モンスター!」

人形は大袈裟に手を左右に振って否定した。


「ふふ……モンスターとしても可愛いですね……ふぅ驚いた……あなたは何処から来たの?」

カジロウは机の上の羽ペンで文字を書かせた。


『カジロウ様の魔法で生まれ変わりました……どうして泣いているの?』


「生まれ変わった……カジロウ?……確か少し前に何処かで……ダメね……思い出せないわ……私も生まれ変わりたい……嫌よ……好きでもない相手に……」


王女は泣き出した。


……ああ……政略結婚させられるのかな?

……時代だなぁ……


『ガチャッ』

突然次女がドアを開け、王女は涙を急いで拭いた。

「お姉様!それ、私の人形!?」


「えぇ、そう思いましたが……メイア……違いますか?」


「うーん、わかんないけど!可愛いねぇ!」

メイアは人形を強引に引っ張り、部屋から出て行った。


「お人形さん……ありがとう……少しだけ楽になったわ……」


廊下で隊長はメイアに引き摺られて移動していた。


メイアは自室に戻ると早速、机の上に隊長を置いた。


「わぁ!あなた、動けるのね!……凄い!凄い!もっと見せて!」

隊長は羽ペンでジャグリングしたり、綱渡りして見せた。


王女は大喜びしている。

「うるさいぞ!メイア!」


王子が五月蝿くはしゃぐメイアが気になり、部屋を覗くと不思議な人形が動いている。


王子は動く人形が珍しくて最初は大人しくみていたが、人形がオモチャの剣で剣技を披露すると欲しくて堪らなくなったようだ。


「何だそれ!こっちに寄越すんだぁ!」

「お兄様!離してぇ!」


メイアは王子の腕に噛み付いた。

「痛ぇ!こいつぅ!」

王子は無理矢理人形をメイアから剥ぎ取り、メイアは大泣きしている。


「ふん!……お前!よく出来てるなぁ……どうやって動いているんだ?」

王子は泣くメイアに気にせず……

いや、わざと人形を見せびらかして、手を摘んだりして遊んで泣かせようとしている。


「あああああああ!ぎゃああああああああ!きょああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」


メイアはワザとドアを開けて、

城中に響く声で泣き出した。


使用人が駆けつけて王子に人形を返すように促すが、王子は人形を離さない。


使用人は困ってしまった。

喧嘩しているのは王子と王女、まだまだワガママな年頃、強く片方を優先しても悪く言われてしまう。

これを解決できるのは長女か女王か国王のみだ。


「どうしたのだ?騒々しい!」

「あ!国王様!」

使用人達は助かったと安堵した。


メグロ8世は部屋の中を覗き込み、溜息をついた。

「お前たち……また喧嘩しておるのか……飽きんか?そろそろ」

「あああああああああ!お父様ぁぁぁぁぁ!にんぎょ!にんぎょ!」


「ふん!」

王子は人形を必死に掴むメイアに無理矢理、背を向けて人形を独り占めする。


「あきゃあああああああああ!」

「うるさぁい!おれが遊ぶんだぁ!」


「二人とも止めなさい!困った奴らだ……落ち着いて訳を話しなさい」


メイアが人形を掴みながら話した。

「ヒック……うご……にんぎょ……あにが……にんぎょ……とった……」


「本当か?」

メグロ8世は王子の顔を見る。


「とってないよ!」

「どった!……にんぎょ……!返せぇぇぇ!」

「嫌だぁぁぁ!」


人形は左右に引っ張られた。


カジロウはハラハラしていた。

……ガキども!あんまり引っ張んな!破れて骨が出たらどうする!


