準備は整った。
1930年
俺はここから大胆に動いていこうと思う。なぜなら今は世界恐慌真っ只中だから。ちなみに日本は全く影響を受けないわけではないが大丈夫だ。俺はイギリス、ドイツ、南アフリカ、タイ、トルコ、イラン、アルゼンチンと経済連携協定を結びこの国以外の貿易は関税をあげて入らないように操作した。これによりこの協定内では経済交流が活発化してきている。
さらに俺はここで一大工業事業『日の本打通計画』を発表した。現在で言う高速道路と新幹線を日本の北は北海道から南は鹿児島まで繋げるというものだ。さらに飛行場を各地で増設しその隣へ飛行機の工場を作る計画もしている。
俺は国会で『日の本打通計画』の予算案を失業者の救済措置として通させた。これにより高速道路の建設と新幹線の線路建設と開発が始まり失業者を減らすことに成功。これにより本格的な自動車の一般市民へ浸透していった。さらに全国的な電力不足を補うために水力発電所を各地で建設開始した。
俺がこの世界に来て直ぐ行った女性の社会進出のための学力向上が成功。各地で女性が次々に社会進出していっている。これにより女性の社会的地位が向上したため投票権を男女20歳以上のものとしさらに、被選挙権も男女共に25歳以上とした。これにより女性の入閣なども果たせている。さらに女性達の力で電探の開発や核関係の研究も多いにスピードアップした。
俺はさらに陸軍大臣の永野鉄山から陸軍の最新式の戦車である、八九式中戦車を中心とした機甲師団の設立の報告を受けた。おれはこれに喜び大臣に労いの言葉をかけたがさらなる事を大臣に話し始めた。
「大臣、此度はよくやってくれた。」
「とんでもありません閣下、これからも日々精進していく所存であります。」
「ああ、大臣時に俺が言った精神論の廃絶と過度な部下に対する暴力防止はできているかね?」
「はい、全体的な意識の改革は進みました。」
「よし、では陸軍にさらなる事を頼む。」
「それとは一体?」
「これを見てくれ。」
俺が渡したのは今後成長するであろうソ連やアメリカなどの一年の戦車の生産量の図だった。
「こ、これは?」
「ああ、我が諜報部がソ連やアメリカの経済成長力を鏡見た結果、戦時となればこれぐらいの生産量をほこるだろうとのことだ。」
「これだけ、多いのですか?」
「恐らくな我が国の生産量の約2倍ほどになる。こうなると必然的にあるものがおきる。なんだかわかるか?」
「戦車対戦車の戦いですね。」
「あぁ、しかしアメリカに量で劣る我々は性能で勝たねばならない。しかし既存の戦車では対戦車能力、特に火力と防御力が大きく欠如している。」
「わかりました。高火力で重防御かつ高速を目指すも言うことですね?」
「あと、そこそこの生産性だ。」
「了解しました。お任せください。我が技術開発部なら可能でしょう。」
「あぁ、頼んだぞ。」
と言い、陸軍面の話しは終わった。
次は海軍だった。
海軍大臣の米内光政と話す。
まず米内海軍大臣から
「閣下。私から提案があります。」
「ん?なんだね?」
「はっ。私は新空母の建造計画を誠に失礼ながら閣下に説明せずに計画しておりました。余っている空母のの枠を目一杯使った空母四隻です。」
渡された計画案は仮称蒼龍型空母とまだ計画段階の大型空母の設計図(恐らく翔鶴型だろう)が渡された。それを見た俺は、
「この大型空母の建設は焦らずともよい。それよりこの仮称蒼龍型空母の2隻だがもっと大型化してはどうだろう?」
「確かにそれはいいですが何故ですか?」
「この蒼龍型は船の大きさの割に排水量が少ない。これは防御力が軽巡洋艦程度しかない証拠だ。なので防御力を戦艦より少し弱いぐらいにしてさらに艦幅を広げるんだこれにより発艦しやすくなるだろう。そして格納庫を閉鎖型ではなく開放型にすればさらに機体を入れられるはずだ。さらにそのくらいの大きさなら我が国でも量産可能だろう。」
「な、なるほど確かに。」
「さらに空母は爆撃が弱いから急降下爆撃を受ければただの箱舟になる。それに対抗するため甲板に装甲を貼ったものも建造するつもりだ。」
「なるほど、確かにそれは名案ですな。」
「あぁ、それらを含めて開発を頼む。」
「了解です。」
よしこれでやることはかなり進んだな。恐らく、世界史や日本史が少し得意な奴らがそろそろ動く頃だな。しかし生徒会長の動き(ソ連)も気になる。奴は世界史が俺ほどの近代特化型ではないがなにか策をろうしているだろう。しばらくはソ連を警戒するためにあそこへ攻め込むか。あの大日本帝国の『生命線』へ。