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地下二階の階段を降りていく。

前後に松明を持ったスケルトンを前3後5歩かせていたので光源は充分だった。


階段を下り終えるとそこは広い部屋になっていて四方向通路がある。


ゼスタは静かに呟いた。

「沢山……いるみたいですね……」


犬に確認させると四方向から何かが大量に迫ってくる。

4体のスケルトンに四方の入口を照らさせる。


ゴブリン達はスケルトンに驚き、眩しそうにしながら石を投げている。


「またゴブリンか……どっち行く?」

「スケルトン5体貸して下さいね……12時に突っ込みます、他の三方向はよろしくお願いしますね」


冗談じゃない……と言いたいが、正直ゴブリンに飽きてきたし……

ゼスタが死ねば儲け物だ……

そうだ!小隊の配下じゃない弱いスケルトン5体だけ貸してやろう……ククク

ゼスタとの関係も早く終わらせよう


「良し、小隊の配下にいない5体は武器を受け取り、ゼスタの言う事を聞け!」


カジロウは内ポケットから二個小隊を出して、3時と9時、既に大きくなっている小隊に6時に突撃させた。


心の中で各小隊に命令を下す。

……常に12時を各小隊一名が警戒、ゼスタが死んだら時間稼ぎをさせろ。


カジロウはゼスタの様子を階段の側で高みの見物をする。

……ククク!そいつらの命令は骨が折れるぞ……なんせ、抽象的な命令は聞かないのだ!


6時のゴブリン勢にはゴブリンリーダーが含まれ、作戦を練り、命令していた。


リトルゴブリンという小さなゴブリンが隠し通路を通り、ゴブリンリーダーに状況を伝える。


『ペロペロペロペロ!』

(リーダー!四方向の仲間が全部叩かれて、数を減らしています!指示を!)


ゴブリンリーダーの目論見が外れてしまった。


1階から逃げてきたゴブリン仲間の情報によると敵は1個小隊と女戦士と聞いていた。


だからこそ四方向から攻めたのに、いつの間にか敵は増え、全方向に攻撃してくる。

こんな事なら兵を分けずに正面衝突した方が良かったじょないか!


『ペロペロペロペロ!』

(どういう事だ!一階ゴブリン!)


『ペロペロ』

(わかりましぇん)


『ペロペロペロペロ!』

(こいつを敵に投げて処刑しろ!)


『ペロペロペ』

(いやだぁ!やめて!リーダー!リーダーぁぁぁ!)


一階ゴブリンは二階ゴブリン達に手足を縛られて通路に投げ込まれ、カジロウの人形に切り刻まれた。


『ペロペロペロペロ!』

(クソ!道連れだ!先日捕まえた人間は最後の通路を岩でふさいで閉じ込めろ!)


『ペロペロ』

(ですが…リーダー!アサシン達も)

『ペロペロペロペロ』

(いっしょに閉じ込めてしまえ!……くそ!死にたくない!)


小さなゴブリンが隠し通路を通っていく。

その通路は小さく、普通のゴブリン達には通る事ができない大きさだ。


通路からゴブリンを切り崩した人形がカジロウと共に続々と入ってくる。



カジロウの目論見も外れてしまった。


カジロウはしばらく犬に自身を守らせながらゼスタの様子を見張ったが、面白くない事に順応している。


「スケルトン!2、1、2で横に並び、敵と戦え……オホン!戦って支えてください……止めは私がさしますからね!」


……くそ!しっかりと指示出してやがる!俺よりスケルトン達の事を操るのが上手いのが更に腹がたつ!


ゴブリン達が士気と数を減らしているのが分かる。


……ダメだこりゃ、ゼスタ死なねーわ、他の方法を……


『ペロペロペ』

(いやだぁ!やめて!リーダー!リーダーぁぁぁ!)


カジロウの耳にゴブリンの興味深い命乞いが聞こえてくる。


リーダーがいるのか……もしやこのエリアの宝の場所を知っているんではなかろうか?……よし!6時の方向だ!

カジロウは犬に乗り6時の制圧を急がせた。


ゴブリン達を突破するとそこにはゴリラブリンとよく似たゴブリンがいた。


……よし、骨達よ……ゴブリンリーダーを捕まえろ!

