表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/90

29

メグロ城下町は真夜中の静けさを放っていた。


2人の墓荒らしが薄ら寒い墓地で死体を掘り返していた。


1人は掘った穴の中で棺をこじ開けようとしている。

1人はそれをランプで照らしていた。


「おい!いつまでかかるんだ!早くしろ!」

「そんな事言ったってよ先生、ここでキチンと埋葬された遺体を探すだけでも一苦労だったんですぜ?」


「分かっている!だから報酬は弾んでいるだろう!」


『ガゴッ』

「おぉ〜し、開いた!」

「さぁ!早くしろ!」


先生と呼ばれた人物は麻袋の口を広げた。

「よっ!こらせ!」

墓荒らしは棺から出し、持ち上げて麻袋に放り込んだ。


「よし!良くやった!さぁ早く離れる……」

「へへへ……たんまりとお金を下さいよ?口止め料もね……ヒヒヒ」

『ギギギギ』

墓地の扉が錆びを撒き散らしながら開いていく。


「おい!誰か来てしまったぞ!」

「くっ……隠れやしょう……もし見つかったらこれで……」


先生と墓荒らしは墓の陰に隠れ、

墓荒らしはギラリと光るナイフを取り出した。


カジロウは墓地を歩いて、レンガ家に保管しているCランク冒険者の遺体の元へ向かっていた。


……隊長はどんな奴なんだ、楽しみだ。

カジロウは胸を躍らせ、40体のスケルトンを召喚しながら墓地を鼻歌交じりで歩いた。


歩くカジロウの背後を召喚され、地面から這い出るスケルトン達がついていく。


「……ひぃ!……」

墓荒らしは叫ぶ先生の口を押さえ、唇に一本指を立てて見せた。


その仕草は死体を弄ぶ悪魔……2人の墓荒らしは墓の陰でその光景を目撃した。


「誰だ?……あれは?カジロウか?……」

「おい……逃げるぞ……」

「先生……静かに……行きますぜ……」

「はい……」


2人はソロリソロリとカジロウの墓を挟んだ死角を通る。


しまった!……遺体を忘れてしまった!


来た道を戻る先生に墓荒らしは擦り切れそうな小声で怒鳴る。

「先生……なにやってんです!……!!」

「死体を……忘れてしまったんだ……あった!」

先生は麻袋を取り、戻ろうとしたが、ガクッと何かに麻袋を引かれる。


カジロウは犬に麻袋を固定させ、墓荒らし達に問うた。

「何をやっているんです?……私の墓で……」


「ひぃぃぃぃ!」


「くそぉぉ!死ねや!」

墓荒らしはナイフを構えてカジロウに対して全速力で走った。


突然墓荒らしの横から風の切る音が発せられ、月の光を浴びて光る斬撃がナイフを持つ手を切断した。


「ぐ……あれ?」

自分の手が切られてすっ飛んだ!

そう思った時には自分は地面に倒れている。


何だ?何が起きたんだ?……墓荒らしは首の火照りと頬の冷たい地面の感覚を感じ、次第に意識を失った。


先生は見ていた。

斬撃が腕をナイフと共に飛ばした次の瞬間、他の人形も斬撃を繰り出し、墓荒らしは首を飛ばされていた。



「ひぃぃぃぃ!ああ!カジロウさん!助けて下さい!」

先生は必死にカジロウの足にしがみついて命乞いをした。


「貴方は誰です?……何故ここに?……」


「わ!私は外科医をしていますぅ!……人体の構造を知る為にぃぃぃ!」


「ああ……そういうことですか……解剖をする為に……」

「そ……そうです!私は外科医として医術の深淵を見たい!その一心でぇぇぇ!金なら……あります!払います!だから……」


「残念ですね……こんな真夜中ではなく、昼間に交渉して頂ければ……違う結果だったでしょうに……」


「お願いです!私はまだ死ねない!死にたくない!お願いますぅ!医術の探求をしたい!」

「死にたくない……残念ですが、ありえない提案ですね……見てるでしょう?今も…」

カジロウは後方、産まれたてのスケルトンを指差した。


カジロウは顎に手を当て、考えた……こいつは使えるかもしれない……まぁ殺すのには変わりないが…こいつ医者だろ?……頭良いのかな?……俺が怪我した時、直させるか……よし!隊長第一号はこいつだ!


「こいつを殺せ!」

「そんな!」

医者は人形に首を斬られた。

私はまだ……


カジロウは20のスケルトンを更に追加し、医者の遺体をレンガ家に連れて行く。


墓地に入って来たがる奴がいるなんて……考えてみれば、この時代の医者はいじりたいのか……死体を……ダメだなぁ……もうちょっと危機管理と警備を強化しないと……

ーーーーーーーーーーーー拠点

メグロ城下町 墓地

ーーーーーーーー死体

2万4485

Cランク冒険者2

ーーーーーーーー


メグロ城下町の質屋

ーーーーーーーー死体

無し

ーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーー総戦力

小隊長 8

小隊長 各1(商人、彫刻家、裁縫士、床屋、鍛冶屋、大工)

骨兵 202

骨犬2

ーーーー所持戦力

小隊長 8

骨兵140

骨犬 2

ーーーーーーーーーーーー本

骨兵 召喚 9p

効果時間:永久

説明:人や動物の死体を生贄に人型の骨を召喚する。


骨犬 召喚 29p

効果時間:永久

説明:人や動物の死体を生贄に犬型の骨を召喚する。


骨小隊長 召喚 99p

効果時間:永久

説明:骨兵と死体一体を生贄に

人型の骨を召喚する

10体まで骨兵を統率する

その知識は死体側の物を引き継ぐ


骨隊長 召喚 499p

説明:骨兵20体と死体一体を生贄に

人型の骨を召喚する

5体の小隊長を統率する。

その知識と思考は死体側の物を引き継ぐ


トイドール 5p

効果時間:任意

説明:召喚した骨系兵士を1/10サイズに変換する。


骨罠 召喚 5p

効果時間:3時間

説明:動物に噛み付く罠を地面に設置する。


爆弾スケルトン 50p

効果時間:滅した瞬間

説明:付けた骨兵が条件を満たした瞬間、起爆する爆弾を付ける。


ゾンビ化 100p

効果時間:3日

説明:死体を生きた物に対して、無差別に噛み付き仲間を増やすゾンビに変身させる。


骨大砲 召喚 20p

効果時間:5分

説明:骨兵を打ち上げる大砲を地面に設置する。


魔力回収 25p

効果時間:発動時

説明:召喚した対象を破壊する事で、召喚時に必要なポイントの半分を得る。


スケルトンエコ パッシブ

効果時間:永久

説明:骨系魔法の消費ポイントを1p下げる


魔力上昇2 パッシブ

効果時間:永久

説明:マジックポイントの回復量を25上げる


魔力最大値上昇3 パッシブ

効果時間:永久

説明:総マジックポイントを140上げる


現在のマジックポイント10218/262

EXP 11/134

ーーーーーーーーーーーー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