194.【俺】サポーターシステムを活用する
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【PT百獣旅団】RANK B
シーザ―・ライオネル(87歳男) LV42 種族獣族 狂戦士
Member UNKNOWN
【PT『殲滅者』】RANK B
ヤクド・リッパー(??歳男) LV40 種族?? 暗殺者
Member UNKNOWN
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鑑定はほぼ弾かれた。この情報本当かどうかも怪しいが、Bランク冒険者そして40越えにコメ欄が沸いた。まだ二個目の街なのに中級鑑定がもう役立たずに。
百獣 :くっライオンさんの方に親近感が
そういえば名前一緒っすね。ややこしや。
ヤヒヤヒ :イチ、やべえぞこいつら
自宅警備兵 :つえええ
モブ聖人 :サブイチさん的にどっちが嫌ですか?
「んーヤクド・リッパーかな。ライオンはどう見ても脳筋だし。俺的に嫌なのはやっぱ従魔が死ぬことだし、関与できずに殺されんのはきつい」
仲魔を生き返らせる手段はあるものの。やはりコストが重い。サブサブロに弱点があるとすればそこ。全部殺されでもしたら流石に萎えて止めてしまうかも。どっちも要注意だが暗殺者であるヤクド・リッパーには近づきたくもない。
離れる際、あのギルドで出会った銀髪の武道家ラティオさんが百獣シーザーの元に歩み寄ってる姿を画面端で捉えた。獣人じゃないがメンバーなんだろうか。彼女も危険に思えてならない。
彩高 :何だか遊園地みたい
確かに属性ごとにしっかり色分けされた4つ入口が並んでいて、アトラクションって感じだ。言うてスパーダも大概なのであんまり馬鹿にできない。それにあれだけの冒険者を跳ね返しているってことだから中身は桁違いだろう。
赤の貴公子 :こっこういうところやっぱサブイチも行きてえもんなんだぜ?
「え?俺?テーマパークか。マジで覚えてないレベルで行ってないな。そういう機会があれば行ってもいいかなくらいかな」
拾ってしまったが何だこの質問。
赤の貴公子 :そっそっか。考えとくぜ
ん?あっ進んだ。
トング :ったく 普通準備して行くもんだがどれに行きたい?
その立ち位置、乙女ゲーに見えるのでやめて頂きたい。さて
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・炎のダンジョン・水のダンジョン・雷のダンジョン・土のダンジョン
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ちょっと悩んだのでアンケを取ってみる。来場者5000人。俺みたいなゲームしか取り柄の無い人間にこれだけの人が集まってるってよく考えるとヤバい。いや、デュアミのお陰だけど。それでも凄いことだ。水に決まり、自分で決めれば良かったと俺はすぐに後悔する。
◇◇◇
≪王国の迷宮:水のダンジョン≫
「うん、やったわこれ」
シルバーアックスという新武器のお披露目を決めたかったのに胴体に入った攻撃は見事に通過した。
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アクアスライム LV22 テイム不可
生息地水のダンジョン
物理無効
アクアカッター
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うちのでぶスラと交換しませんか?わりとマジで。物理特化なので攻撃手段がない。サブサブロの弱点普通にもう一個あったわ。とはいえ、一度来たのに戻るのはカッコ悪いし面倒。何かないかと探していると新しい項目を発見。
≪サポーターシステム≫
≪極稀にNPCが味方をしてくれることがあります。大まかですが指示を出すことが可能です≫
「よし!行けトング」
魔王サブサ風呂:戦エ トング ヨ
トング :うおっ!?何だ体が勝手に
いいぞ。ハンマーでぶっ叩いてる。俺は何もできないので後方腕組みおじさんである。腕組みエモートしとこ。
トング :てんめえっ 何か魔道具使っただろ
魔王サブサ風呂:前ヲ見ロ 次ガ来ルゾ
トング :ちくしょがああ
視聴者も喜んでるしこんままこいつ盾にして進も。いて良かったトング盾。
≪水のダンジョン:5F≫
ふぅ俺のゲーマーとしての実力が火を噴き、サクサク攻略──
トング :ぜぇーぜぇーマジでざけんな 俺ばっか戦わせやがって
サブサ風呂 :我ノ 動キヲ 無料デ 見レルト思ワヌコトダ
トング :カッコつけてるが お前さては物理技しか持ってねえんだろ。それでソロとかイカれてるだろ 魔法が使えねえならせめて魔法武器買うとかあるだろ お前鍛冶腕狂ってんだから戻ったら作れよ これやるからさ
≪魔法武器作成を覚えました≫
えー嬉しいけどこのタイミングはダルい。何故、鍛冶屋にいた時にでなかったのか。いや、待て。ここでやればいいじゃないか。えーと、サポートシステムで武器借りると。
魔王サブサ風呂:トング ヨ 貴様ノ ハンマーヲ 貸セ
トング :馬鹿を言え ハンマーってのは鍛冶師の命 おいそれと人に貸せるわけ……うおお体が勝手に お前これ絶対ヤバい魔法だろ 奴隷の首輪とかそういう類の
パシっと受け取って職人ミニゲームスタート。いつもよりも難しいが、この最上一郎。地味作業に置いて右に出るもの無し。ターンっとボタンを叩けば斧の上に置いたマナ石目掛けサブサブロが上から打ち下ろした。
魔王サブサ風呂:ダイセイコウダ
雷化のシルバーアックス+2が完成。手に持った斧からバチバチと電気が迸る。
トング :何でできるんだよ……無茶苦茶だ……お前一体何なんだ
魔王サブサ風呂:我カ?我ハ
≪サブサブロのジョブが伝説の木こりナイト→伝説の木こりナイト改に変化しました≫
魔王サブサ風呂:我ハ 伝説ノ キコリナイト改ダ
トング :余計お前っつう存在がわからんくなったんだが!?
それはそう。俺もそう思う。