「やめんか!……ふーむ?何故そんなに欲しいんだ?……人形ならいっぱいあるではないか?」

メグロ8世は王子から人形を取り……注意深く観察している。


「その人形は動くんだ!凄いんだぜ!ちゃんと剣技を披露していたんだ?」


「なに?……信じられんなぁ」

「にんぎょ……綱……ヒック……」


メグロ8世は人形を床に置いた。

「本当か?……ほれ、動けるなら私にも見せてみろ!」


人形は国王の命令に従い、玩具の剣でジャグリングを始めた。


「何だと!」

メグロ8世は妄想で遊んでいたのだろうとタカをくくっていたらしく大声を出していた。


「おい!使用人!これは何処で手に入れたのだ!王子と王女、どっちの物だ?いつ、何処で買い与えた!」


「それが……廊下に落ちてまして……」

メグロ8世は人形を近くにあった鳥籠に入れた。


「危険なモンスターかもしれん!触るな!」

「うぇぇぇ!」

メグロ8世は鳥籠に指を入れようとしたメイアに怒鳴った。


部屋が静かになった時、庭園から声が聞こえてくる。


『そっち行ったぞ!……はやく捕まえろ!……ああ!新人!ちゃんとしろ!……いつまで待たせんだよ!』


メグロ8世が窓を見ると人形を衛兵が必死に追いかけているのが見えた。


「衛兵達に訳を聞いてあの者を引っ捕えてこい!」


王子は顔色を伺いながら呟いた。

「お父様……人形は……」

「触ってはならん!安全かわからんからな!」


すぐにわかるよ……国王様……

カジロウは心の中でほくそ笑んだ。

ーーーーーーーーーーーー拠点

メグロ城下町 墓地

ーーーーーーーー死体

1万3377

ーーーーーーーー


メグロ城下町の質屋

ーーーーーーーー死体

無し

ーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーー総戦力

隊長11(戦士4、ハンター1、聖職者1、その他)

隊長1(医者)


小隊長 984

小隊長 各1(商人、彫刻家、裁縫士、床屋、鍛冶屋、大工)


骨兵 9900

骨犬2

ーーーー所持戦力

隊長1

小隊3

ーーーーーーーーーーーー本

骨兵 召喚 9p

効果時間:永久

説明:人や動物の死体を生贄に人型の骨を召喚する。


骨犬 召喚 29p

効果時間:永久

説明:人や動物の死体を生贄に犬型の骨を召喚する。


骨小隊長 召喚 99p

効果時間:永久

説明:骨兵と死体一体を生贄に

人型の骨を召喚する

10体まで骨兵を統率する

その知識は死体側の物を引き継ぐ


骨隊長 召喚 499p

効果時間:永久

説明:骨兵20体と死体一体を生贄に

人型の骨を召喚する

5体の小隊長を統率する。

その知識と思考は死体側の物を引き継ぐ


骨将軍 召喚 9999p

効果時間:永久

説明:骨隊長と骨兵1万体を生贄に

人型の骨を召喚する

隊長を統率する。

その知識は生贄全てから、思考は隊長側の物を引き継ぐ


魔力注入 1200p

効果時間:永久

説明:骨系兵士1体に魔力を注ぎ、魔法の使用を可能にする。


トイドール 5p

効果時間:任意

説明:召喚した骨系兵士を1/10サイズに変換する。


骨罠 召喚 5p

効果時間:3時間

説明:動物に噛み付く罠を地面に設置する。


爆弾スケルトン 50p

効果時間:滅した瞬間

説明:付けた骨兵が条件を満たした瞬間、起爆する爆弾を付ける。


ゾンビ化 100p

効果時間:3日

説明:死体を生きた物に対して、無差別に噛み付き仲間を増やすゾンビに変身させる。


酸ゾンビ化 20p

効果時間:1時間

説明:死体を酸を吐きながら直進し続けるゾンビに変身させる。


骨大砲 召喚 20p

効果時間:5分

説明:骨兵を打ち上げる大砲を地面に設置する。


ラブネクロ 100p

効果時間:発動時

説明:骨やゾンビの位置を瞬時に入れ替える(最大11体)


魔力回収 25p

効果時間:発動時

説明:召喚した対象を破壊する事で、召喚時に必要なポイントの半分を得る。


オーバーヒート 15p

効果時間:10分間

説明:骨系兵士の能力を一時的に3倍にする、オーバーヒートした骨系兵士の身体は徐々に破壊され、10分後には完全に滅する。


スケルトンエコ パッシブ

効果時間:永久

説明:骨系魔法の消費ポイントを1p下げる


魔力上昇10 パッシブ

効果時間:永久

説明:マジックポイントの回復量を50上げる


魔力最大値上昇11 パッシブ

効果時間:永久

説明:総マジックポイントを550上げる


現在のマジックポイント257/766

EXP 1059/1320

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