82.【俺】リスナー達と共に町散策を楽しむ
モブ聖人 :何かめっちゃ面白そうっすね
「今のところ糞面白いよ。モブ聖人は初めての人だっけ?クラスが魔王で迷宮運営とかもやっていく予定なんで最後までいてくれると仲間の魔物とか紹介できるかも。まあもうやった動画上がってるんでそっち見て貰えばいいかもですけど」
生はタメ語で行こうと思ってるけど普通に敬語が混じる。生配信ってば難しい。
名無しD :期待
サブサブロを歩かせていると東の商業地区、鍛冶屋ガストロに辿り着いた。もう拠点でもできるが久しぶりにやるかとコントローラーを握る。
「悪い、ちょっと新武器作れるかチェックだけさせてな」
自宅警備兵 :ええんやで
百獣 :おkです
店員と言葉を交わし、奥へ。残念ながらあの大層な肩書を持つガストロ親方はいないようだ。ちゃんと付いてきたミハエルとクレハに中にいたお弟子さんっぽい人が目を丸くする。もう教会連中が呪いの装備と化してるんだが、どうにかできないんだろうかこれ。
「お」
製作画面にNEWの文字があってテンションが上がる。材料も揃っていて早速ハンマーを手にとった。作るのは当然、斧だ。
名無しC :斧キャラ?
名無しCさん、帰るって言ってた気がするが残ってくれてた。
「結構、スキル上げるのが大変でもう斧で行こうかなって。サブ武器一つくらいはやるかもしれないけど魔法とか使いたいし」
リスナーたちに大成功の叫びをサブサブロが披露しつつツイントマホークが完成。黒塗りして俺好みへ。まあ銀色も好きなので気分で銀騎士に変えたりするかもだけど。
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ツイントマホーク
威力抑えめ 投擲力がアップする
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百獣 :斧キャラいいですね
「でしょ」
百獣さんは分かってる。ありがちな刀もいいがこういうマイナー路線を貫くのもカッコいい。サブサブロに装備させて構えて見る。小ぶりとはいえ現実なら碌に振れないだろう二双斧。ゲームだからこそできるロマンだ。
彩高 :私も結構好きかも
名無しC :過去のアーカイブみてきたんすけど飛び飛びで連続で生放送配信する予定とかってないんですか?
「あーっと、流石に環境的にずっとゲームは厳しくて。オカンに殺されるっつうか。これオープンワールドなんで時間かかる上にストーリー急に始まったりする感じなんすよ。なので話だけ追いたい人は動画で、基本こういうダラっとした作業とかになるかも。ただ極力ボス戦とかは生で流そうって思ってる感じですね」
名無し :了解
百獣 :ボス戦やって頂けるんですね。私としてはこうやって景色見るだけでも楽しいですけど
自宅警備兵 :確かに異世界にきた気分になれんのよな。元々見る専だからVRより俺はおもろい
彩高 :私も!
ちょっと嬉しくなってやるつもりが無かったペルシアの町紹介にも熱が入る。鍛冶屋を出た俺は宿屋など一度訪れた場所を全て案内する。看板娘のリリちゃん、店主のドマス、門番のアラン、同じく門番のっぽのポール、ギルドのシアラちゃんに冒険者達。
振り返ってみると意外と結構出会っている。町の人たちとも今まで以上に関係を深めたりできるんだろうか。可能なら住人が欲しいから何人か頂けるとありがたいんだが。好感度MAXにしたら教会組みたいに付いてこないかな。だったらプレゼント攻撃するんだけど。とりあえずアランで試すか。
最後に高台にいって俺は町を見下ろす。俺も初めて来た場所でその光景に感動した。
百獣 :これは……
モブ聖人 :説明できないけど凄いですね
彩高 :綺麗
丁度、夕日が落ちてペルシアの町を赤く染め上げている。確かに景色も凄いが他のオフゲームと一線を画している理由はやはりNPCだ。彼らの営みがリアルに描写されているからこそ現実であるかのような錯覚を覚える。そしてだからこそ美しい。
もしVRでこの世界を味わえたらその中毒性はきっと凄まじいものになるだろう。
ただ風景を映してるだけなのに人がじわじわ増えてゆく。何のゲームと聞く新規に動画を見てくれてる組が答えてくれるのがありがたかった。
「んじゃ、ペルシアはこんなもんでそろそろ迷宮街スパーダの方に行くか」
自宅警備兵 :きちゃあああああ
百獣 :待ってましたバッツ!
名無しA :バッツ見に来ました
そういえばバッツが人気でてたんだった。相変わらず家鴨のようにクワクワ言ってたので遊びで主のもとへいかせるものかと字幕を入れた動画も作ったりしたのが功を奏したようだ。
編集で時間が掛からなくなったらお喋り魔物シリーズを上げていきたいと考えていたりする。魔物達よ、お前達はこのサブイチチャンネルの柱となれ。
名無しC :そんなに凄いんすか?
彩高 :凄いっていうか可愛いよ皆
お嬢様が書き込まなくなったな。興味を無くしたんだろうか。うーんやっぱり彼女、有栖川夜花は何考えてるのか謎なのだ。




