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222.【俺】迷宮踏破をレースで目指す②

 先に言っておこう。30層ボスは強敵であったと。魔工兵リベログランデLv35。うん、ドラムニュートの冒険者達を押しのけている理由が分かった。こいつ糞硬いとサブサブロが装甲に弾かれる。


◆───-- - - -            - - - – --───◆

魔工兵リベログランデLv35 HP???MP???

 魔法を弾く装甲なため攻撃魔法及び鑑定などの魔法すらも無効化する

そのため盾の素材として重宝され、ドロップ率が低いことから高価な値段で取引される


 ゴーレムの一種であるが魔防が高いデメリットとして単純な命令しか聞かず、喋ることもできない

敵対者を排除するガーディアンである。

◆───-- - - -            - - - – --───◆


 機械兵であるため全身盾を装備しているようなもの。散々属性の仕組みで仕掛けておいてここで無属性のボスを出してきたのは製作者性格悪いかも。ホントよく考えこまれた迷宮だってことだ。逆にいえばこれくらいじゃないとドラムニュートの冒険者たちを跳ね返せないってヒントかも。


 ただやっぱり普通のゲームの設計じゃない。レベリングできるとはいえ、魔物からの経験値は微量だしゲーマーじゃないと詰みそう。


「こいつ欲しいな」


 使役を打ってみると弾かれてメッセージが流れた。


≪ダンジョンマスターがいるため使役不可≫


「そっか、そうだったな」


 色々あって忘れてた。やっと同業に出会えるのだ。迷宮にも物語があると思うと俄然やる気が出てきた。


ラティオ   :サブサブロっ流石に無理だ

魔王サブサ風呂:冒険者トハ無理ヲ通スモノダ

ラティオ   :っ


 お前、サブサブロ次々と女の子落とそうとしていくのやめな。どんどん自我がでてきた感じのあるサブサブロ。主人である俺と違って女の子好きにならないか心配だ。


魔王サブサ風呂:ユクゾ


 振り下ろされる巨大斧。タイミングを見計らいこことホームランスラッガーを発動しサブサブロが弾き返した。そこにラティオが踏み込む、このゲームのAIは怖いくらい頭が良く共闘してて気持ちがいい。


 此方の邪魔をせず繋げてくれる。ラティオによる≪フロントアッパーLv5≫強烈な一撃が腹に刺さりあの巨体が浮いた。手大丈夫?って思っちゃうほどの音が出たが平気そう。肉体強化のバフがついてるっぽい。やたら冒険者に多いと思ったけどそもそも武道家は強職なのかも。

 

 そういえばペルシアにも何人かいたし。対して奈々の操作キャラ、ナーナ―のウォリアーとかマジで見ないのでやっぱ弱職なんだろう。奈々もやらねえかな。あっちの物語もちょっと気になってる俺である。


 っと余計な事考えてる場合じゃないと俺はアックスウェイブで衝撃波を放ち、とびかかったのだ。


◇◇◇


 長引く戦い。ラティオちゃんは体力の限界。膝をついて後方で待機している。俺とリベログランデはパワーとパワーの押し付け合いを演じている。マジでこいつ欲しい。どこで手に入れたんだろうか。これまでの流れからいってどこかに生息はしてそうだし本人に会ったら直接聞けないだろうか。


≪スピニーエッジ≫≪アックススラッシュ≫≪トマホーク≫


 技を連打し、反撃の隙を与えないがしっかり小技で返してくる。弾かれたタイミングで操作を行いながら横目でコメ確認。


自宅警備兵  :あついな

木のみん   :アニメ見てるみたいです

ヤヒヤヒ   :イチはこういうゲームだけは上手いからな


 毎度だけは余計だ。さて使ってみるか。ネタ必殺っぽい、新技の一つキコリダイナミックを。かなり当てるのが難しいと書かれたネタっぽい技だが、ここだとボタンを弾く。俺も初めてなので楽しみだったがドンっと大木が現れサブサブロが切り込みを入れて倒した。何かこんな技スマッシュブラッシュって格ゲーでなかったか?著作権的に流して大丈夫これ。


 ホームランスラッガーに続きほぼ大勢を崩しきった時にしか使え無い決め技っぽいが、威力が馬鹿げていた。頭に当たって一撃で煙が出てぶっ壊れた。滅茶強いが巨大で遅いからこそ決まった感。通常サイズの敵にはほぼ当たらないというデメリットはありそうだ。


ラティオ  :ハチャメチャだ……


 ラティオちゃんが引いてる。が、こんなので驚いて貰っては困る。ここからが本番だ。


「じゃ40層いきまーす」


自宅警備兵  :サクサクだな

モブ聖人   :属性武器を揃えた甲斐がありましたね


「あっ迷宮づくりの意見あったらコメでもメッセでも頼むな。ここ攻略したら速攻作るんでマジでいつ攻めてくるかわからん状況だからな」


百獣    :やっぱり今のような強個体が必要なのではないでしょうか

自宅警備兵 :サブロの配下、強いけど今のやつみたいなデカいのが欲しいよな


 まあ確かに。小粒なのが揃ってる。折角の竜のトイドラもちっちゃいし。


丸助   :属性だけじゃなく耐性持ち揃えたらどうだ?

彩高   :私は状態異常が強いと思う


 意見を取り入れ考えながら40層に向かうため出ようとする。


≪ハヤトング号が40層を突破しました≫


「うおっ」


ラティオ   :まっ待て!まさかこのままいくつもりなのか!君は正気か

魔王サブサ風呂:ハヤテ達モ突破シタヨウダ。主デアル我ガ配下二負ケルワケニハイカヌノデナ


「まじかアイツらすげえな」


ヤヒヤヒ   :ハヤトング号w

木のみん   :トングさんハァハァ

赤の貴公子  :足が速いし俺はハヤテが好きだぜ

ゆうゆう   :負けんなよサブイチ


 勿論、俺もゲーマーであり配信者。NPCに負けるわけにはいかない。更にギアを上げようと口元を引き攣らせるラティオちゃんを引っ張るようにして迷宮奥へと進むのだった。

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[一言] サブサブロ ダンジョン踏破をゲームにしたらあかん……………ww 多分?
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