小隊はゴブリンリーダーの手と足をメイスで打ち、動けなくする。


カジロウはゴブリンリーダーを見ていた。


ゴブリンリーダーは叫んだ。

「くそ!いてぇ!殺せぇ!」


カジロウは腕を組んでゴブリンリーダーに話しかけた。

「どうかな……お前の態度次第だ……」


ゴブリンリーダーは驚き、目を見開いた。

「ゴブリン語……だと?……なぁ!助けてくれ!知ってる事は何でも言う!」


「宝は何処だ?」

「宝……後ろにある俺の王座を時計回りに半回転させてから戻すと扉が開く……なぁ?もういいだろう?」


カジロウが骨にそれをさせると扉が開き、武器庫?が現れた。

カジロウはそこに入り確認するが、どれも普通の武器に見える。


「おい!ゴブリンリーダー!マジックアイテムは何処だ!」

「マジックアイテム?……そんなのわかんねぇよぉ〜……冒険者が持ってた装備だ……なぁ、許してくれよ!」


「ダメだ……思ったのと違かった……骨達、メイスでタタッ殺せ!」


「ヒィ!……そうだ!お前の仲間がまだ生きてる!3人のアサシンと共に岩で通路をふさいで隠した!」


「なに!!冒険者を?強いのか!アサシンってのは!」


「ああ!暗闇の中ではゴブリンでも人間でも見境なく斬りつけてくるが、強いんだ!…………そうか!そうか!もしかしたらマジックアイテムってのは3階にある光る鉱石の事かもしれない!」


「ほう?……その情報に免じて……拷問は許してやる……首をもたげろ、一撃で首を刎ねてやる、痛くはしない」


「本当に?痛くしない?」

「ああ、兵隊の腕は機械のように正確だ」

「機械?」

首をもたげるゴブリンリーダーの首を小隊長がはねる。


……ふふふ、3人のアサシンか……

「ニヤけて、何やってるんです?」

「面白い……あれ?ゼスタ……」


「こっちは終わりましたか……何か……言ってましたね?」

ゼスタはゴブリンリーダーを指差している。


「ああ……囚われた冒険者の居場所を吐かせたんだ」

「やはり囚われてましたか、じゃあ行きましょう!何処ですか?」


「岩で塞いでる通路を探そう」


カジロウ達がゴブリン達を倒しながら探索すると岩はすぐに見つかった。


「ここですかね……」

カジロウがメイスで破壊させると通路が開けた。


「みたいだね、よし入ろう!」

「……」

ゼスタが奥を目で確認し、カジロウの事を見ている。


「なんか、変ですね……」

「え?……いや?……」

「冒険者はいる気がしますが……これは……罠ですか?」


……なんで?わかったの?


「ちょっと松明を持ったスケルトンを歩かせてみてください……」


……この野郎!いい加減にしろよ!感ばっかり無駄に良くて!何かに呪われてんのか?こいつ!


スケルトンが歩いて行くとある瞬間、スケルトンの松明がポッと見えなくなった。


「これは……闇魔法ですね……ホーリーライト!」


光る球体がアサシンの闇を照らしながら進んでいくと、松明スケルトンが立っているのが照らされる。


「アサシンですね……」

もうバレたのかよ!使えねーゴブリンだ!

「アサシン?」


「そうです……目の見えないゴブリンで暗闇を作る魔法を使います……まぁ私のような聖職者がいて照らす事ができれば、力量は普通のゴブリンと大差ありませんから……」


「へぇ……ちょっと骨達にやらせてみても良い?」

カジロウはゼスタ暗殺は諦め、骨達の実験に切り替える。

「まぁ……いいですけど?」


カジロウは小隊を突撃させた。

通路を抜けたところで戦闘が起こり、ゴブリン達の断末魔が聞こえ、闇が晴れる。


……骨達は暗くても関係無いんだな……目も鼻も耳もなくて……どうやって敵を判断してるんだ?


カジロウはそんな事を考えながら通路の奥に入ると、ゴブリンと冒険者の死体、そして端の方で男女の冒険者が震えてこちらを見ている。


なんだぁ?……また男女ペアが生き残りか!くそ!冒険者ってのはペアで生き残る法則でもあんのかよ!


