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陽が落ちて川崎は家の中で起きた。
家の中はとても寒く、毛布一枚では寝てられなかったのだ。
辺りは暗く、スケルトン達は玄関に立ったままだ。
「スケルトン!明かりを持って来い!」
スケルトン達は出て行ったが、中々帰ってこない。
川崎は不安になった……スケルトン達は火が見つからなかった場合、何処まで行ってしまうのだろう……
だが、川崎はスケルトンを探しに行く為、月明かりしか無い暗闇の中に出る気にもなれず、ひたすら待った。
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4人の山賊は近くの村を襲い、その戦利品を持って、寝ぐらを目指し、暗闇の中を歩いていた。
先頭に松明を持った子分a
真中に親分
背後に子分bc
子分b「親分!上手くいきましたねぇ〜!」
親分「おうよ!小さい村なんかちょっと武器で脅せばよぉ〜楽勝だぜぇ!」
子分aは何かが近づいてくるのに気が付き叫んだ。
子分a「親分!誰か来ますぜ!」
親分「へっ!兵隊かぁ!やってやらぁ!やるぞぉ!」
親分はモーニングスターを取り出し、臨戦態勢になった。
子分達もそれに続き刃こぼれだらけの短刀を構えた。
草がガサガサ音を立て、それは段々と大きくなっていく。
親分「へへっ!多いな!だが敵さん走って上がった息のまま突っ込んでくるゼェ!」
先頭の子分aは松明に照らし出されたスケルトン達を見て悲鳴を上げた。
子分a「ヒャァ!助けて!親分!」
親分「恐れんな!何も持ってねぇ!やれぇ!」
親分はスケルトン達の頭蓋骨を殴りつけながら叫ぶ。
一体のスケルトンが頭を割られて地面に倒れる。
子分bc「やれる!殺れるぞ!こいつら!」
子分bcも加わり、スケルトンを5体倒した。
スケルトン達は仲間が殺られても、自分が叩かれても、親分達には目もくれず、子分aをひたすら掴んで引っ張る。
子分aも抵抗するが、スケルトン達は怯まず止めない。
子分a「ギャァ〜!何で俺だけ〜!ダジゲデェ〜!おゃぶー」
子分aはスケルトンに四肢を掴まれ、腹を割かれてアバラを掴まれ、乱暴に引っ張られ千切れて血を吹き出して死んでしまった。
親分「クソぉ!ぶっ殺す!」
親分は怒ってスケルトンをまた一体殺すが、
スケルトン達はしばらく松明を取り合って転げ回った後、いち早く松明を手にした奴が全力疾走するとそれを追う様に全部、走り去って行った。
親分「くそ!逃げんな!」
子分bc「親分…どうしましょう……」
親分「こんな所で火がなきゃ何も見えねぇ!追うんだ!舐めやがって!殺すぞ!」
山賊達はスケルトンを追って走っていく。
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川崎が家でガタガタ震えているとスケルトンが松明を持って戻ってきた……が、数が少ない。
「おい!何があったんだ……アチィ!アチィ!……止めろ!止まれ!」
スケルトンは松明の火の方を川崎に向けて渡そうとして来た。
突然ドアがバタンと開いて大男が3人立っている。
川崎は驚いて叫んだ。
川崎「戦え!」
スケルトン達は山賊達の方へ走る。
親分「はぁはぁ!オラァ!」
親分達は息が切れたままスケルトンに殴りかかったが、今回はスケルトン達もやる気だ。
子分達はナイフを掴まれ、身動ぎしているうちに顔面を殴り殺され、直ぐに死んだ。
親分は一体の頭を叩き割り、残り2体のスケルトンを睨む。
川崎「ナイフだ!ナイフで戦え!」
親分「クソォ!はぁはぁ!」
スケルトン達はナイフを手に取り親分に襲いかかる。
親分も一体は頭を叩き割ったが、もう一体に近寄られ腹をナイフで切り裂かれて絶命した。
スケルトンは親分が死ぬまで刺し続け、しばらくすると川崎の前に立った。
川崎は祈る様にマジックポイントを確認するが、まだ回復していない。
スケルトンが残り一体となってしまった。
襲われたら殺される恐怖に怯えながら、起きていたが、いつの間にか寝ていて気がつくと朝になっていた。
「ポイントも回復している……」
川崎は安堵した。
本の中身
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骨兵 召喚 10p
効果時間:永久
説明:人や動物の死体を生贄に人型の骨を召喚する。
骨小隊長 召喚 100p
効果時間:永久
説明:骨兵と死体一体を生贄に
人型の骨を召喚する
10体まで骨兵を統率する
その知識は骸側の物を引き継ぐ
現在のマジックポイント101/101
EXP 5/12
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