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193.【俺】トングに付き纏われる

 トングにスプレーを掛けられたがコーティング剤だったようだ。普通に能力値が上がった。ただ輝きが落ちて派手好きが不評の声をあげた。


うずまき姫  :信じられませんわ。前の方が私好みでしたのに


 驚きの参加率だけど暇なんかなお嬢様って。


うずまき姫  :松江、先の鎧気に入りました。学園に着ていきたいですわ 用意しなさい


松江     :御意


 御意じゃねえよ。止めろよ。そして学園って言うなよ。コメ流れ速くてよかったな。いつか身バレすること言いそうで怖いわこいつら。いや、そのまんま松江さんだけど。


百獣     :迷宮に行くのですかな


「そだな。装備もできたしその予定」


 おおっとコメ欄が沸く。やっぱそっちが楽しみらしい。ん?何か今アギータさんがトングに耳打ちしてなかったか。しかもちょっとトングが嫌そうな顔してたような。スティックを倒して進もうとしたら案の定止められた。


トング    :あーおいおい、待てって。俺が案内してやる。見張れってのが俺の依頼なんだよ


 えぇ……怠いな。迷宮も付いてくる感じだろうか、できれば一人が良かったが。人前でテイムして良かったんだっけ?まあどうだろうと宣言しているのでここで引くことはできないが。


 ◆───-- - - -            - - - – --───◆

   ・迷宮に行く ・町の探索に赴く

 ◆───-- - - -            - - - – --───◆


 迷宮一択。バワンか大福、もしくは坊主サキュバスのラザニアかハヤテ辺りを連れていきたいと考えていたのだが仕方がない。どうやらチュートリアルキャラらしい、俺はトングに連れられてその案内を受けたのだった。


 改めて王国には4つの迷宮が存在する。炎のダンジョン、水のダンジョン、雷のダンジョンそして土のダンジョン。この多様な資源がドラムニュート王国の街並みを彩り富ませている。


 あくまで俺の予想だが名前からしてここのダンジョンマスターはキコリンEXではないんじゃないかと思ってる。だから普通に迷宮主がいそうだと要警戒。慎重にいかないと全面戦争に突入する恐れがある。


 迷宮を建てて感じたのが縄張り的な性質があるなってこと。機能上、人の拠点近くに設置した方が良いのは間違いなく、にも関わらず近くにあると建てるのが難しい。そこに置きたいなら排除せざるを得ない。


 俺がペルシアに構えられたのもキコリンEXの迷宮が放棄状態だったからだ。


(多分、移した方がいいんだろうけど)


 数値的に考えると王都を獲った方が良いに決まってる。が、気が進まないのはわりとあのペルシアの街を気に入ってるから。アランとか面白いモブが多かったし、ポイントが尽きたり、配信ネタに困ったら考えよう。やる事多いし。


魔王サブサ風呂:全部 同ジ場所ナノダナ

トング    :そうだ。各ダンジョンは同じ場所に存在し壁で仕切られている。最奥まで行った奴はいない。奥で繋がるんじゃねえかって話だ


 今、サブサブロとトングはゴンドラに乗って大穴を下降中。過ぎるライトが雰囲気を出していてコメ欄が沸いてる。


彩高     :何だか本当に旅しているみたい


 皆がいなかったら二人でデートしてるみたいだねって言ったのに残念。え?きしょい?嘘だろ。


魔王サブサ風呂:一本道ナノカ?

トング    :ん?ああそう思うよな。俺も難しい話は分からねえけどよ。次元が捩じれてんじゃねえかって話だ。入って見りゃわかるが明らか接触してんだろって構造してるからな


 ほう、これは俺もダンジョンマスターとして使えるようになるシステムじゃなかろうか。とはいえ大規模な迷宮4つなので作成となると結構後半に解放されるものかも知れない。あれ?これもしかして超強いのでは……。


 正直、ダンジョンマスターが今回のボスなんじゃないかって俺は踏んでいた。キコリンEXで存在を匂わせて満を持して俺みたいなプレイヤーがNPCとして登場するのだ。割とJRPGとかじゃありがちな展開だが、もしそうなら激つよなのでは。


(いや、封印されてて力発揮できませんパターンかもな)


 伊達にゲーマー名乗ってない。この最上一郎、レトロゲーは腐るほどやっているのだ。プレミアついているもの以外は網羅している。どうやら着いたらしいズウゥンっとゴンドラが音を立て止まった。


トング    :ってかお前後ろに立つそれ止めやがれ


 だって楽だもん。追尾オートラン。嫌がらせしたらワンチャンどっか行ってくれるかと思ったがやっぱ無理っぽい。ゴンドラを降りた先にあったのは地下空間に築かれた第二のギルド。依頼書などは張り出されておらず迷宮情報に特化した感じ。依頼人といった一般人の代わりに炭鉱夫のようなモブがいるのも特徴か。


トング    :いいかサブサブロ、お前は基本喋らなくていい。お前をガス家の大事な客ってことにする。お前もしつこく絡まれるのは面倒だろ?


魔王サブサ風呂:……


 そりゃ助かる。まあ演出でイベントでもない限り絡んではこないんだろうけど。それから何人かに声を掛けてゆく。思ったのが乱暴な言葉遣いだがトングは随分慕われているらしいということ。後、ガス家の客ということで態度が変わる描写が何度もあったのでガス家は冒険者に恩を築いているようだ。武器が手に入りづらいって話を聞いたしそれ関連だと思う。


魔王サブサ風呂:人間トイウノハ 面倒ダナ

トング    :はぁ?何言ってんだ お前も人間だろうが っと、サブサブロ入口あいつらを見ろ


 そう言われ、表示された二グループに目を瞠る。最も目に付くのは獅子の獣人と鎌を持った死神の仮面を被った性別不明の冒険者。メンツからそれぞれのグループを率いるリーダー。


トング    :『殲滅者(イレイサー)』と『百獣旅団』、最強ってわけじゃねえが素行が悪い 気を付けろよ


 トングさんそれフラグっていうんです。絶対トラブって戦う奴なんです。まあでもゲーマーの俺、それを想定して対策打ちまくるけどね。

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― 新着の感想 ―
[一言] 真後ろを付いていくプレイ(笑)
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