カジロウはフリーの骨兵達に馬車の人形を着て来るように小声で指示した。



ゼスタがスタスタと震える冒険者に近づいていく。

「な、なんだ!あんた達は!」

「?……見て分かりませんか?……」


だから……血塗れのシスターなんか来たらビビるって……


カジロウも冒険者に近づいて優しく語りかけた。

「危なかったみたいですね……私達は後発の冒険者です……私はカジロウ……このシスターはゼスタと言います」


シーフはまだ警戒しているようだった。

「俺達は助かったのか……俺はシーフのピット……こっちは薬師の……」

「アルマです……あぁ!」


ピットとアルマは冒険者の死体に駆け寄って、生死を確認した。


「あぁ…すまない!」

「なんてこと……」


2人は死体に涙を落としている……


ゼスタは2人の肩に手を置いて優しく語りかけた。

「さぁ、ここから出て……2人の勇者を供養しましょう」


「俺は三階まで行くよ!三階にマジックアイテムがあるらしいんだ!」


「ダメです!この人達は疲弊しています!すぐに街に……」


「待ってくれ……死んだ仲間の為にも……このダンジョン攻略を完成させて欲しい……彼らには花と共にその光景を報告したい……」


「……いいでしょう……ただし!カジロウさん、危険があればすぐに引き返しますからね!」


ピット!グッジョブ!


カジロウ達は階段を探し歩き回るが、ゴブリン達は逃げるばかりで邪魔しなかった。


三階はワンルームで全体が光り、中央にはゴブリンリーダーの言っていた鉱石が浮いている。


なんだか……部屋が寒い気がする。


「ああ……ダンジョンクリスタルだ……」

「ダンジョンクリスタル?」


ダンジョンクリスタルはダンジョンの核で様々な特徴がある……ここの場合は冷気を発する効果がある鉱石らしい。


それを取るとダンジョンの崩壊が始まるらしいので、二階の死体とゴブリンリーダーの宝を骨達が回収するのを三階で待った。


ピット達は何を待っているのか不思議そうにしていた。


回収が完了し、カジロウが鉱石を掴んだ瞬間……部屋の光は失われ、レンガが落ちてくる。


「さぁ出ましょう!」

カジロウ達はダンジョンの出口を目指して走る。


ゴブリン達は逃げもせず、魂を失ったように座り、膝を抱えて放心している。


ピット達は出口を出て見た山盛りの死体に驚いた。


「あ……あの、シスター……これは……」

「ああ……カジロウさんはモンスター全てを埋葬する気なんですよ……」


奇人達の考えることは分からない……ピットは理解することを放棄した。


カジロウは自分も奇人に見られるのは気に入らないが……まぁモンスターの死体を山盛り回収するなんて……普通じゃない。


総勢632体の死体は1度に積みきれないので、20回に分けてカジロウランドへ移動した。


「なんてこと!モンスターを埋葬だなんて!」

「カジロウさんは優しい……いや!狂ってる!」

「司教!見てください!神への冒涜です!」

「これは……ゼスタ!彼女が……騒ぎが収まったら彼女を連れてきなさい!」


……街が大騒ぎになったのは言うまでも無いだろう。

ーーーーーーーーーーーー拠点

メグロ城下町 墓地

ーーーーーーーー死体

2万4562

Cランク冒険者2

ーーーーーーーー


メグロ城下町の質屋

ーーーーーーーー死体

無し

ーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーー総戦力

小隊長 7

小隊長 各1(商人、彫刻家、裁縫士、床屋、鍛冶屋、大工)

骨兵 124

骨犬2

ーーーー所持戦力

小隊長 3

骨兵38

骨犬 2

ーーーーーーーーーーーー本

骨兵 召喚 9p

効果時間:永久

説明:人や動物の死体を生贄に人型の骨を召喚する。


骨犬 召喚 29p

効果時間:永久

説明:人や動物の死体を生贄に犬型の骨を召喚する。


骨小隊長 召喚 99p

効果時間:永久

説明:骨兵と死体一体を生贄に

人型の骨を召喚する

10体まで骨兵を統率する

その知識は死体側の物を引き継ぐ


骨隊長 召喚 499p

説明:骨兵20体と死体一体を生贄に

人型の骨を召喚する

5体の小隊長を統率する。

その知識と思考は死体側の物を引き継ぐ


トイドール 5p

効果時間:任意

説明:召喚した骨系兵士を1/10サイズに変換する。


骨罠 召喚 5p

効果時間:3時間

説明:動物に噛み付く罠を地面に設置する。


ゾンビ化 100p

効果時間:3日

説明:死体を生きた物に対して、無差別に噛み付き仲間を増やすゾンビに変身させる。


骨大砲 召喚 20p

効果時間:5分

説明:骨兵を打ち上げる大砲を地面に設置する。


スケルトンエコ パッシブ

効果時間:永久

説明:骨系魔法の消費ポイントを1p下げる


魔力上昇2 パッシブ

効果時間:永久

説明:マジックポイントの回復量を25上げる


魔力最大値上昇3 パッシブ

効果時間:永久

説明:総マジックポイントを140上げる


現在のマジックポイント263/258

EXP 2/94

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