表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

76/293

76.【俺】負けイベントと誤解する②

 ゲームだが、ピリッとした空気が伝わってくるかのよう。


パティ   :貴様あああああああ

サイン   :抑えろっパティ


 ガっと肩を掴み、殴りかからんとするパティを阻む。だがその止めたサインも射殺すような目をサブサブロに向ける。


ダンプスト :シアラ君は出ているね。アランも


「あーあシアラちゃんにまた嫌われたなこれ」


門番アラン  :悪いが俺は残らせて貰うぜ。町の守る者として聞きずてならねえ言葉が聞こえたんでな


 ドサッと後ろのソファーに腰を下ろしたアラン。それを見てダンプストが舌打ちをした。ギルドと門番は仲が悪いんだろうか。


ダンプスト  :説明してもらえるのネ

魔王サブサ風呂:マズ キクガ ソト デ ボウカン ニ オソワレレバ ドウスレバヨイ ヘイシ


門番アラン  :ん?俺か?そうだな。話し合いといいたいところだが、刃を向けた時点で殺されても文句は言えねえ。が、外での揉め事は証明が難しい。どっちが先に手出したかで大抵揉め、片方が死んでるならよくある落としどころは両成敗だな。どっちか悪いかを話し合いで決める。町での貢献度や素行を吟味してな。先に言っておくと余所者である旦那はすこぶる不利だ


魔王サブサ風呂:フム

門番アラン  :あー貴族がよく使う手で審問官を引っ張ってくるってやり方も

ダンプスト  :オホン


 それは都合が悪いとばかりに遮りダンプストが無い顎を撫でた。


ダンプスト  :殺しを自ら認めたということでよいですネ サブサブロ殿

魔王サブサ風呂:ムロン ワレカラ トイウノハ ヒテイサセテモラウ

パティ    :ふふっそれをどうやって証明するのよ

魔王サブサ風呂:ソウダナ タトエバ モクゲキシャ ダロウナ ゴニン モ イレバ タリルダロウカ


 そう言うとダンプストの表情が消えた。


ダンプスト  :サブサブロ殿 ギルドを脅すつもりなら感心しないのネ

魔王サブサ風呂:ギルドノオサヨ モシ モミケスツモリナラ オススメハシナイ ソノモノタチ ハ スデニ タコクニノガレテイル カモシレナイ ナニセ ワレハ テンイノマドウグ ヲ モッテイルノデナ


ダンプスト  :てっ転移の魔道具!?


 魔道具っていうかシステム機能だが、相当凄いものなのかダンプストは立ち上がり目を剥いた。


門番アラン  :本当だぜ?信じられねえだろうが旦那はそれで帰ってきたからな

ダンプスト  :っ


パティ    :だったら何だって言うのよ。こいつがゴート達を殺したことには変わりないわ。早く捕まえて今すぐ処刑してよ


 取り乱すパティ。そこで声を出したのはあの魔怪鳥を肩に乗せた男だった。彼はケルベックというらしく、動きだしたと共に頭の上にその名が表示された。


ケルベック  :残念ながらお嬢ちゃんそいつは無理って話よ

パティ    :何でっ


ケルベック  :兵士ちゃんの言うことが確かなら、外に逃れた奴らの証言をもとに審問官どもが出張ってくる。そうなるとこのギルドは一巻の終わりさ。俺ちゃんが言うのもなんだがダンプストは中々にあくどい噂が絶えないからな。不味いことテンコ盛り、その青ざめよう玉を握られた気分なんじゃねえかいクックック


ダンプスト  :ケルベック! 貴様はどっちの味方なのネっ

ケルベック  :勿論、俺ちゃんは依頼主の味方だぜ。だからまあ解決策を提案しようってね


ダンプスト  :解決策だと

ケルベック  :簡単だ。こうすりゃいい


「は?」


 余りの展開に呆気に取られてしまった。リアルな銃声が響き、サブサブロの身が吹き飛んだ。HPが全損し、ゲームオーバーとなる。


 まさか街中で攻撃されるとは思ってもなかった。もしかして何か間違えたのかと思ったがイベントが続き、所謂これは負けイベなんじゃないかと悟った。


ケルベック  :おーおーリーデシア兵はとんでもない魔道鎧着てるっつうが流石に自前の武器だと通るみたいだな。こりゃ俺ちゃん攻略法みつけちまったかい


ダンプスト  :なななっ何てことを!?何をやったか分かっているのネっ!

ケルベック  :こういうのはささっと殺っちまった方がいいんよ。大抵、生かしたことが失敗に繋がるからよ


「それはそう」


ダンプスト  :お前にも話したネ。その男はリーデシアの。下手をすればこの町自体が終わるネ……審問官にこられたら


ケルベック  :どの道、この山にそんな奴を関わらせた時点でアウトだろうよ。ダンプスト、もう事は動いた。だったら何をすべきか分かるだろ?それにお前の言う通りの奴ならこんなの喰らったりしねえよ。お前の勘違いだろ


ダンプスト  :っ……アランこの事は口外しないことネ

門番アラン  :仕方ないといいたいところだが、旦那は本当に死んでるのか?

パティ    :そいつ!光ってる


 なっと全員驚いて、!?が飛び出した。


門番アラン  :旦那、聞こえてるか知らねえがもし生きてるなら俺とこの町はこの件に無関係だからな


◆───-- - - -            - - - – --───◆

【TIPS】 町で死亡した場合、教会か特殊アイテムを設置した場所で復活します

◆───-- - - -            - - - – --───◆


「あーやっぱ負けイベか」


 町で死んだらこうなるっていうチュートリアルだろう。


ダンプスト  :ケルベックッ

ケルベック  :落ち着けこいつは死んでる!遺体が転送されるだけだ


 暗転。GAMEOVERの文字が中央に映し出され、続きから、セーブして終わる、セーブせずに止めるの三点セットの選択肢がその下に並ぶ。


「んー今日はここでやめるかな。イベント続いたらやめ時失いそうだし」


 ちょっと先が気になるが学校課題と編集もやりたいのでここでやめておく。しかし、デュアルミッシュは時間の溶けっぷりがヤバい。

スマホ版でシフト改行が読みづらいとの声を頂きまして、なしバージョンです

これで問題ないでしょうか?前のがいいなど、お時間のある方意見頂けるとありがたいです。

応援・ここまで読んでくれて本当に感謝

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] スマホから読みやすくなっててうれしい!
[良い点] 例のコメントした者です。 読みやすくなってますありがとうございます!!! もし他の方からも好評でしたら継続していただけると嬉しいです!
[一言] 面白い
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