162,.【俺】鍵を付けたいって思うようになりました
どうも、三章ぶり皆元気してたかい?俺?最上一郎さ。え?キャラ違う。馬鹿だな一章超えたらそりゃキャラだって変わるチェキッ☆
ってのは冗談で散財したからテンションおかしくなってるだけだ。妹に絶対使わないって決めてた貯金を崩して賄賂を渡す羽目になった。まあVRMMOとか当分やる気ないし。いいんだけどさ。デュアルミッシュのボリュームがまだまだ続いてくれることを祈ろう。
レグナードが街三つしかないって言ってたのが気がかりだけど。RPGとか後半で大きく世界が広がったりするしまだ分からない。
「まあ、終わったらヒーローで初めちゃうけどな俺」
デュアルミッシュは俺の嗜好にぶっ刺さったゲームなのでマジで擦り切れるまでやるつもりだ。戦闘が面白い上に更に迷宮作りまで面白いとはいい誤算。まあ迷宮づくりはちょっと適当が過ぎたけど駒が揃ったらしっかり作り込む予定だ。
そうそうちょっと話は変わるがミミックのファザ&チル使って影武者やらせてみた。成功としか出なかったので経緯は分からないが、何だか負のイベント潰せたっぽい。
今後はファザ&チルに色々と任せてサブロがもっと自由に動けるかもしれない。
「いやーしかしぶっちゃけヤバかったな」
思い返すのは今回の迷宮戦。森騎団トップ2を退けられたがマジでぎりぎりだった。突破を許していたら俺達サブイチチャンネルの結晶が秒速で崩壊していたのだ。これは迷宮即修正案件である。
「調査団ってのが来るんだっけ?」
あまり説明は無かったがレグナード戦はチュートリアルで間違いなく本番はここからだろう。調査が入り迷宮ランクが決まったら冒険者どもが雪崩れ込んでくるようだ。ってか来てもらわないと困る。今回のダンジョンアタックで迷宮必殺使っちゃったので赤字。メイズポイントがまじ不足。
冒険者おびき寄せ用の装備も作らなきゃいけないし、色々物入り。はぁ、準備整ってからグランドオープン予定だったのによくもやってくれた。街を出歩いてイベント引いたのが失敗だったか。
なんかちょっと分かってきたのがこのデュアルミッシュってゲームは移動して良イベントと負イベントがランダムで起こるやつなんじゃねって思ってきた。ほら、パ〇プロ君って野球ゲームみたいな感じ。超昔のゲームだけど知ってる?ストーリーというにはイベントが突発的過ぎるのだ。それを工夫で回避できたりするみたいな。まあ、やってりゃ分かるはずだ。
迷宮メンバーはこの辺りで集めるつもりだったが敵が強くどうにも役不足。ってわけでペルシアを出た先で仲間を募った方がよさそうと理解した。つまりは目指せ王都。いい加減旅したいし旅。
「あーヤバ、デュアミまじ楽しいなホント」
現実逃避できるゲーム最高。何が起こっても忘れさせてくれる。ってか現実がマジで色々起こり過ぎ。ついこの前まで何も無いモブ高校生だったのに最近、一体どうなってんだか。
お嬢様イベはクリアしたとはいえ、この俺が白百合学園のお嬢様達とお知り合いになったり、いやもうそこまで関わらないと思うけど。うん……。妹は見た!事件はまあいいとして、更には弁当だ。そう、遂に明日初めて高瀬さんの弁当を食す日が来てしまうのだ。
あれ?ゲームとかやってる場合じゃないのでは?
「練習……しとくか」
俺は五〇〇円を持って鏡の前で全力のイケ顔を披露した。予め言っておく。高校生なら一度くらい人に言えない想像を誰もがやったことがあるだろう。高校生ってそういうものだろ?だからここより先、君たちが俺でドン引くことを絶対に許さない。絶対にだ。
頭の中で教室とそこで高瀬さんと話す俺が再現された。
”あっあの最上君”
”ん?”
”ほ、ほらお弁当作ってくるって言ったでしょ。作ってきたから”
”あっマジか有り難う高瀬さん(キリッ)”
”その……ここで渡すの……恥ずかしいかも。皆見てるし”
ここでモブ共の口笛ヒューヒューヒュー
”じゃあ、屋上で一緒に食うか”
”うん///”
うおおおおおおお。危なっ脳内再現上手すぎて自分に興奮しかけた。続けよう。
”ちょっと待った高瀬”
”え?”
ピンっと弾き、高瀬さんが五〇〇円パシ。
”これって”
”ほら、先に弁当代渡しとかねえと”
”でも最上君ちょっと多いよこれ”
”とっとけって”
”でも”
「じゃあ、こうしよう。将来俺と高瀬が付き合った時のデート資金に」
「最上君」
「お兄~!私この服が……」
不味い口に出てた。ガチャっとまた開いて顔を突っ込んだ妹が死んだ目となった。
「そうだったね。壊れてたんだよね」
「いや、壊れてねえから。これ以上ないくらい人生楽しんでるから。というかマジで待ってくれ。お前は今また勘違いをしようとしている。だからもう先に説明するぞ、俺はただ如何に五〇〇円をカッコよく渡すかのイメトレをしてただけなんだ」
「ごめん、イチ兄私にはもう貴方が何を言ってるわからないっ。でも、受け入れるよ。だから、どれだけおかしくなっても服は買ってね」
流石俺の妹。奢りに対して不屈の心を持っている。そして自室に行ってしまった。今日二度目のこの流れ。めんどくさくなってきた。俺はじっとドアを見つめる
「鍵つけてえ」
じゃないと、何かまた似たようなことが起こる気がする。変人じゃないのに変人って思われる事故が──生まれてしまう。




