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38.【俺】迷宮製作開始

 その後、改めて大福を紹介し女子たちの可愛いーという騒ぎがあって俺は何とか脱出を果たした。クエスト依頼は迷宮からの脱出と隠れる場所の提供。そして報酬は人の協力者を得られるだった。


 何でも魔王であることが露見して町から追い出されても物品を売って貰ったりできるとのこと。時限式なので絶対やらなければならないが、脱出に必要な条件が何故か迷宮を作ることだったので丁度良かった。


 ってわけで俺は東、地図に目印を付けた場所に到着していた。鬱蒼(うっそう)と生い茂る木々。こっちにも森で小川があり、周りから見つかりにくい立地。


 ここには余り人が近づかないと本に書いてあった。他にも候補はあったけど散々地図で確認してここがいいと判断。時間がないので早速立ててみる。


 迷宮製作を押せばボンっと何かが飛び出してきた。


「すっ……スコップ?」


 と工事用のヘルメット。またしても世界観が崩壊だがまあ今更かと装備すればヘルメットを兜の上に被った。もう突っ込まない。


「アナログだな」


≪掘って下さい≫


 掘るらしい。思ってたのと違うがやるしかない。ボタン連打してザクザクと掘り進める。


≪おめでとうございます。貴方の迷宮が完成しました≫


「いや、穴やん」


 結果落とし穴にも満たない穴が完成した。絶望しかけたが流石に続きがあった。


≪門を選んでください≫


「お」


 いい感じのカタログが出てきた。選んで遺跡タイプを選択すると立派な入口が出来上がった。


「おーカッケエ」


 想像以上に自由度がある。嵌ると時間が溶ける沼の波動を感じる。シャンという音が鳴り地面を一瞬光が抜けた。


≪周囲一帯をプレイヤーサブサブロの領土として認定。サブサブロ第一の迷宮 名前を付けて下さい≫


「んー」


 思い浮かんだのは風呂に例えること。もうサブサ風呂って誤字は運命と思って。


「温泉は……あー後ろに迷宮ってつくのかじゃあ語呂悪いな。よしスパ迷宮で」


 こういのは凝らずに分かりやすい方がいい。長い名前を付けてもどうせ略す。


  ◆───-- - - -            - - - – --───◆

 ≪迷宮製作≫

 迷宮製作にはマナを使用します。マナはファームに魔物を住まわせることで獲得することが可能。迷宮のタイプを選択してください。


・自動生成・一から作る


 自動生成したものを拡張することも可能です

 ◆───-- - - -            - - - – --───◆


「ふむふむ」


 選択しろっていうけどノーマルタイプ以外はポイントが足りず暗くなっていて選べなかった。仕方なくよくある下に降りてゆくタイプ計10階層にする。


 当たり前だがメッチャ低級ダンジョン。目立たないところにして正解だ。この階層数でほぼトレントとなると焼き払われて秒で踏破されそうである。


 ポチっと押すと一気に出来上がってちょっと驚く。地図が表示できてジャンプポイントも表示された。


≪今回は初回サービスですが次回設置から工程日数が掛かります。また迷宮主はダンジョンにあるワープ箇所へ自由に飛ぶことができます。早速、ダンジョンルームに飛んでみましょう≫


 素直に従ってカーソルを合わしてジャンプする。暗転ロード。視点が切り替わり、サブサブロが立ったのは切り株ダンジョンのダンジョンルームに似た場所だった。ただコア台にコアが無く、付いてないモニターがあった。


≪ダンジョンをコア設置し迷宮を作動させてください≫


 キラキラと光る玉がサブサブロの掌に落ちてきた。ガコっと嵌めてみれば回転し、パパパパパっとモニターの電気が付けられる。どうやら迷宮内を見渡すものらしい。


≪コアを奪われた場合、貴方は迷宮の機能権限の全てを失い。配置した全ての魔物は死亡扱いとなります。コアを取り戻すか、別のコアを用意しなければダンジョンマスターとして行動することはできなくなるのでお気を付けください≫


「結構えぐい仕様だな」


 オートセーブなので失敗すればすさまじいレベルで多くのもの失う。


≪コアは貴方のホームへの鍵にもなります。コアを持たなければ貴方も入ることはできません≫


「ホーム?」


 ピっと電子音が鳴って奥の扉が開いた。こんなもの切り株には無かった。切り株はコアはあったが色が違った。多分だが、人間に管理されてしまったということなのだろう。


「マジか……」


 扉を抜けた先に町が広がっていた。円の形になっていて、壁が覆っている。自分が入ってきた以外にも入口があって、恐らく第二、第三の迷宮がここと繋がるのだとみた。

 ◆───-- - - -            - - - – --───◆

 ≪魔界街運営≫

 魔王である貴方は魔界街の運営を行うことが可能です。

 成長させるとここ独自のアイテムや資金、魔物の成長を促すことができます

 ◆───-- - - -            - - - – --───◆


 色々できすぎてヤバい。ここまでとは思ってなかった。


「こんなにすげえなら配信で最初からやった方が良かったかもな」


 まあもう後の祭り。今更やり直す気はない。俺は地図にマーカーがあるのを発見した。


「ここでクエストマーカー?」


 何かあるらしいと俺はそこに向かった。

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