鎌と槍
「なんてこった」
死んじまったようだ。
まーあの状況からすると助かる見込みなんてほぼほぼないからねー。
けど後悔ばかりだ。。
なにがって?
まだ生きられた道もあっただろうし、やり残したことなんていっぱいある。
新作レンタルDVDだって見てないし返さないといけない。
TUTA〇A様返すのが遅くなりますが、借りパクではないのでどうか延滞金は
勘弁してください。
いやいやいや違う違う。
彼女だ!僕の女神だ!
ただただ彼女が心残りだ。
助けられなんだ。
会話も会話らしいことなんてしていないし、守れなんだ。
なにが騎士だ。死ね。
いや死んでたわ。
あはははは。
「はあー」
誰か来た。
やっぱ100パー死んだみたいだわ
間違いない
うあーへこむわーー
もしかしたら助かったんじゃね?とか心のどっかに希望はあったんだがないわー150パーないわー。
だって目の前にでっかい鎌もったびりびりの真っ黒フードに顔面ガイコツがいるんもんよ
こんなコーデ死神様以外ハロウィンだよ。
隣にいんの、どでかいガタイにめっさ頭から角生えてるし。あれ逆に刺さってるかもじゃね?とか思いたいけど羽生えてるからなー、三又の槍もってるし九割九分九厘、悪魔だわーー。一厘の確立でゼウスって見方もあるがね。
しかも僕地獄行きかよーー。
ここは東洋なんだからまずは閻魔様だろ!!
舌抜かれてもいいから彼女がどうなったか知りたいんだがな!!
あやべ眠くなってきた、
死神がなんか言ってる、なんだ聞こえない
やべもう行くのか
地獄にゴーか・・・・
「バッチーーーン」
意識が遠のきかけた瞬間頬に、いや首にまで衝撃がはしった。
ぐらんぐらんする
「アス!起きろアス!!」
どでかい悪魔に平手打ちされたみたいだ。
「はっはい!起きました!!」
「大丈夫か?」
一気に脳にいろんな情報が流れてきた、
「いえ、気分が悪・・・」
情報が上書きされていく、頭がはちきれるくらいの情報量だった。
思い切り吐いてしまった。
もうゲロビシャや
「そうか、」
なんか納得した顔してるし
「お前、幽体と精神体が分離しかけたぞ」
「今繋ぎとめるため魔力で縛り上げた」
はい?
頭痛い
首も痛い
首は確実にこいつのせいだ。
気分が悪いなか、できる限り頭を整理してみた。
痛いのは生きてる証拠だ、それはいい
なぜ?
わからない
ただ死ぬ前と現在の記憶が蘇った。
ここはたしかに地獄だった。